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【コミカライズ開始】悪役令嬢は最強を志す! 〜前世の記憶を思い出したので、とりあえず最強目指して冒険者になろうと思います!〜  作者: フウ
第1章 幼少期編

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13話 訓練を始めます

14話は本日、18時ごろに投稿予定!

 ど、どどどうしよう!?

 さすがにこれは私も想定外だったんだけど!! お母様は……


「……」


 目を見開いて、唖然としてるし。

 ど、どうすれば……はっ! これって、もしかして怒られるのかな?

 というか! 何で軽く触っただけなのに壊れちゃうのっ!?


「あ、あのぉ……」


「ハッ!!」


 なにっ!?


「父上っ!」


「おぉ! 父上が驚き過ぎで正気に戻った!!」


 もう! お父様、ビックリさせないでくださいよ!!

 ただでさえ魔力計測装置の魔石が砕け散って動揺してるのに、思わず肩がビクッ! ってなっちゃったんじゃん!!


「ソフィーちゃん」


「は、はい、お母様」


 や、やっぱり怒られるのかな?

 うぅ、怖くてお母様の顔がまともに見れないっ!!


「凄い!」


「わっ!」


「凄いわ! ソフィーちゃんは天才よっ!!」


 な、なに? いきなり抱きしめられたけど、怒ってないの??


「おぉーっ! 流石は私の天使っ!!」


 お父様……さっきまで息をしてなかったらしいけど、大丈夫なのかな?


「しかし……ねぇ、アルト兄さん」


「何かな?」


「あの魔力量計測の上限って……」


「100万だよ」


「100万……ちなみにアルト兄さんの魔力量は?」


「今は70万くらいかな?

 10歳の時は20万とかだったと思う」


「アルト兄さんの魔力量って確か王国で一番じゃなかったっけ?」


「一番だよ……いや、一番だったよ」


「じゃあソフィーは……」


「あぁ……」


 さっきからお兄様達はコソコソとなにを話してるんだろ?

 も、もしかして何かマズイことをしちゃったのかな……


「ソフィー! 凄すぎるよ!!

 もう俺の妹は世界一だ!!」


「ユニークスキルに、加護持ちの愛子、そして膨大な魔力!

 本当にソフィーなら最強になっちゃうかも!!」


「むっ、アルトお兄様!

 最強になっちゃうかもじゃなくて、なるんですっ!!」


 まったく。

 1週間前にあれだけ真剣かつカッコよくビシッと宣言したのに、信じてなかったのですね!


 ふぅ……けどよかった。

 珍しく真剣な顔をして何やら話し合ってたから心配になっちゃったけど、いつものちょっと残念なお兄様達だ。


「あはは、ごめんごめん。

 ユニークスキル、加護に加えてこの膨大な魔力量。

 確かにソフィーの持つ資質は高い、僕やエレンよりも遥かにね。

 だけど……それに慢心したらダメだよ」


「そうだぞ。

 上には上がいるもんだからな」


「そうなのですか?

 アルトお兄様とエレンお兄様よりも強い人達がいるのですか?」


 イストワール王国で1番の魔力量を誇る天才、歴代最年少で賢者になったアルトお兄様。

 剣帝と称されるSランク冒険者であるエレンお兄様。


 我がルスキューレ家の頂点に君臨するお母様は例外として、お兄様達よりも強い人がいるなんて想像できない。

 もっとも! いずれ私がお兄様たちを抜いて最強になるけど!!


「もちろんだよ。

 例えば、僕の師匠でもある大賢者マリア様。

 僕なんてあの方の足元にも及ばないさ」


「足元にも……」


 確かに伝説にすら語られる凄い人だけど……そんなに凄いの?


「う〜ん、そうだね……わかりやすい例としてあげると、マリア様の魔力量は測定不能なんだよ」


「測定不能?」


「そう、今回ソフィーが魔力量計測に使ったのは上限が100万までの計測機だけど。

 実はその上に最大1000万まで計測できるものがあってね。

 その計測器ですらマリア様の魔力量を測定することはできなかったんだ」


「ほぇ〜」


 さすがは伝説の大賢者様。


「しかも、マリア様曰くマリア様と同等の者達はもちろん、マリア様でも相手にならないような存在が世の中にはいるらしいよ?」


「それにだ、マリア様クラスは流石に早々いないだろうけど、俺やアルト兄さんと同等程度のヤツらなら他のSランク冒険者とかもいるしね」


「へぇ〜」


 でも確かに、いわれてみればエレンお兄様と同じ階級であるSランク冒険者とか。

 アルトお兄様と同じ賢者の称号を持つ人達とかもいるわけだし。

 そういう人達がお兄様達と同等の実力者であっても不思議じゃない。


「そう言うわけで、今回の結果に慢心しないように!」


「うん!」


 世の中、上には上がいる。

 もちろん! いずれは私が最強になるわけだけど……肝に銘じておこう。


「では! これより授業……訓練を始めます」


「はいっ!!」


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