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串揚げ

 昨日は美味しいご飯を食べて話をする前に片付けをして、水浴びとお風呂を済ませてベッドにごろんと寝転がった所まで覚えているのですが、気が付いたら今。

「……よく寝た」

 起きてすぐ、時計を確認するといつもの時間よりは少し早め。ゆっくりランニングが出来るほど早くはありませんが、朝の支度までは時間がしっかりとれそうです。

「水浴びでもするか」

 大きなあくびを一つして、水浴び。

 それも終わったら、色々と考えたい事もたくさんあるのですが、朝食と今日のお昼を考えるのが先。

 グラノーラやコーンフレークでパパッと済ませることが出来るので、その日の気分で決められます。

 今日の気分はヨーグルト入り。グラノーラだったら、ドライフルーツも入るのでヨーグルトと合うのでとそんな感じに決めて食べることに。

 一人で静かな朝食を取っていると、

「おはようございます」

 精霊も起きたようで、まだ少し眠たそうな声でいいます。

「おはよう。精霊」

「ダンジョンの話はまた後ででいいですかー?」

「うん。お昼をしっかり考えて作ってからじゃないと気が散っちゃうから。そうしてくれると助かる」

「わかりましたぁ」

 それだけ言うとふわりといつもの様に消えます。

 朝食は用意しないでいいのかなと思って、今日食べなかったコーンフレークの袋を持ち上げてみると、かなり軽い。

「あれ?」

 袋を開けて確認してみると、かなり中身は減っています。

 一人暮らしの気分でここまでやってきましたが、精霊も食事をするのは分かっているのに、こうなることは想像していませんでした。

 予想以上にコーンフレークも減っているので、今週中どこかでまたストックは作らないといけ無さそう。

 頭の中のやる事リストにフレークづくりも入れないといけなさそう。

 やりたい事が溜まっているときに限ってやらないといけない事も増えて来るのは人間の常。それをこなし切れた時に人間は成長するとマスターにも教わったことがあるので頑張るとしましょうか。

 さて、とりあえず朝ごはんも済ませたし……。


「今日、なにつくろう」


 昨日は気合を入れて魚を一匹まるまると使ったので、今日はそうなると魚以外がいいかなという感じ。まぁ、残っている魚を使い切ってしまうのも一つの手ではありますが、あまり魚が続くのも飽きます。

「となれば、肉?」

 豚肉、鶏肉、牛肉でなにかよさげな一品を想像すると、やっぱりご飯。まあ続いてもそれほど悪くはありませんが、ご飯の次には麺やパンを挟みたい感じ。あまりご飯が続くのも自分としてはちょっといただけない感じ。

「そうなると、パスタ辺り?」

 ある程度浮かんでは消えて。

 どうにもこれと言ってピシッとパズルがはまった感じがありません。

 ただ、時間は有限。決まらないままだと仕込み時間も減っていきます。人数も確定で八名分は作るとなれば、意外と仕込みも大変なのです。

「今日は決まらない感じですか?」

 うーんと唸っていると精霊が聞いてきます。

「うん。ご飯の気分じゃなくて、パンも思い浮かばないし、麺もコレってものが出てこなくてね」

「あれもこれも食べたい私としては、どれもこれも作って欲しい所ですけどね」

「あれもこれも食べたいの?」

「ですねぇ。雅が作ってくれる分には美味しいですから」

 嬉しい事を言ってくれます。

 そして、あれもこれも食べたいという言葉でパッと思いつく一品が。

「あれもこれも食べたいんだ?」

「何かいいきっかけを?」

「うん。あれもこれも食べようか。今日のお昼は」

「それは凄く楽しみですね。どんな料理で?」

「揚げ物だよ」

「揚げ物ですかぁ。パッと浮かぶのだとエビフライですが?それもあります?」

「あー、ちょっと違うけど入っているよ。というか今日は箸は無いけど手で食べる料理になるよ」

「なるほど?よくわかっていませんが、じゃあ楽しみにしていますね。あと、邪魔するのも悪いので、昨日同様にもう少し情報収集してみます」

「うん。ありがとう」

 話をそれだけすると、精霊は消えたので僕は準備を。と、準備を始めようとしたのですが、すっと目の前に精霊が戻ってきています。

「ん?」

「何か今日は良さげなものを思い付いたね?申し訳ないけど、タルタルソースとお酒の準備も頼むよ?」

 いきなり聞こえてきたのはがーさんの声。

 どうやら僕達の会話を聞いていたようで、急いで連絡をしてきた模様。

「分かりましたけど、タルタルソースですか。ウズラは缶詰にと少し手抜きをしてもいいのでしたら大丈夫ですけど、そのぐらいはいいですよね?」

「全然かまわないよ。忙しいだろうけど、頼むよ」

「分かりました。いつも通りの時間でお願いしますね」

「ん。よろしくね」

 それだけ言うと電話は切れたようで、精霊に指揮権も戻った様子。

「がーさんですか。まったく困ったものですね」

 精霊はちょとだけ怒り気味に言います。

 君も結構大概だよと言いそうになりましたが、ぐっとこらえて僕は苦笑い。

「さ、準備しよう」

 気持ちを切り替えてお昼の準備をしていきましょう。


 がーさんはすぐにわかった様でしたが、精霊が知らなかったのも無理はありません。

 準備や手間は少しかかりますが、楽しく食べられる料理に違いは無く。

 まず一番大事な串の確認。

 バイト先のお店と一緒の位置に大体ものもがあるので、なんとなくでも見つかるのでお目当ての串は簡単に見つかります。今日は結構な量を使う事になるので後日補充を考えないといけないですね。

 とりあえずは定番の具材の準備。

 個人的な好きなモノがあれやこれやと浮かびますが、まずは野菜から。

 タマネギ、ナス、レンコン。

 タマネギは皮を剥いて、輪切りにしてそれを更に半分にして串に刺しやすく。ナスはヘタを落として輪切りにしてこの後すぐに食べる事も出来ないので一度少しお酢を入れた水であく抜きと色落ち防止。レンコンも皮を剥いて一センチ幅できったあと半分にきってタマネギと同じぐらいの大きさに。レンコンもあく抜きと変色を防ぐようにナス同様に酢水にさらしておきましょう。

 他にもシイタケは石突を落として、刺しやすい様に半分に切って大きさによっては二つ、三つ、四つと串の長さに合わせて刺して。

 後は注文があったら準備という事で、次はメインにもなる肉類。

 豚肉、牛肉はあまり分厚すぎると火を入れる時間もかかりすぎるので、自分の思っているよりも少し薄目に。それを三つか四つつなげると丁度いい量になる程度の大きさに切りそろえます。

 肉類は下味があった方が食べやすくなるので、串に刺してから塩とコショウを軽く振って準備をします。

 先程も話に出た、ウズラですが水煮缶などの茹で終っているモノを今日は使います。時間があれば、普通に茹でて皮を剥いてと時間をかける所ですが、その時間は後でタルタルソースに使う事に。

 他にも、はんぺんを食べやすい大きさに切りそろえたり、昨日のブリに塩と酒をかけて一口大にしたものを準備したり。

 具材は多ければ多い程楽しめます。

「精霊は確かエビが食べたいって言ってたっけ」

 エビは殻を剥いて頭を取って、食べやすさを取るのであれば尾っぽを取るのもいいのですが、あえてここは残す方向で行きたいので、尾っぽの先を斜めに切って水を出して、勿論口に残る可能性のある背ワタも抜いておきましょう。

 色々と準備をして、後はタルタル。

 タマネギの真ん中の部分は串に刺して食べるのですが、あまりに端っこの使えない部分を集めて、みじん切りに。そのまま使ってもいいのですが、少し辛くなるので耐熱ボウルなどに入れて一度レンジっでチンをしておきます。

 その間に、卵をしっかり目に茹でます。

 ピクルスなどを細かくしたものを入れるのも美味しいのですが、あえて今日はシンプルなタルタル。卵とタマネギだけの物に。

 茹であがった卵の殻を剥いて、マッシャーなどで適当に潰し、そこへタマネギも一緒に入れたら、マヨネーズ、塩、お酢で味ととろみの調整を。

 簡単だけど、なんにでも使えるタルタルの完成。パセリ等の緑系のモノを少量入れてもいい感じになります。

「よっし、とりあえず準備は出来たかな」

 粗方の野菜、肉類を串に刺して準備が出来たら……あとはバッター液。

 小麦粉はふるいにかけて、卵とお水や牛乳などで伸ばせばバッター液は完成。今日の串揚げは食べやすさも考慮して、パン粉は小さめを。

「これでオッケーかな?」

 指さし確認。野菜ヨシ、肉類ヨシ、変わり種ヨシ、ちょっとだけど魚介類もヨシ。勿論タルタルもヨシ。

 後は油を準備して、完了かな?

 時計を見ると結構ギリギリでしたが、完了は完了。

「あ、ソース……」

 大きく一つにするか、各自のソースにするか……。少し悩んでからすぐに考えるのを止めることに。

「皆さんに確認すればいいか」

 個人的には大きいソースに二度漬け禁止にしたい所。

 そうなると、急いでキャベツ盛りを作らないといけ無さそうです。




今回も読んでいただきありがとうございます

目に見える形の評価やブックマークそして感想もかなり嬉しいです

改めてありがとうございます

毎日投稿頑張ります

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― 新着の感想 ―
[一言] おお串揚げ! 裏方の鏡だ!  手間かかるよねぇ。 食べる方は楽で楽しくて最高だけど。
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