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髭面

修正しました。

「では、次の説明に移らせて頂きます」


「あ、はい」


「ギルドカードの新機能についてですが、まずギルドカードそのものが変わることになりました。これまではどのランクでも銀色のカードでしたが、これより色分けをする事になりました。Cランクまでは今まで通り銀色のカード、シルバーカードと呼びます。Bランクがゴールドカード、Aランクがプラチナカード。Sランクになるとブラックカードを支給いたします」


へぇ、じゃあ俺はゴールドカードか・・・・・・あ、これクレジットカードの色分けじゃね?


「機能についてですが、これまでの本人認証と偽造防止に加え口座認証・討伐証明及び記録・ステータス表示・簡易盗難防止の4つの機能が追加されます」


ステータス表示は閲覧石でも埋め込んだのだろう。それにしても討伐証明はどうするんだろう。


「ねぇ討伐証明ってどういう機能?」


「え、あっはい。えと、少しお待ち下さい」


覚えていないのか書類をパラパラとめくっている。


「あ、あった。説明させて頂きます。最近、魔物でも人でも命が絶たれる際、特殊な魔力が発生することが分かりました。それをギルドカードが探知しその原因となった魔力が登録されているモノならば記録として残ります。またギルドの魔導具と常時繋がっていまして、罪のない人を殺した時、ギルドカードに赤い文様が浮き上がりますのでお気を付け下さい。その時は真偽判定をし処遇を決定します。」


どこの世界でも日々技術は進化していくんだね。てかギルドカードすごい。


「簡易盗難防止機能ですが、これは持ち主が生きている間に登録された魔力の持ち主以外が触ると軽い電撃が走るようになっております。極力、カードを他人に渡すのはおやめ下さい」


「説明ありがとう。助かったよ。ね、ノゾミ?」


「クァァ(だねぇ)」


「可愛い従魔ですね。あ、ギルドカードを見せ――」


まさにガシッと肩を掴まれた。


「よくも無視してくれたな餓鬼」


例の髭面巨漢だった。取り巻き①②は後ろでオドオドしている。


「あ、まだいたの?」


「この、馬鹿にしやがって・・・・・・潰す」


「シュナイダーさん、ギルド屋内での武器使用は御法度ですよ!」


おぉ髭面はシュナイダーって言うのか。名前かっこいいじゃねぇか。


「こんな餓鬼、素手で十分だっ!」


言うが早いか俺に向かって殴りかかってきた。なんか格好が調子のってるチンピラみたいだ。


「はぁ、あ、ノゾミ手出したらダメだよ」


「・・・・・・クァ」


一応、ノゾミに念押ししておく。


唐突だがこの世界に徒手空拳という武術はない。そもそも武術が生まれた原因が魔物に対抗するためなのだから素手で倒そうという発想が来るはずもない。体術はそれ単体でなく剣技や槍技の一部として組み込められているので、人間相手に考えられた柔道・空手道・合気道なんてものはこの世界にはない。


まぁ何がしたいかというと・・・・・・


向かってきた髭面の拳を引っ張る


「うぉ」


体勢を崩した髭面の足を払う


「あっ」


だめ押しに腹に蹴りを入れる


「がはっ」


う~ん、やっぱり筋力がそれなりだから吹っ飛び具合もそれなりだなぁ。はぁ火力が足りねぇ。


呻いてる髭面を一瞥して受付嬢の方を向く


「今のはあっちから来たよね」


「えっ?あ、はい。そうですね。今のはシュナイダーさんに非があります」


「じゃあ俺は不問だね。はい、ギルドカード」


「はい、承りま・・・・・・B!?」


意外と響いたらしく聞こえた何人かから驚愕の視線を頂く。


そんな見つめるなってぇ照れるだろ?

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