表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
経験をスキルにする万能な能力を手に入れて、最強の探索者になりました〜JKと一緒にダンジョン探索で成り上がる〜【コミカライズ】  作者: わんた


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

297/386

全面戦争になるだろう

 しばらくして豪毅が会議室に戻ってきた。


 また同時に会議室のテレビでは、政府が探索者と自衛隊の合同部隊を札幌に派遣すると発表している。モンスターの脅威には負けないと演説をしていた。


「私も札幌へ行って現地の人たちを助けたいと思います。良いですよね?」


 豪毅は首を横に振って否定した。


「その仕事はこれから派遣する合同部隊が行う。正人君には別の仕事を依頼したい」

「何でしょうか?」

「鳥人族の戦力や目的を探って欲しい」


 戦いに勝つためには、敵の目的を知り、勝利条件を見つける。これが必要だ。特に地球の常識が通用しない異世界人であればなおさらだろう。サラのように宣戦布告してくることもなく、無言で攻めてくる敵の情報は最優先で欲しいものだった。


 もちろん地球に来た鳥人族を根絶できるのであれば、そんな回りくどいことをしなくても良いのだが、空を飛び、逃げ回る敵だと難しい。


 既に政府は地球から追い出すのを諦めており、人類側が勝つための条件を探っていた。


「引き受けてくれるかね?」

「もちろんです。その依頼は受けたいと思いますが、一つだけ確認させてください」

「なんだね?」

「鳥人族の帰る場所がなく、日本に住みたいと分かった場合、豪毅さんはどう判断されますか?」


 今後発生するであろう事態に対して、正人は予め確認することにした。


 種族の根絶を狙っていないのであれば、何らかの答えがあると見込んでいる。


「北海道は広大だ。人が住めない地域に生息するぐらいであれば、天然記念物のような扱いで許可するだろうな」


 要は人間ではなく動物として扱い保護する、という方針だ。人里離れてひっそり生息するなら良いが、町に出てきてくるようなら駆除する。そういった扱いが落とし所だろうと、豪毅らは考えており、それが可能なのかを正人に探って欲しいのである。


「それ以上を求めていたらどうしますか?」

「交渉するしかない。だが、こちらは一歩も譲るつもりはないので全面戦争になるだろう。激しい戦いになるだろうな……」


 豪毅は明確に言わなかったが、その戦いに正人も参加させるつもりである。


 その手を鳥人族の血で真っ赤に染めたくないのであれば、上手く立ち回れというメッセージも含まれていた。


「わかりました。この依頼、全力で務めます」


 殺すためではなく守るために戦うと、正人は心に誓った。


「報酬は情報の隠蔽を不問にすること、前金として三千万でどうだ? 成功すれば七千万だそう」


 個人に対する依頼としては破格の条件ではあるが、日本の存亡をかけた戦いが勃発した場合の費用を考えると安いものである。


「他にも支部長ぐらいにならさせてやれるが、どうだ?」

「興味ありません。私は自由でいたいので」

「その発言、いつか探索協会、いや日本を離れるという宣言と受け取るぞ」


 今の日本から正人が出て行ってしまえば、大きな混乱が起きる。最悪、モンスターや侵略者たちの手によって日本が滅ぶ可能性すらあるので、海外へ行ってしまうのであれば、どんな方法を使ってでも止めなければいけない。


 それこそ豪毅の持つ権力、人脈、金、その他すべてを使ってでも。


「慌てないで下さい。私はただ、家族や仲間と穏やかな生活をしたいだけなんです」

「ふむ。で、何が言いたい?」


 豪毅は腕を組んで続きを話せと無言で催促する。


「結局のところ自分の周りしか見ていないんです。組織や国のために考えることは向いてないとわかっているので、分不相応な立場になれば全員が不幸になってしまいます」


 一流の選手が一流の監督になれないように、戦闘能力が高いからといって適切な組織運用ができるとは限らない。


 他人に任せるより自分がやった方が早いと思って部下の教育をないがしろにして、組織を弱体化させることもある。


 適材適所。


 特別な才能があるからこそ、この言葉は重い。


「言いたいことは理解した。正人君は一生、探索者として戦い続けるつもりなんだな?」

「はい。それが私を最も効果的に使う方法だと思います」


 世界情勢が不安定な中、精神的な支柱があるのは大きい。


 戦場で周囲を鼓舞しつつ強敵を打ち倒す存在は、支部長の椅子に縛り付けるのは良くないだろうと、豪毅は考えを改めた。


 またそれと同時に、献身的な態度に好感を持つ。


 これからも探索協会に隠し事はするだろうがユーリのように裏切る心配は少ない。特に弟という明確な弱点があるので、コントロールしやすいとも考えられる。春や烈火の将来のためといえば正人を酷使できるだろう。


「考えはよく分かった。今回は正人君の意思を尊重しよう」

「ありがとうございます」


 あくまでも探索協会側が上と印象を与えるようなことを言われ、正人は苛立ちを覚えたが、それを表に出すほど子供ではない。


 ビジネススマイルを維持しながら礼を言ったのだ。


「出発は明日、谷口を同行させて鳥人族の情報を集めてくれ。今回は正式な依頼なので隠し事はなしで頼むよ?」


 職員の同行は監視役としての意味合いが強い。


 元探索者であるため、大きな足手まといにはならないだろう。正人たちについて行けるはずだ。


 しかし、戦場では事故も起きやすい。


 豪毅の計画通りに進むかは、誰も分からなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
宣伝
【コミック】
202509181433590701CDFC668754E80A2D376104CE3C1FD6C-lg.webp
漫画BANGさんで連載スタートしています!
1話目はこのリンク。

【原作】
jmfa8c6ql2lp6ezuhp5g38qn2vsy_m4q_18g_1z4_1o5xu.jpg
AmazonKindleにて電子書籍版1~7巻が好評販売中です!
経験をスキルに~シリーズ販売サイトはこちら

矛盾点の修正やエピソードの追加、特典SSなどあるので、読んでいただけると大変励みになります!
※KindleUnlimitedユーザーなら無料で読めます!
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ