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【コミカライズ開始】悪役令嬢は最強を志す! 〜前世の記憶を思い出したので、とりあえず最強目指して冒険者になろうと思います!〜  作者: フウ
第1章 幼少期編

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23話 帝都、到着っ!!

「ふわぁ〜っ!!」


 すごいすごいっ!


「ルミエ様、すごいですっ!

 さすがはルミエ様っ!!」


『ふふん! 気に入ったようで良かったわ』


 目の前に広がるは360度、視界いっぱいに広がるどこまでも続いてそうな広大な魔の森と晴天!!

 そして何より……ルミエ様の背中に乗って空を飛んでるっていうこの事実っ!!


 しかも、背中に乗ってる私のことを気遣ってゆっくりとしたスピードで飛んでくれてるし。

 前方に結界まで展開してくれてるから、大した風も感じなければ逆に暖かくすらある!


 ドラゴンの……それも、竜王であるルミエ様の背中に乗って一緒に空を飛べるなんてっ!

 あぁ、感動感激っ!! もう死んでも悔いはない! まぁ、死ぬのはイヤだけど。


『ふふふ、ソフィーもうすぐ到着するわよ』


「おぉ〜!」


 まだ1時間くらいしか経ってないのに、もう前方に目的地である帝国の帝都が見えて来た!!

 ふむふむ、アレが世界に名高い帝国の帝都か……私が住んでるイストワール王国の王都とはその規模からしてまるで違う。


 まぁ、イストワール王国は世界でも有数の歴史を誇ってるってだけで規模でいえば中堅国家だし。

 伝統を重んじてて変化を嫌ってるから、帝国の方が発展してるのは当然だけど……さすがは四大国が一角にして、同じく四大国に数えられるレフィア神聖王国と双璧をなす超大国!


「ん?」


 身体強化魔法の応用で、目に魔力を集めて視力を強化して帝都の様子を観てたけど……なんか様子がおかしい。


「なにかあったのかな?」


 帝都にいる人達はなにやら大騒ぎしてるし、帝都を守ってる外壁も騒然としてるような……


「ふむ」


 視力の強化だけだと、さすがにまだ数キロの距離がある帝都の細部まではわからない。

 こうなったら……!


「ふっふっふ〜!」


 お兄様達との5年にも及ぶ修行で獲得した我がスキルをとくと見よ!!


「千里眼!」


 倍率ドンっ!


「プラス……魔力感知、出力最大っ!!」


 千里眼。

 視力の強化はもちろん、望遠鏡みたいにも倍率の操作も自由自在!

 そして、さらには自分の知っている場所と視界のおよふ範囲なら好きに見ることができるエクストラスキル。


 魔力感知。

 これは、周囲に満ちている魔力……マリア先生いわく正確には魔素という魔力の素みたいなエネルギーを感知することで自身の魔力感知がおよぶ範囲内であれば360度、障害物も関係なく全てを認知できるスキル。


 まぁ、千里眼は普通は超希少でレアかつ強力なスキル。

 魔力感知も通常スキルではあるけど、難易度は凄まじく高くて、さらには普通はそこまで広範囲を視ることはできないらしいんだけど……


 方向を一方だけに絞って、本気になった私の魔力感知の最大範囲は約5キロ!!

 この魔力感知と千里眼を合わせることで帝都の様子が細部までよくわかる!

 ふふん! さすがは私!!


『ソフィー、そんな事をせずとも人間達が騒いでいるのは私が帝都に向かっているからだと思うわよ?』


「……なるほど」


 確かにいわれてみれば、ドラゴンが自分達が住んでる場所に向かって飛んで来てるわけだし大混乱に陥るのも当然だ!


『ソフィー、貴女意外と……いや、これもあの人の影響?

 でも流石にそんな影響があるとは考えづらいし……』


「ルミエ様?」


『いや、なんでもないわ。

 気にしないで』


「そうですか……ん?」


 あれは……アルトお兄様とエレンお兄様!!

 冒険者ギルドで待ってるはずなのに、なんで外壁の上にいるんだろ?


「っ!!」


『あら』


 なに今のっ!?

 転移魔法ではあるんだろうけど……お兄様達のすぐそばに、突然なんの予兆もなく人が現れたっ!!


『ソフィー、外壁のそばに降りるわよ』


「は、はい!」


 あのニュルっていきなり出現した人は気になるけど……


「お兄様ぁぁぁぁっ!!!」


 ふわっと大地に降り立ったルミエ様の背中から飛び降りて、外壁の上に軽やかに、そして優雅に着地!!


「ふふん!」


 これで! 無事に帝都、到着っ!! そしてぇ〜……


「これで! 最終試験クリ──うぐっ!?」


「「ソフィーっ!!」」


 せっかくカッコよくビシッと宣言しようと思ってたのに……抱き着いて来た、残念なお兄様達に邪魔された!!


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