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経験をスキルにする万能な能力を手に入れて、最強の探索者になりました〜JKと一緒にダンジョン探索で成り上がる〜【コミカライズ】  作者: わんた


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ゾンビになったのかな!?

 覚えたスキルの練習をした二日後、正人たちは再びアイアンアントの巣へ入ることにした。


 四人の背には登山用の大型リュックがあり、中には数日分の食料と水が入っている。巣の大きさが把握できていないため、数日は探索できる準備をしているのだ。その他、巣の内部を記録するビデオカメラや地下でも通じる特殊な携帯電話もある。


 さらに寝袋なども用意しているので、休憩につかえる小部屋が見つかれば、睡眠も可能だろう。


 武器の整備も終わっていて、ダマスカス製のナイフや片手剣、薙刀やレイピアも新品同様になっている。これも探索協会が協力したからであり、普段だったら整備だけでも数日はかかっていた。


 普段は探索者なんて死んでも問題はないと思っている探索協会が、ここまで協力したのだ。もしアイアンアントクイーンの討伐に失敗して逃げ帰ったのであれば、非常に厳しい罰が下ることだろう。むろん、想定以上の好待遇を受けている正人たちにも、そういった意図は伝わっているので、四人には絶対に負けられないという気合いが入っていた。


「それじゃ、行ってきます」


 見送りに来た谷口に別れの挨拶を言うと、ヘッドライトの明かりを付けてからロープを使って降りていき、正人は一人でアイアンアントの巣に降り立った。


 ――索敵。

 ――地図。


 スキルを使うと脳内に地図が浮かんだ。一回目の探索時に進んだところまでは、入り組んだ通路が把握できるようになっている。未踏の場所は真っ黒に塗られていて、どのような道になっているかは不明だ。マーカーはどこにも浮かんではないので、少なくとも通路上には、モンスターや人がいないことわかった。


 正人は上を見てからヘッドライトを点滅させる。

 問題がないという合図だ。


 合図を送ってから数歩移動して待っていると、里香、冷夏、ヒナタといった順番でアイアンアントの巣に降りてきた。周囲を見渡し正人の姿を発見すると、三人は小走りで近寄る。


「お待たせしました」


 代表して里香が言うと、正人は軽く手を上げて大丈夫だとこたえてから歩き出す。

 すでに戦闘モードへ入っており、無駄な会話をするつもりがなかった。


 ナイフを片手に持ち、ゆっくりと進むが、前回訪れたときから変化はない。アイアンアントの死骸はなくなっており、戦闘があったとは思えないほど綺麗だ。


 ヘッドライトが点滅して不安を煽ってくるが、モンスターの反応はないため足を止めずに歩き続けて、探索者の死体があった場所にまで着いた。


「なくなっている」


 装備品は残っているが骨など、人を構成していた物質がなくなっているのだ。誰も訪れない場所で死体がなくなるとは、普通に考えたらあり得ない。


「もしかして、ゾンビになったのかな!?」


 冷夏の背中に抱き付いたヒナタが、耳元でささやいた。


「え、う、嘘だよね。そんなことあり得ないよね……」


 周囲は暗く閉塞感のある場所だというのも手伝って、冷夏は完全に怯えてしまい目に涙が溜まる。助けを求めるようにして正人を見た。


「死体が動き出す話は聞いたことがない。里香さんはどう?」

「ワタシもないです。SNSにもそのような噂はなかったので、原因は別だと思いますよ」


 最後の一言は、冷夏を安心させるためにいった言葉だった。


「そうなんだ。じゃぁ、お化けとかはでないんだよね」

「うん。そういった存在はいないよ」


 正人はお化けより質の悪い存在がいそうだなと思っていたが、これ以上怯えさせるのは悪いと思って口にはしなかった。


 二人の協力によって安心できた冷夏はヒナタから離れると、拳を小さく握った。


「ヒーナーター!」

「お姉ちゃん、ごめんって!」


 手をあわせて謝っているヒナタではあるが、冷夏の怒りは収まらない。言葉では勝てないので暴力を選び、片手で頭を掴むと力を入れる。


「痛い! 痛いって! 怪力なんだから手加減してっ!」

「か、怪力!? 絶対に許さないんだからっ!」


 双子のやりとりに思わず緊張感が抜けて笑みを浮かべてしまった正人だが、脳内に赤いマーカーが浮かんだので意識を切り替える。


 距離は現在地から五百メートルは離れており、すぐに接敵する状況ではない。数は一……だと思っていたら二、三とマーカーが急速に増えていく。姿を見なくても何が起こっているのか、正人は状況を正確に理解していた。


「アイアンアントの群れが来るッ!」


 探索者としての経験を詰んだ三人は、すぐさま戦闘態勢に入った。


 里香と冷夏は正人の隣に立つと武器を構える。ヒナタはレイピアを抜くと数歩さがる。


 すぐにアイアンアントの足音が聞こえてきたので、正人は指示を出す。


「姿が見えたら遠距離スキルを使う。ヒナタさんは背後や地下、天井を警戒して!」


 三人ともうなずくと通路の先をじっと見つめる。原因不明の点滅をするヘッドライトがアイアンアントの姿を捕らえたのは、すぐだった。数えるのも嫌になるほどの量に驚きながらもスキルを使う。


 ――ファイヤーボール。

 ――ファイヤーボール。

 ――エネルギーボルト。


 正人と冷夏が放ったファイヤーボールによって最前列にいたアイアンアントは吹き飛び、無事だった個体も透明の矢が突き刺さって絶命する。


 勢いは完全に止まった。初手としては充分な成果を出したことだろう。

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