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経験をスキルにする万能な能力を手に入れて、最強の探索者になりました〜JKと一緒にダンジョン探索で成り上がる〜【コミカライズ】  作者: わんた


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どうしてわかった!

 ドアは開いたままだったので、正人は音を立てず建物へ入った。一階はリビングだ。鳥人族が二人いる。階段はあるので他にもいる可能性はあり、すぐに襲いかかることはしない。『隠密』スキルのおかげで侵入にはバレてないため、静かに二階へ上がると廊下はなく大部屋があった。


 ベッドが四つあって、他には何もない。寝ている鳥人族の男が一人いた。


 どうするか少し悩んだ正人だが、他にも鳥人族がいるので無理して生け捕りにする必要はない。ナイフを取り出してスキルを発動させる。


 ――投擲。


 ナイフを投げるとスキルの補助機能もあって狙っていた喉へ突き刺さる。口から血の泡を出して叫び声を上げることなく絶命した。


『暗殺、殺気や魔力が漏れにくくなる』


 物騒なスキルを覚えつつも二階にいた邪魔者の排除は完了だ。


 他に誰もいないことを確認してから一階へ戻る。


『偵察に行ったヤツらは、まだ戻ってこないのか?』

『隊長、もう少し待ちましょうよ~』


 一階にいた鳥人族の二人は、確認したときから移動はせずだらだらと話しているだけだ。仲間が殺された事実には気づけていない。『隠密』スキルを維持したまま正人がリビングに忍び寄ると、床の上で横になっている姿を確認する。


 赤い絨毯が敷かれただけの簡素なリビングだ。テーブルすらないので、鳥人族は皿を直に置いて食事する生活を続けていた。食料は定期的に地上へ出て野生の動物や昆虫を捕獲してまかなっている。飲み水も同様で川からくみ取っているが、非常に貴重なので体を洗えるほどの余裕はない。そのため離れていてもひどい体臭が届いていた。


 獣臭さに眉をひそめながら、正人は一気に距離を詰める。


 ――短距離瞬間移動。

 ――格闘術。


 突如として鳥人族の前に姿を現すと、頭を蹴り上げる。敵襲に気づいて立ち上がろうとしたもう一人の背後に回り込み、首を絞めた。腕力だけでは抜け出せない。鳥人族の男は頭に付いている小さな羽を開くと音波を出す。


 常人であれば激しい頭痛に襲われて立っていることすら困難であるが、『状態異常耐性』によって効果は発揮しなかった。腕の力が弱まらないことで攻撃が失敗したと気づいた鳥人族ではあるが、覚えているスキルを使おうにしても酸欠によって集中できない。巻き返すことは叶わずブラックアウトしてしまう。


 全身の力が抜けて気絶してしまったのだ。


 最初に頭を蹴られた鳥人族の男は、壁により掛かりながら立ち上がろうとしている。頭部の羽を開いて音波を出していて効果がないとわかると、手を前に出したので正人は魔力視を発動させた。


 魔力の動きによって、スキルが発動する予兆を察知したので『自動浮遊盾』を発動させる。


 ――風刃。


 鳥人族から不可視の刃が放たれ、半透明の盾が防ぐ。


『くそっ! どうしてわかった!』


 連続して同じスキルを使うが、見えない刃は正人に当たらなかった。


 何度も使われれば魔力の動きは理解できる。


『風刃、見えない刃を飛ばす』


 スキルを覚えると正人は即座に使い、両腕を斬り飛ばす。血が噴水のように出て周囲が赤く染まる。攻撃された鳥人族の男は何をされたかわからず、一瞬呆けた顔をしていたが、時間差で襲いかかってきた痛みによって全身から汗が出て叫ぶ。


『いだぃぃいいいっ!!』


 敵を前にしているというのに何も考えられない。膝を突いてしまい、命乞いをするかのごとく正人を見上げると、無表情のまま見つめられていた。


『だずげて……』

『いいだろう。知っていることをすべて話せば生かしてやる』


 言葉が通じている驚きはあったが、激しい痛みによってすぐに吹き飛ぶ。むしろ好都合だと思うようになっていた。


『なにが……知りたい?』

『先ずは人間を襲う理由、目的、その辺だな』

『北海道という地を手に入れるためだ…………広大な土地さえ我らのものになれば、安心して暮らせる』

『だから現地にいる人間を排除すると? 随分と自分勝手な考えだな』

『何を怒っている? お前たちだって……よくやっている……だろ……』


 侵略戦争、もしくは移民による一定地域の支配、人類でもよくやる行為だと鳥人族の男に指摘されてしまい、正人は反論できなかった。


『答えたんだ。助けてくれ……血を止めてくれないか』

『私はまだ満足していない。地上に雷を放つ猿のモンスターがいた。あれを使って何をするつもりだ?』

『さっき…………言った通りだ……』


 具体的なことを言われなくても都市を襲うつもりだというのはわかった。


 この周辺に人が住んでいる場所はなく、また札幌を中心に自衛隊や探索者が派遣されているので、正人はビッグエイプの討伐を後回しにしてダンジョンを調べようと決める。


『どうして今、動き出した?』

『そういった指令が下った…………詳細はこの地下に…………本部まで行かないとわからない』

『本部ね』


 つぶやきながら、正人は視線を倒れている鳥人族へ向ける。


 隊長と呼ばれていた男だ。目の前の死にかけより情報を持っている可能性は高い。現状、尋問を続ける相手としては最適だろう。


 大量出血によって青白くなっている鳥人族の首を掴むと『復元』で腕を元に戻した。


『すげぇ……』


 瞬時に腕が生えたことに感動している鳥人族を取り押さえ、首を絞めて意識を奪った。


 ダンジョンを探索する予定はなかったため、ロープは持っていない。鳥人族の上着を破って腕を拘束してから家捜しを始める。


 見つけたのは日本で手に入る水筒、出所の分からない干し肉、缶詰といった食料から、拳銃や弓といった武器まで発見した。書類らしきものはないため、気絶している隊長から話を聞かなければ新たな情報は手に入らないだろう。


 目覚めるまで待っていると、別の家に突入した仲間の三人が入ってきた。


「すみません。生け捕りはできませんでした」


 スキルによって赤いマーカーが消えていることは把握していた正人は、里香の報告を聞いても驚かなかった。


「こっちは無事に二人を捕まえたから大丈夫。予定通り、この男が目覚めたら話を聞こう」

「はい」


 失敗したショックを受けて返事する声は暗かったが、三人は逃げ出さないように鳥人族を囲む。これでいつ意識を取り戻しても大丈夫だと判断した正人は、転移のスキルで破壊された装甲車に戻ると、散らばった食料や水を回収して建物内に運び込み、しばらくダンジョンに滞在する準備を進めることにした。



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