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8話★
「今朝未明、園丘市高市町で一人の遺体が発見されました。身元は未だ不明ですが、二十代女性のものと思われます。警察はこの女性が何らかの事件に巻き込まれたとみて捜査を開始している模様です。さて、続いてのニュースは……」
朝の報道番組がリビングで流れていた。すでに朝食も出来上がっているようで、辺りには食欲をそそる匂いが漂っている。
「さ、晃くんはご飯をよそいで。今日から学校も始まるし、ゆっくりしすぎてもよくないでしょ?」
母さんは味噌汁の準備をしていた。その近くで、妹のゆめがウキウキしながら母さんの様子を見ている。
俺はさっさとご飯をよそいで、テーブルに並べる。そしてそれが終わると、今度は 味噌汁の入ったお椀を運ぶべく母さんの方に向かった。
母さんから味噌汁が入ったお椀を受けとる。
そこで、俺は固まった。
……あれ、味噌汁が紫色だ。
渡されたお椀には、食欲が一気に減退するような毒々しい色合いの液体が注がれていた。
「って、母さんこれ、魔導薬ッッ!!」




