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肉吸い

 全員がいつもの時間、いつもの場所に集まると今日はいつもよりもテンションが高めでがーさんが言います。

「いつものお昼と今日は少し違うようだよ」

 その一言に我々はただ喜ぶばかり。

 ただ、何が出るのかをいつも通り隠したまま。

「さ、今日のお昼も楽しもう」

 日曜日、夕食時にやっているアニメの影絵のように連なってお店に入ると、

「こんにちは、いらっしゃい」

 いつもの様に声がかかります。

 そのまま挨拶をして、いつものテーブルへ。

「こっちのスタイルにしてくれたのか」

 テーブルの上にはボウルにざく切りになったキャベツとソースの入った容器。ソースの入った容器は人数分無く、四つほど。

「先に説明をしたほうがいいですかね?」

「そうだね。頼むよ」

 がーさんの言葉に頷くと、

「今日は串揚げを提供させていただきます。ソースは二度漬け禁止です。ソースが足りないと思った場合はキャベツを使って追加でかけて調整をお願いします」

 それだけ言うと、厨房へ。

「今日もちょっとだけ羽目を外して、お酒を解禁予定だから。まあ、飲まない人も炭酸系は合うと思うから、飲み物は任せてよ」

 店主の言葉を引き継ぐようにがーさんが言います。

 それならば、この間気になったガラナが飲みたいなと思いました。


「雅、私も食べていいのですか?」

 厨房に戻ると精霊が聞いてきます。

「食べ方は分かった?」

「ええ。ばっちりと予習済みです。箸の練習のおかげで指もある程度上手く使えているので、ソースが足りないときの動きも万全です!」

 かなりしっかりと予習をした様で、食べる気満々の様子。

「じゃあ揚げたてをここで一人、食べることになるけどいい?」

「望むところです」

 精霊も食べる準備はいい様子。

「じゃあ、揚げていくよ」

 まずは串カツといったらの肉から行きますか。

 豚肉、牛肉の二種類を揚げることに。

 揚げ時間の目安は具材の大きさにも左右されますが、火の通りやすい野菜は一分少々。コレから揚げる肉類は二分前後。根菜類などの火の通りにくいモノは三分ぐらいとある程度目安に出来るので、レンコンを入れて一分後に肉類を入れると丁度いい感じに同時に揚がるなどの調整は出来ます。ただ、あまり一気に本数を入れてしまうと油の温度が下がってしまうので、その辺りも考慮すると今日は一気に八本。具材をそろえて一つずつの方がいいでしょう。

 まずは肉を二種、次に野菜を三種。変わり種のハンペンにシイタケやウズラを挟んで、タルタルソースと共にエビ、ブリなどの魚介も出します。

 順番に一つずつ出せるので、焦る必要も無く。

 そして、厨房にはグルメレポーターの様な精霊が、

「これは、味の革命ですね。タルタルとソースのダブルパンチ!え、醤油をちょこっとかける裏ワザが?」

 などと、僕のアドバイスを聞きながら色々と楽しみ食べてくれています。

 そして、客席の方はというと、がーさんがお酒を出してくれているので大変な状況になっているのを想像したのですが、意外とそう言う事にはならず。

「ガラナが美味しい。これはイイ」

「いやいや、コーラも悪くない」

「サイダーもいいぞ?」

 どうやらこの後皆さん仕事があるのでとお酒を断った様なのですが、逆にジュースにハマっている様子。

「まだまだだな。サイダーとオレンジジュースを合わせるともっと美味しい」

 子供の自慢のような自分で合わせたジュースを自慢しあっている状態。

 それをがーさんは一人ビールを飲みながら楽しんでみています。

「ビールに串揚げ。最高だなぁ」

 完全に一人ゆっくり飲んでいる状態なのですが、そろそろシメが欲しい気分。

「まぁ、あるかわからないけど折角の串揚げだから聞いてみるかな、おーい」

「はーい」

 大きな声で返事は出来るのですが、揚げている最中。行くのが少し遅れるのは仕方がありません。

「一応確認したいのだけど、シメって用意してくれていたりする?」

「一応ありますよ」

「それって、もしかして?有名な?」

「ええ。うどんをどうしましょう?」

「肉吸いで。っと、皆は?」

 がーさんがジュースの自慢話をしている方達に問いかけます。

「肉吸い?うどん?ってなになのです?」

 シメに作って準備をしたのは肉うどん。それのうどん抜き。

 それだけ聞くと、ん?っとなりそうですが、うどんが茹るのが待てなかったとか二日酔いでうどんは食べたくないがスープと肉だけ食べたかったとか、色々な諸説があるのですが、ようは出汁に肉が入っているのを想像すればオッケー。


 作り方もそれほど難しいことなく、お湯を沸かして少量のお酒を加えて牛肉の薄切りを茹でて、一度ザルにあげてから別の鍋に。(牛肉の臭みや灰汁を捨てる為に、鍋は二つで。一つは肉に火を入れるだけ用です)

 別の鍋には出汁、薄口醤油、酒、みりんで味を付けて、具材はシンプルに肉だけでもいいですし、長ネギを少し散らしてみたり、豆腐を入れてみたり。

 後はお好みで柚子胡椒や七味唐辛子。ピリッと一味も悪くありません。


「結構お腹も一杯なので、肉吸いで」

 一人が続くと続々と。

 皆さんうどん抜きでいいようなので、肉吸いを七つ。

 すでに厨房には出来上がっているので、時間をかける必要はなく。

「精霊はどうする?」

 一応確認で聞いてみると、

「まだ食べられそうなので、豆腐入りでお願いします」

「ん。わかったよ」

 事前に調べたというだけあって、流石の食いしん坊。

 豆腐入りのちょっと贅沢な肉吸いを注文してきました。

 自分の分のお昼は、うどん入りの肉うどん。揚げ物無しで、さっぱりといくかな?などとちょっと今日は考える余裕が。

 何とか今日のお昼も乗り越えられそうです。



今回も読んでいただきありがとうございます

目に見える形の評価やブックマークそして感想もかなり嬉しいです

改めてありがとうございます

毎日投稿頑張ります

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― 新着の感想 ―
[良い点] みなさんに提供するより、ちょっと高級?な肉吸いを注文する精霊!! 事前に料理の調査をするなんて〜相変わらず、食べる事に全力投入してますねェ〜(^∇^) そんな精霊も可愛いですが、やっぱり今…
[一言] いやぁ〜、素敵な酔っぱらいメニューです!
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