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【コミカライズ開始】悪役令嬢は最強を志す! 〜前世の記憶を思い出したので、とりあえず最強目指して冒険者になろうと思います!〜  作者: フウ
第4章 始動編

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66話 動き出す者達

「なんで……」


 あっ、やばい。


「なんで、そんなにも堂々と、臆する事なく魔王に立ち向かおうとする事ができるんだ?」


 まだガイルがいることをすっかり忘れてた……!!

 ど、どどどどうしようっ!? 子供を叱るときに、悪い子は魔王に攫われるとかいうのは常套句だし。

 大人はともかく、子供にとって魔王とはまさしく恐怖の象徴!


 大人は長年魔王が攻めて来たことはないって知ってるから子供達みたい怯えてはいないけど。

 伝説に語られる400年前の大戦にて、世界の半分を支配下に置いた魔王の恐怖は誰もが知っている。


 そんな魔王に戦争回避のための生贄として名指しされるなんて……普通なら突然のとこでパニックに陥ったり、恐怖に震えて泣いてもおかしくない。

 というか、むしろそうなるのが当然だ!


 つまり! 魔王ナルダバートにビビリまくってるガイルみたいな反応が普通なわけだけど……ただの貴族令嬢が!

 それも荒事とは程遠く、蝶よ花よと育てられているはずのまだ10歳の公爵令嬢にして第一王子の婚約者が!!


 恐怖に震えて魔王に臆するどころか、意気揚々と魔王との戦いに参戦すると宣言。

 相手にとって不足なし! って不敵に、カッコよく笑うなんて不自然どころかあり得ない!!


「えっと……」


 い、いや! ここで取り乱しては(ガイル)の思う壺っ!!

 ここは毅然とした態度で、これが至極当然だといってやらねばっ!!


「そ、そんなことは当然ですよ?

 お母様もおっしゃっていましたが、私は貴族ですし。

 それもいずれ最……こほん、王族の一員になる第一王子殿下の婚約者ですもの。

 このような時にこそ皆の前に立ち、命を賭すのは当たり前です」


 ふふん! どうだ!!

 おバカなガイル程度ではこの私の完璧なポーカーフェイスは見破れまいっ!!


「そう、ですか……こんなにも怯えているのに、それでも貴女は魔王に立ち向かおうとするのですね」


「えっ!? あの、はい」


 お、怯えてる?

 咄嗟に返事しちゃったけど、なにいってんのコイツ……


「それに対して僕は、私は……ふっ、確かにルスキューレ公爵夫人の仰る通りじゃないか。

 私は騎士失格だ……でも」


「あ、あの……」


 いきなり俯いてなにやら語り始めたと思ったら、いきなりそんな真剣な顔で見つめないでほしいんですけど……


「私も必ず……」


 えっ? なにっ!?


「失礼します」


「……」


 うん、もう意味がわかんない。

 なんか勝手に納得して帰っていっちゃったし。


「う〜ん」


 まっ、別にいいや!

 それよりも今は魔王ナルダバートが最優先だし!!


「ふふ、じゃあソフィー、早速行こうか」


「えっ?」


 アルトお兄様、行くってどこに?


「もう馬車の準備はできているわよ」


「アルト兄さんの転移魔法で行ってもいいんですけどね」


「流石にそういうわけにはいかないでしょ?」


 お兄様達はさっきからなんの話を?


「じゃあ行こうか」


「お父様?」


「魔王に対する対応を話し合うために王宮へ」






 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー






 優雅に足を組みながら椅子に腰掛け、目を瞑っていた存在がゆっくりと目を開き……眼前に浮かぶ巨大な水晶に映る少女達を見据え、壁際に控えている5名の人物の間に緊張が巡る。


「まさか私が展開した魔法陣を破壊されるとは……クックック、クハッハッハッハッ!!」


 楽しげに嗤う存在から立ち上る膨大な魔素(エネルギー)が贅の限りを尽くした室内に吹き荒れる。

 太陽の光が曇天によって遮られた空を黒い闇が覆い尽くす。


「アレが例のルスキューレ公爵家。

 取るに足らないイストワール王国にあって我々が警戒すべき者達。

 そしてアレが……クックック、行きなさい」


「「「「「はっ!」」」」」


 荒廃した部屋の中で、椅子から立つ事もなく。

 吹き飛んだ壁から覗く景色を、水晶に映る少女とその家族を眺めながら淡々と配下の者達に命を下し、それと同時に壁際に控えていた5人の姿が掻き消える。


「さぁ! 戦いの火蓋は切られた。

 愚かな人間達に数百年ぶりに魔王の力を、恐怖を刻み込んで差し上げましょう!!

 クックック、せいぜい楽しませてくださいよ?」


 水晶に映る少女を。

 ルスキューレ公爵家の面々を眺めながら、魔王ナルダバートは愉しげに嗤う。


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― 新着の感想 ―
俺にはちと合わんか。名作だとは思うが、、。
[気になる点] > 王族の一員になる第一王子殿下の婚約者 こんなセリフをサラッと言えるほど彼女自身が第一王子と結婚することに納得してるのか よく分からなくなってきた
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