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92話:後始末と頼みごと

前半はとある読者の感想を元にしたお話です。


勝手にネタにして申し訳ないです。そして感想を書いて頂きありがとうございます!


今後たまにこういう事があるかと思います。

 門番とゲブを問答無用で殺害した愁。しかしここである事に気が付く。


(あれ?これって俺殺害じゃね?)


 ・・・。愁は気付いた。冷静になって事の重大さに気が付いた。確かに先に手を出したのはゲブである。自らの私兵に対して愁の殺害命令を出したのであるからゲブ自体が返り討ちに遭う分には何の問題ない。がしかし門番に関しては愁に対して一切の危害を加えていない状態であった。しいて言うのであれば客人に対する失礼な態度をとった程度である。そんな門番を問答無用で殺した愁。これはどこからどう見ても罪であった。


(やりすぎたあああああああぁぁぁぁぁ)


 愁は心の中で叫んだ。今回の愁の行いは完全にやり過ぎである。そして愁は頭をフル回転させて考えた。どのようにしてこの罪から逃れるのかを。


 考え始めてから約5分。その場から全く動かないで考えていた愁はとある名案を思い付きさっそく実行に移す。


「ツァイト」


 愁がスキルの名を口にすると時間を戻した。対象は目撃者達である。詳しく言うのであれば目撃者達の記憶である。まず愁は彼らの記憶を邪幻心眼の黒炎の能力を使い終わった辺りまでの時間に戻す。それから愁はさらに邪幻真眼の幻術の能力を発動する。そして目撃者達にとある幻術を見せる。内容はゲブと門番が愁に対して奇襲攻撃を仕掛ける。そして攻撃により愁の左腕が失われるも謎の光の発光で切り落としたはずの左腕が再生する。そしてそれに対して怒りを覚えた愁がアイテムボックスと言いアイテムボックスの中から2振の剣を取り出し2人を一方的に蹂躙して殺害。その後屋敷やゲブの私兵を燃やし尽くした黒い炎によってゲブと門番の死体を跡形もなく消した。その後突如辺りが光に包まれて目を逸らしている間に愁が消えていた。と言った内容の幻術を見せ、さらにツァイトのスキルを使い現実と同じ時間にまで時間を進めた。これにより目撃者達の記憶は愁の思い通りになった。もちろん愁の罪を知る者はいなくなった。インフォメーションカードを調べられないためにも最後に愁はゲブと門番の死体を灰すら残らない状態にするために幻術と同じく邪幻真眼の黒炎の能力を使い後始末を行う。


 これにより愁は今回の戦闘に関する罪の全ての隠蔽に成功したのであった。


 後日談ではあるが、ゲブの死んだ次の日、騎士団達がゲブの屋敷があった場所へと足を運んだ。そして目撃者の証言をもとに戦っていたのは愁であると判明。そして目撃者の証言と愁の証言に矛盾が存在しないか取り調べを行われた。もちろんその際には真実の天秤を召喚されていた。結果としては両者の発言には一切の矛盾は存在せずに嘘も存在しなかった。幻術ではあるが実際の出来事には間違いないからである。そして愁は御咎めなしと言う結果になった。目撃者達の多くはゲブの奴隷とゲブの家人であったため、奴隷は解放され家人は平凡な暮らしを送ることになった。


―――…――…―――


 ドラゴンの襲来、ゲブの殺害と言う予想外の出来事が起きたせいか、愁達はセレフィユの街に予想以上に多くの時間滞在することになった。そして愁はかねてより考えていた事を実行することにした。


「みんな、少し良いか?」


 愁はハク、ルナ、フィア、華奈、ディアに対して声を掛ける。


「今日はちょっと実験したい事がある。だから今日は休日とするから1日ゆっくりと休んでくれ。もちろんお小遣いも渡すから自由にして貰って構わない。ハクだけは頼みたい事があるから休日にならないけど構わないか?」


「御主人様。私は御主人様の奴隷です。なので遠慮などしないで下さい。私なんかで宜しければ御主人様の頼みに全力を尽くしたいと思います」


 愁の頼みに対してハクはあっさりと了承する。それから愁はルナ、フィア、華奈、ディアに対してお小遣いとして中銀貨2枚、つまり2万Lを渡した。お小遣いを渡した後愁はワープを使ってハクと共に移動をした。



―――…――…―――


 愁とハクが辿り着いたのはパーマナリアにある自宅であった。


「御主人様、早速ですが頼みとはなんですか?」


「それはな・・・」


 愁はそう言ってハクの耳元で頼み事の内容を説明する。


「っ・・・御主人様、そのような事私には何があっても出来ません。考え直してください」


 愁の頼みごとの内容を聞いたハクの顔は真っ青になって全力で愁に対して抗議した。しかし愁の意志は変わらなかった。


「・・・これだけは使いたくなかった。ハク、命令だ。先程の頼みを実行する時が来たら何があっても実行しなさい」


 愁が命令をするとハクの首輪が青色に光った。


「っ・・・畏まりました。・・・御主人様、何故なのですか?私にはわかりません」


「ハク・・・お前だからこそ頼むんだ。そしてこの命令に関して今は何も言えない。その時にしっかりと説明する」


 ちなみにだが奴隷に対して名前を呼んだ後に『命令だ』と言う言葉の後に奴隷の主人が頼んだことはいかなる事であろうと奴隷は拒否権を持てなくなる。しかしながら一部命令できない事、つまり例外もある。例えで言うのであれば強制的な性行為や自殺をほのめかす様な内容の命令である。命令できる内容の事であれば首輪が奴隷の種類の色に光り、命令できない内容であれば光らないという機能が首輪には存在した。


「・・・御主人様、私は今までどんなことがあろうとも御主人様の事を信じてきました。しかし今回の頼みに関しては御主人様の行動の意味が全く分からないです。何を考えておられるんですか?」


「今は言えない。その時になるまで待ってほしい。そしてこれから頼み事に関する準備をする」


 愁の言葉に対して沈黙するハク。そして愁はそんなハクに構わずハクと共に迷宮や様々な場所へとワープを使い移動してスキル集めとスキル合成を行った。


 全てを終えた愁とハクはセレフィユの街に転移して戻った。それからハクはしばらく愁と一言もしゃべることはなかった。

最後まで読んで頂きありがとうございます!


次回は13日を予定しています。しかし13日は少し忙しいため12日か14日に投稿する可能性があります。御理解頂けると助かります。


そして頼みごとの内容と合成して作り上げたスキルに関してですが・・・今は何も言えません!今後を期待していてくださいb


それと感想にて修正すべきところを複数指摘して貰いました。時間が出来次第修正は行います。指摘ありがとうございます!

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