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グラノーラバー

 ベッドから起き上がって大きく伸びをして、目をぱちぱちと。

「ふぁあああ」

 大きなあくびをして、のろのろとした足取りで洗面所へ。

 顔を洗うと一気に目が覚める感じになるのですが、今日はそれほど目が覚めず。

「少し水浴びするか」

 そのまま隣の風呂場にいって、軽く水浴び。

 途中丁度いい温度のお湯に全身が浸かっているので、眠気が少しだけぶり返してきましたが、最終的にはちょっと冷たい温度にしたので、水浴びが終ったらかなりさっぱり。

 そのまま朝食をとりあえずとる方向で、厨房に向かいます。

 一応精霊は居るのですが、人間という意味では一人暮らし。家の中は静かなもので、この後の朝食はいつも通りにフレークで済ませることに。

 最近の自分のブームはコーンフレークとグラノーラの割合をちょっとずつ変えて食べる事。コーンフレークが多いとサクサクとした食感が多く楽しめて、グラノーラが多いと、ドライフルーツ等もちょっと多めにとれるのでしっとりな食感が多め。

 牛乳やヨーグルトで食べる時の感じもちょっとだけ違うので、それもいい感じの変化を感じます。

「おはよぉございまふー」

 眠そうな声の精霊が、起きたようで力ない感じに浮きながら挨拶をしてきます。

「おはよう。一緒に用意しようか?」

「お願いします」

 ひとり分も二人分もそう大差ないので、食べやすい容器に入れるだけ。

 今日はサクサクとコーンフレーク多めの配合で。

 自家製ながら、いい味で口の中でのサクサクを楽しんでいたのですが昨日聞き忘れていた事を思い出します。

「あ、そういえば武器はどうするの?」

 防具の話は身体強化と共に何とかなるというのも分かったので、問題なさそうでしたが、武器の話は出来なかったので、早速聞いてみたのですが、

「ほれもひふようあひまへん(それも必要ありません)」

 何を言っているのか何となくは分かるのですが、

「飲み込んで、食べ終ってから話そうか」

「ふぁい」

 そういう事にして、自分もゆっくりとしっかり噛みながら朝食を続ける事に。

 そして、食べているときに思い付いたのはこれも持っていけるといいかもしれないという事。確か作り方は覚えがあります。

 頭で色々と考えながらゆっくりとした朝食を二人とも終えると、話しもしやすいだろうという事で、ペーパードリップのコーヒーを淹れます。

「コーヒーは?」

「下さい」

 洗い物を水に浸けて、コーヒーを淹れます。部屋の中は一気にいい香りが。

 この後色々する事も考えて、ちょっとだけ牛乳を入れて飲みやすく。

「んー、いい香りですね」

「だねぇ」

 朝食後のゆっくりとした時間に。

「で、武器の話をもう一度お願いしてもいい?」

「ええ。雅はオールラウンドタイプと言っていたので、昨日の身体強化を使って殴る蹴るなどだけでも十分な強さを発揮できると思います。なので武器は必要ないのです」

 まぁ、昨日の身体強化はかなり凄いもので、二十分間アイスクリームを混ぜ続けても問題が無いぐらいには凄かったのも体験しているので、言葉の意味も分かります。

「もし持っていくというのであれば、壊れてもいい武器となりますがあまり武器を壊す人は信用されないかと思うので、何も持たないのがいいかなと」

 ちょっとだけ昨日の自分のあの力加減で武器を持って振り回すことを想像してみますが、流石に鋼などで出来ているモノが簡単に壊れるのは想像出来ません。

「そこまで、力強くないよ?」

「いえ、結構力強いですよ?」

 まぁ、ここまで言われては強く出るわけにもいかない感じ。

 コーヒーを一啜りして、ふぅと一息。

「ここで私の知恵が炸裂するわけです!」

 精霊に体は無いのですが、体があったら両手を腰に胸を張ってピースサインをしていそうなのを一瞬想像というか幻覚を見たような気がしますが、幻でしょう。

「知恵?」

「ええ。雅には木刀を何本か作ってもらいましたよね?それを持っていこうというわけです。幸い、雅は造形もかなりいい感じに似たモノを作れているので、無くしても次に持っていればそれを不思議と思う人は少ないハズですから」

 なるほど。精霊なりに色々と考えてくれていたわけだったようです。

「じゃあ、木刀を持っていけばいいって事?」

「ですね。というか、雅が木を削っているあの風の魔法?あれをモンスターに向ければ、多分ひとたまりもないと思いますよ?それ以外にも一応属性の魔法を放出も出来るはずですし、わざわざ接近をする必要も無いですよね?」

 言われてみるとその通りな気もしてきます。

 ゲームの影響が強いのか、とりあえず武器で戦う事を想像してはいるのですが現実的に考えたら、気づかれずに倒してしまうのも一つの手。そうなってくれば遠距離武器というのはかなり強い気がします。

「まぁ、流石に風のチェンソーを武器に使いたいとは思わないけど、ちょっと浮かれていたかも」

「雅にしては珍しいですね」

 珍しいかな?初めての事は誰でも楽しみになると思いますが、っと、さっき思ったアレをとりあえずこれから作るとしましょうか。

「因みに今日の予定は?」

 タイミングよく精霊が聞いてきます。

「とりあえず、携行食をつくろうかなって」

「携行食?ですか」

「そう。一応戦う事もあるだろうし、絶対は無いから備えとして作ろうかなって」

「美味しいものを作るという事ですね?」

「んー、本当はね美味しいといけないけど、まあ今回は美味しいもので間違いはないかな」

「美味しくないモノを作るのですか?」

 携行食や行動食と言われるものは登山などでも使われるので飴玉やチョコレート等が推奨される事が多いのですが、船などの保存食や携行食は美味しくない事で有名。最後の砦として食べなければいけない、美味しくないので一回で食べ終らないなど命を繋ぐための工夫がされているようで、別の国のレーション等も美味しくない様に作っている事が多く、それの理由は美味しいと嗜好品として食べてしまうからというような理由もある様子。

 そう言う理由が僕にはないので、僕は美味しいものを作るつもりです。

「色々と理由があるんだよ」

「なんというか、大変ですね?」

「まぁ、ね」

 そんな会話をしながら、早速作るとしましょうか。


 材料はグラノーラ、マシュマロ、バター。それと同じ材料にチョコレート。

「雅、これは?」

 白くてフワフワのマシュマロをみて、精霊が聞いてきます。

「マシュマロがどうかした?」

「美味しそうです」

「あー、美味しいけど今日はそれ材料だから…………わかったよ。一つか二つだけね」

 あまり減ると困るので、それでも食べたさそうなので多少減るのは想定内。

「甘いです。そして気が付いたらなくなってしまうのですね」

 今度マシュマロを作ることも考えますが、急ぎ必要ではないので後回し。

「ストップ。それ以上は流石に食べないでほしい」

 一つか二つと言っても、手が伸びればすぐに減るのも仕方ない事。

 精霊が食べつくす前に作っていきましょう。


 マシュマロとバターを耐熱ボウルに入れて、レンジで温めて温め終ったらゴムベラなどでかき混ぜてからグラノーラを入れて全体をさっくりと混ぜてあとはクッキングシートに平らに伸ばして冷ますだけ。

 チョコレート入りは最初にチョコレートを出来るだけ細かく刻んで、後は一緒。

 刻んだチョコレートとマシュマロとバターを温めてゴムベラで混ぜればチョコレート味に変身です。

「コレだけですか?」

 出来たモノを平らに伸ばしていると精霊が聞いてきます。

「だよ。あとはコレを食べやすく包みやすい大きさや形にするだけ」

 場合によってはラップなどで形を決めてしまうのもアリ。

 今日は冷え固まった後に包丁等で食べやすい大きさにカットして、それをアルミホイルで包んで袋に纏めて保存予定。

「コレが携行食ですか?」

 興味津々でチラチラと様子を伺うのは子供と一緒。

「端っこだけね」

 まだ固まりかけで多少ふにゃりとしてはいますが、食べられる程度の硬さにはなっているので、それを渡します。

 サクサクとした音はありませんが、ある程度の食感とグラノーラとマシュマロの合わさった味は結構甘め。

「美味しいっ」

「ん、よかった」

「もう少し、いいですか?」

「いや、これはダンジョンに持っていくための携行食だからね?」

「大丈夫です。もう少しぐらい私が食べても問題ありません」

「問題はあるんだけど……はぁ。食べ過ぎてお昼食べられなくなっても知らないからね?」

 一応釘を刺す様に言ってはみましたが、

「お昼は別腹です」

 デザートじゃないのかと言いたくなるようなビックリな返事。

 とりあえずダンジョンへの準備が一つまた進みました。





今回も読んでいただきありがとうございます

目に見える形の評価やブックマークそして感想もかなり嬉しいです

誤字脱字報告とても助かります&申し訳ありません

改めてありがとうございます

毎日投稿頑張ります

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