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44話:ランクアップ試験Ⅲ

遅くなって申し訳ないです(´・ω・`)


感想の御返事は次の話にて行います。

「俺はこいつを倒す」


 愁は確かにそう言った。それを聞いたハク、ルナは戦闘準備をし始めた。リムはユニークモンスターを見た時からおどおどしている。それを傍目で見た愁はハクとルナに指示を出す。


「ハク、ルナ、リムさんの護衛を頼む」


「「了解です」」


 そう言った愁は炎魔法剣のスキルを使い紅鴉に炎を纏わせ薙ぎ払いをした。すると炎の刃が複数ゴブリンに向けて飛散した。ユニークゴブリンはそれを全て躱したが普通のゴブリンやゴブリンヒーラーはそれで息絶えた。


 スキルを取ってしまえば確かに愁は即座に勝てる。しかしこの世界に来て一度も本気を出していなかった愁は自らの限界と言う物を知りたかった。そのための相手としては今回のユニークゴブリンマジックナイトは適任であった。ユニークゴブリンの方も自らのスキルで魔法剣を生成する。そして愁とユニークゴブリンの戦闘は神速の域に達していた。お互いの剣は煌めくだけで刀身はほとんど見えない。紅鴉の黒と赤の煌めきとユニークゴブリンの作りだした鈍い銀色の煌めきが幾度となく激突する。


 そんな拮抗を破ったのはやはり紅鴉を使う愁であった。魔法剣は幾度となく打ち付けられる紅鴉に耐え切れず折れてしまったのだ。それを見たユニークゴブリンは即座に反対の手に魔法剣を生成して応戦する。そして今度はスキル『炎魔法剣』を使い刃に炎を纏わせる。それを見た愁も同じように『炎魔法剣』のスキルを使い紅鴉に炎を纏わせ柄の部分にある宝石に炎の魔力を流し込み魔剣とした。


 炎の魔剣の効果は切断時に溶解の特性を持つ。つまり金属を切断しようと触れた部分は熱により金属が溶解してしまう。つまり剣との打ち合いの際には炎の魔剣は非常に有利に戦うことが出来るのである。ちなみに水の魔剣は液化の特性、土の魔剣は石化の特性、風の魔剣は切断の特性、光の魔剣は浄化の特性、闇の魔剣は損失の特性、治癒の魔剣は治療の特性を持つ。


 そんな愁の炎の魔剣と化した紅鴉に炎を纏った程度の魔法剣では当然愁の紅鴉の方が格上である。当然の結果なのか、一度の打ち合いでユニークゴブリンの魔法剣は折れた。それを見たユニークゴブリンは最終手段と言わんばかりの表情を浮かべて魔法剣を2本生成し、双方の魔法剣を『炎魔法剣』のスキルで炎を纏わせる。二刀流のスキルを持っていないとはいえ、ある程度は使いこなせるだろうと今まで打ち合ってきて感じた愁は紅鴉を一度鞘に納めて居合いの構えを取った。それをみたユニークゴブリンは好機と言わんばかりに2本の炎魔法剣を同時に振り下ろしてきた。それを居合切りで魔法剣の刀身ごと切断するように神速の速度で切って鞘に再び納めた。愁の目では見えていただろうが、周りのハクやルナ、リムには鞘から煌めきが発した程度にしか見えていないだろう。現に3人には一瞬光ったと思えばユニークゴブリンの持つ魔法剣が突如折れた程度にしか見えていなかった。2本の魔法剣生成と『炎魔法剣』スキルの連発で自らの魔力が尽きたのか、ユニークゴブリンは剣を構えようとしなかった。


 愁からすると未だに不完全燃焼であるが全体の30%程度の力を出せたなと感じた。それからユニークゴブリンの持つスキルを全て奪い紅鴉でとどめを刺した。すると普段であればゴブリンの耳が残るはずであるがドロップアイテムは『ユニークモンスターの核』であった。


 戦闘を終えた愁はドロップアイテムを回収した後に呆けている3人の下へと向かった。


「いやー、なかなか骨のある奴だったよ!」


「御主人様、御疲れ様です」


「シュウさんお疲れ様~」


 ハクとルナは愁の能力を知っているせいか、そこまで動揺した様子は見られなかった。しかし全く何も知らないリムは完全に意識が別世界へとトリップしていた。目を開けたまま器用に。


「リームーさーん?」


 そう言ってリムの目の前で手をフリフリするが意識が回復する兆しが一向に消えない。軽く頭を叩くも返事が無かった。ただの屍のようd・・・


「ふぁ!?」


 わけのわからない発言をしたがリムは帰還してきた。それからしばらくするとリムの頭も普段通りとなった。


「さてと、シュウさん。説明してもらえますか?」


 ジト目で睨みつけてくるリム。やはりこの睨まれた感じ最高!


「御断りします!」


「即決ですか・・・」


「もちろんです」


 そう言って爽やかな笑顔で親指を立ててリムに言う愁。


「・・・はぁ。どうすれば教えてもらえますか?」


「そうですねー、奴隷契約でもすれば教えますよ?」


 冗談交じりに言う愁。もちろん冷たい視線を送るリム。あぁ、これ中毒性を感じるわ・・・


「・・・わかりました。シュウさんのスキルに関しましては私の推測で報告しておきます。それと使われていた武器も私の推測で報告します。これなら問題ないですか?」


「それは構いませんが・・・しつこくするようでしたらこちらも相応の対応をするという事は覚悟しておいてくださいね?ちなみに言っておきますが・・・俺からするとパーマナリアの街一つ消すぐらい造作もないですよ?一瞬で全てが塵と焦土と化します。そのことを頭に入れておいてくださいね?」


 愁の脅しに顔を真っ青にするリムであった。

最後まで読んで頂きありがとうございます!


次話は本日中に投稿する予定です。

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