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レモンシロップ&レモン醤油の炒めもの

 みんなでハンバーガーをがっつりと楽しんで、食休みがてらの休憩。

「今更だけど、炭酸系がよかったかな?」

 がーさんがちょっと悔しそうに言います。

「ですかねぇ。あー、レモネードとかレモンスカッシュとかも飲みたいですね」

 思い出すのはお店のドリンク。お祝い事や節目でよく飲んでいたので、ちょっと飲みたくなってきます。

「後で作れる?」

「後でいいのでしたら」

 とりあえず今はゆっくりしたいので、そのままで。

 とはいえ、なにも無しというのも寂しいもの。

「コーヒー、いります?」

「頼もうかな」「お願いします」

 精霊も返事をしてくるので、三人分を淹れます。


「どうだい?準備は進んでいるかい?」

 淹れたての良いコーヒーの香りが店内に漂っている中、がーさんが聞いてきます。

「昨日見てもらった通り、身体強化が出来るようになったのでかなりですかね?」

「あー、まぁアレはねー。魔力があればかなり強くなるからね」

 かなり強くなるという言葉で言い表せないぐらいの効果は昨日実感していますが、戦闘となれば色々と違う所も。

「今は、心構えの方に重きを置いていますよ」

「流石はあの人の息子だね?」

 父を知っているようでがーさんは続けます。

「強かったからね、君のお父さん。いや、お母さんもかな?」

「そうなのですか?」

 結構両親の話は知っているので、強さというのも何となくわかる気がしますがあまり母が強いというイメージはありません。

「そうだよ。そのうち話してあげるよ。色々とね」

 色々の内容が気になるところではありますが、一応最終確認をしておくことに。

「あの、ダンジョンに行っていいんですよね?」

「ん?いいよ?ただ、死ぬこともあるからそれはちゃんと注意してね?」

 何気なく言われますが、その言葉にはしっかりとした重みも感じます。

「死、ですよね」

「だよ。意外とそこらへんに転がっているモノなのに、言われるまで気が付かない。不思議なものだよね。まあ注意してはいるけどさ、地球に居たって変わらないんだよ?」

 コーヒーを一啜り。

「地球でも変わらないですか?」

「そうだよ。車がいきなり突っ込んでくるかもしれないし、鉢植えが落ちてくるかもしれない。階段で転んでしまうかもしれないし、たった数十センチの川の増水で足を取られることだってある。死は人に平等にそこにあるんだよ」

 言われてみればその通りで。

「まぁ、ダンジョンに行かなければ確率が下がるという言い方をする人も居るかもしれないけど、家に居ても死ぬときは死ぬ。そう言う意味では大差ないと僕は思うけど、行く以上は注意をしなさいというのも大人の役目だろう?」

 ニヤリと笑う感じはお店の人達を彷彿とさせる懐かしい感じ。

「しっかり注意を受け止めておきます」

「うん。それでいいよ」

 僕もコーヒーを一啜り。ちょっと苦くて鼻を抜けるいい香りが心地のいいものです。

「がーさんは心配し過ぎです」

 今まで静かでしたが、精霊が口を挟んできます。

「私が居るのですから、注意も必要ありません」

「ん?」

 その一言に思わず僕は首をかしげます。

「精霊、一緒に来るの?ダンジョンはソロ用に入ろうと思っているけど?」

 ソロ用に入るので、精霊は……どういう扱いになるのだろう?って、あれ?

 自分で発言をして、自分の言葉に疑問を持ちます。

「とりあえず、先に言うと精霊と一緒にダンジョンには入れるからね」

 がーさんが頷きながら言います。

「当たり前です」

 精霊も頷くような動きです。

 サラッと言われましたが、ソロじゃないといいたい気分。

「こういう言い方はあまり良くないけれど、人に限るという意味でのソロダンジョンだからね。あまり見たことが無いかもしれないけど、テイマーの冒険者も居るから、その辺りは結構曖昧な部分もあるんだよ」

 がーさんが説明を足してくれたので何となくの理解はできたので助かります。

「じゃあ、精霊は一緒に来てくれるんだね?」

「当たり前じゃないですか。だから携行食もしっかりと味見をしましたし、干し肉も一緒に探したのですよ?」

 ダンジョンには食事じゃなくて冒険に行くんだけどね。

 食事の事ばかり精霊は気にしているのはまあ、いつもの事。

 そんな調子の精霊を見て思わず僕はふふっと笑います。

「そうそう。そんな感じでリラックスして普通に楽しめばいいよ」

 がーさんが言います。

「ですね。ちょっと思っていたよりも緊張していたようです」

「まぁ、それも大事だからね。っと、今日は長居をするつもりが無かったんだけどコーヒーまでありがとう」

「あー、いえいえ。一応レモンシロップ作りますけどどうします?」

「次の食事の時にでいいよ」

「あ、いらないではないんですね?」

「美味しいものを拒む理由は無いよ」

 そんな話をしてがーさんは帰りました。


 という事で、ぱぱっと作ることにしましょうか。

 使う材料はシンプルにレモンとグラニュー糖。

 レモンは結構防腐剤などが塗られているものもあるので、洗い方はそれに合った方法で。

 何故かって、勿論レモンの皮もしっかり使うので。

 綺麗にレモンの皮を洗ったら、包丁でスライス。後は入れるだけなのですが、ビンの準備もしっかりと。

 お湯を沸かしてしっかりと煮沸消毒をして、水気は綺麗にふき取っておいたビンを使いましょう。

 先にグラニュー糖を入れてからレモンのスライスを入れて上にまたグラニュー糖。

 コレだけでも時間をかければレモンの水分でいい感じのシロップになるのですが、ちょっとばかり時間を早めたいので、グラニュー糖を鍋で温めて透明なシロップ状に。

 熱々のまま鍋に入れて軽く全体をかき混ぜて温度が下がったら出来上がり。

 後は軽く混ぜてを繰り返して冷蔵庫などで保存すれば大丈夫。

「それですか?」

 精霊が早速反応を示します。

「このシロップを少し入れて、トニックウォーターや炭酸水で割れば、レモンスカッシュ。お湯で割るときにショウガを一枚入れるとホットジンジャーにもなるし、美味しいよ」

 コレをお店ではお酒で割って、飲んでいるのをよく見ていました。

 自分は未成年なのでジュースなのですが、それでもいつも美味しい飲み物に変わりありません。

「ほほぅ。美味しそうですねー。それで、夕飯は?」

「夕飯!?」

「がーさんもゆっくりして居たので、結構いい時間では?」

 時計を見れば確かにその通りなのですが、ハンバーガー食べたよね?僕は結構お腹いっぱいのままなのだけど、そう言う感じではなさそう。

「ちょっと考えるから、まって」

「はーい」

 元気に精霊は消えます。

「さて、夕飯かぁ。どうするかな」

 あまり手の込んだものを作りたい気分でもないので、簡単系。

 でもって、食べた感じも少し必要。

「だったら、ご飯があった方がいいかな?」

 とりあえずでご飯を炊いて、メインは決まらないままですがお味噌汁は具材を決められます。

「シャキシャキするし、いいかなこれで」

 お味噌汁の具はもやしを茹でたモノ。出汁に味噌を溶いてシンプルだけど美味しいスープはこれで良し。

「さてと、メインは……。レモン使うか」

 さっきシロップを作った時に数個余ったのでそれを使う方向で。

「レモンの料理だと、レモン汁をつけるか、レモン味かだったら今日はレモン味か」

 炒め物の方向で考えるなら、やっぱりほしいのはタマネギだよなぁ。

「あ、いいの思い出した」

 まだ暑いので、さっぱりご飯もいい感じという事で、メインを作るとしましょうか。


 使う材料はタマネギ、ズッキーニ、ニンニク、豚バラ肉。

 タマネギは適当にスライスして、ズッキーニも食べやすい輪切りで。ニンニクは皮を剥いて芯を取ってスライス。豚バラも他の食材に合わせた大きさにカットすればオッケー。

 フライパンに油を敷いて、まずはニンニク。少し香りを立たせたら、豚バラから入れて次にタマネギ、ズッキーニ。

 全体的に火が通ってきたら、塩コショウで薄く味付けをしてからレモン汁と醤油を同量でちょっと火を強めてから入れてさっと混ざったら出来上がり。


「レモン醤油炒めのできあがりーっと」

「いい香りですねー」

「まぁね」

 精霊が香りにつられて出て来たようです。

「ぱぱっと食べて、明日は早い時間から行くからお風呂済ませて今日は早めに寝るよ」

「ええ。分かりました。雅も楽しみなのですね」

 ニヤッと僕も笑います。

 ええ、そりゃぁとっても楽しみですとも。

 白いご飯にもやしのお味噌汁とレモン醤油炒め。

 少しの酸味が胃を刺激して、結構スルスル入るおかずとシャキシャキ触感のあるお味噌汁。おかずも少し残ったので、ご飯をしっかりおかわりして食べたら、いつもよりもさっさと片付け。

 お風呂をゆっくり浸かりながらも考えるのはダンジョンの事。


 明日のダンジョン楽しみだなぁ。





今回も読んでいただきありがとうございます

目に見える形の評価やブックマークそして感想もかなり嬉しいです

誤字脱字報告とても助かります&申し訳ありません

改めてありがとうございます

毎日投稿頑張ります

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― 新着の感想 ―
[一言] ダンジョン楽しみだなぁ。
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