むかしばなし
第三章始まります
プロローグみたいなもんです
むかしむかし、あるところに、おおきなおうごんのりゅうがいました。
そのりゅうはどうくつでしずかにくらしていましたが、あるひにんげんがりゅうのたからをぬすんでしまいました。
これにおこったりゅうは、そのにんげんをころし、まちをこわし、くにもこわしてしまいました。
そのりゅうはとてもつよかったので、ひとびとはたたかうことはできませんでした。
そこにあらわれたのはゆうしゃでした。
ゆうしゃもとてもつよく、りゅうとたたかうことがてきました。
そしてゆうしゃは、にんげんたちをすくうために、りゅうとたたかうことにしたのです。
りゅうとゆうしゃはたたかいました。あさからばんまで、たたかいました。
さいごにはふたりともつかれはててしまいました。
りゅうとゆうしゃは、おたがいのことをみとめあいました。
ゆうしゃはりゅうにたからをかえしました。
りゅうはよろこび、こういいました。
「わたしはあなたをみとめた。あなたをまもるりゅうとなろう」
こうして、りゅうのいかりはしずまりました。
ゆうしゃはそのあと、おおきなくにをつくりました。
そしてりゅうはそのくにをまもることになりました。
ゆうしゃはしんでしまいましたが、りゅうはまだいきていて、このくにをまもってくれています。
だからこのくには、こんなにもさかえているのでした。
めでたしめでたし。
「もういっかい!もういっかいよんで!」
「もう、しょうがないわねえ。本当にあなたはこの話が好きね」
「うんっ!だってゆうしゃさまかっこいいんだもん!」
「まあ、そうなのね。それならあなたも、勇者様になれるかもね」
「ほんと!?」
「ええ、でもそのためには、いい子にしてなきやダメよ?」
「こわーい竜が、あなたを食べに来ちゃうから」




