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51話:想い

少しだけいつもに比べて短いです。

「お疲れ様です、御主人様」


「シュウさんお疲れ様~」


 愁がハクの下へと歩み寄るとハクとルナが声を掛けてくる。しかし愁の頭にはある事しかなかった。リムの奴隷契約の証である。


「リムさん、それは間違えが無ければ奴隷契約の証ですよね?」


「・・・そうですね。幸いまだ血を飲んでいないので主人が決まっていません。なので治癒魔法を持っている人であれば契約を取り消しにすることが出来ます。シュウさん、ハクさん、ルナさん、治癒魔法は使えませんか?」


「治癒魔法は無理だけどそれに類似したスキルなら使えるよ?」


「どういう事ですか?」


「ギフトスキルって事で。それ以上は詮索しないで下さいね?」


「・・・わかりました。お願いできますか?」


「もちろん」


 愁はそう言ってリザレクションと頭の中で念じた。うん。詠唱破棄無かったら今頃どうなってたことやら・・・


「契約を消去して頂きありがとうございます。それにしても・・・なんで詠唱もしていないのに治せるんですか?」


「これ以上は詮索しないでって言いましたよね?一言いえばギフトスキルだからです」


「・・・」


 愁の発言を聞いてリムは思った。このシュウと言う名の冒険者、一体いくつのギフトスキルとスキルを持っているんだろう?最低でも治癒に関するギフトスキル、詠唱に関するギフトスキル、アイテムボックス、黒炎のギフトスキル、ミイラ化に関するギフトスキル、転移に関するギフトスキル、情報を隠蔽するギフトスキル。今回の短い間だけでも7個は確認することが出来た。しかもまだ複数のスキルを持っていると思われる。一体この冒険者は何者なんだ?純粋にそう思った。そして知りたいとも思った。この人の隠していることはどんなことがあるんだろう?知りたい・・・


「リムさんは今後どうされるんですか?多分ですが今回のヘモンズがいなくなったことでギルドの受付に復職できるんじゃないですか?」


「それもそうですね・・・ギルドマスターに掛け合ってみます」


「無事に復職できるといいですね」


 愁は笑顔でそう告げた。それに対してリムも笑顔で答える。しかしリムの中にはある一つの事でいっぱいであった。


 ―愁の隠しているスキル等の秘密を知りたい。


 気が付けば自分は愁の事を気にしていた。始まりは冒険者登録の時から。黒い髪に黒い瞳、その姿を見た時から気に掛けていた。そして気になっていると確信したのはDランクへのランクアップ試験。いくら受付業務で体を動かしていなかったとはいえBランクのリムを赤子の手をひねるように倒した当時の愁からはいつもの少年っぽさが感じなかった。どちらかと言えば頼りになる強い存在。そう思えた。


 本当にこのままギルドに復職して自分は後悔しないのか?そう疑問に思えてきた。いっそのこと愁達と冒険者をすることも悪くないかも。そんな思考が頭をよぎる。しかし自分の冒険者になったときの夢である受付の業務の仕事をあきらめて良いのか?リムは頭の中で葛藤を続けた。


 自らの欲求に従い愁と共に冒険者をするのか、自らの夢に従い受付業務を続けるのか。


 ・・・決められない。リムはそう判断した。


「どうすればいいんだろう、私」


 無意識のうちにリムは呟いてしまった。


「リムさん、どうされたんですか?協力できる事であれば協力しますよ?」


 愁にそう言われたリムは自らの心の内を話した。愁本人に話してしまったのだ。無意識のうちに。


「・・・そんなに知りたいんですか?」


 愁から予想しなかった回答が来た。


「はい、知りたいです」


「っと言っても教えないんだけどね」


 笑顔でそう告げる愁。思わずリムは愁を睨みつける。いつもの3倍ほど冷たい視線を愁にぶつけた。


(あぁ・・・これ最高・・・たまんない)


 1人変態癖が出る愁であった。


「俺の能力についてはハクとルナ以外には教える気にはなれませんよ。信頼できる人にしか教えることが出来ません」


 リムは思った。私ってシュウさんからそんなに信頼して貰えて無いの?それを考えた瞬間、リムは虚しくなった。気に掛けていた人から言われた信頼していないという発言。辛い。最終的にリムはそう感じた。


「わかりました。多くの事を詮索してすいませんでした。私はギルドに報告に行きますね。後程事情を伺うかもしれないのでその時はご協力願えますか?」


「もちろんです」


「それでは失礼しますね」


 そう言ってリムはパーマナリアの都市へと歩み始めた。道中リムの顔にあった涙の存在はリム以外の誰も知る事が無かった。


(絶対秘密を暴いてやるんだから!)


 涙と共に生じた目標であった。



―――…――…―――


「疲れた・・・」


 愁が言う。


「お疲れ様です。帰りましょうか?」


「そうだね、帰って寝たいな」


「畏まりました。夕飯の頃に起こせば大丈夫ですか?」


「うん、頼むよ」


 こうして愁達はワープを使って家へと帰り眠りについた。

最後まで読んで頂きありがとうございます!


今回のはなんか違和感を感じる文章になりました。自分の言いたい事は言えてるんですが、どこか違和感を感じます。気付き次第修正しようと思っています。変な文章で読みにくく申し訳ないです。


次回は今日中に投稿する予定です。

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