ブリとしめじと小松菜のオイスターソース炒め
いつもよりも時間がかかってしまったので、今日の木刀作りの時間は短め。
何度も作ってきているので、この時間だと出来る事も少なく多分今日出来るのは形作るところまで。
なので新しい木を持って、南の扉を過ぎいつもの草原に向かう道すがら人気が無いので精霊に早速質問を。
「そろそろダンジョンに行こうかなって思っているんだけど、精霊はどう思う?」
ダンジョン入り口周りに居る人達は結構屈強な体をしている人が多く、その人たちに比べると自分は痩せて見えます。
「低層階であれば問題はないかと。そしてスタイルが分からないのでその辺りが決まってくると、もう少し具体的にお話しが出来るかと思います」
「スタイル?」
「基本的な……そうですね、ゲームなどと一緒でまずは前衛、後衛のどちらなのか。その中でも耐久タイプ、回避タイプなど分岐は多岐にわたります」
まあ、魔法を使いたいとなると後衛なのかなとも思っているのですが、剣道の経験もあるので前衛もやっては見たい所。
「一応体は動かせるから前衛も出来ない事は無いと思うけど、魔法も使ってみたいから、よく言えばオールラウンダー。悪く言うと器用貧乏みたいな戦い方かな?」
まだ希望の話なので自分の想像を話してみます。
「なるほど。もし、魔法を使うのであれば、魔力回復アイテムなどが必要ですね」
「魔力回復アイテム?」
「ええ。体力も魔力も休息や睡眠で回復しますが、戦っている最中に魔力が切れた場合はやれることが無くなってしまいますから、それを回復させるいわゆるポーションの様なものは必須になります」
言われてみると納得で、魔法使いなのに魔力が無ければただのお荷物になってしまうのは道理。敵が攻撃を止めてくれるわけもないので、回復手段は大事な事もわかります。
「それって結構高いの?」
「まぁ、それなりの金額にはなると思いますよ」
「だよなぁ」
こっちに来て、お金を使う事はまだそれほど多くはありませんが、物価は大体アッチと変わらず。いいお肉がいい値段で野菜も魚も相応ぐらい。そのなかでそれなりの金額というポーション。結構値が張りそうな気がします。
となれば、やはり安心が欲しいのである程度稼いでからポーションなどを備えてダンジョンには挑みたい所。貰ったお金はありますが、アレに手をつける気にもなれないとなると、やれることはバイトみたいなこと……かな?
「じゃあ、お金を少し稼がないとかな?」
「ですかねぇ」
精霊もちょっとしょぼんとした感じに答えます。
「そう言えば、雅は今の所一人で攻略予定ですか?」
精霊が聞いてきたので、
「一人でというか、どういうダンジョンなのかも知らないけど?」
「そう言えば伝えていませんでしたかね?この街のダンジョンは入り口が二つありまして、一つがソロ用のダンジョン。もう一つがグループ用のダンジョンとなっています。ただ、ほとんどの冒険者の方はグループ用に行きますね」
「それはまた何で?」
「単純に安全度が違います」
「一人じゃないって事か」
「そうです。グループであればある程度の安全は確保できますからね」
「じゃあ、ソロダンジョンはあまり人気が無いとか?」
「いえ、そう言うわけではなく。ソロである程度攻略したという実績でグループダンジョンに挑むメンバーの選択をしている感じですね」
という事は、ソロ用は共通テストみたいなものか。ある程度の実力をそこで発揮して、自分の強さをアピールする必要性、本試験に挑む前試験みたいな。
「なるほど。何となく分かったけど、多分今の所はソロダンジョンを楽しむ感じかなぁ」
「ですか。それだと尚の事準備は大事ですね」
「だねぇ。っと、いつもの場所についたし、とりあえず木刀でも作るかな」
「折角なので色々と情報を集めてみますね?」
「うん、ありがとう」
それだけ言うと、精霊はふわりと消えてしまいます。
僕もいつもの所に座ると、風の魔法で木刀の形へ削り整えます。
いい風が何度か吹いて、気持ちいい気分になりながら自分のなりたいスタイルを少し考えながら、木刀作成。
やっぱり近接は少しやってみたい。折角素振りもやっているので役に立つかは分かりませんが、気になるところ。そして、魔法も打ち込んでみたい。
今使える攻撃魔法は?と少し想像して、丁度手に持っているこの風のチェンソーは武器になりそうではありますが、思っている攻撃魔法とは少し違います。
「やっぱりボール状にした火とか水とかそういうのかなぁ?」
ちょっと恥ずかしく感じますが、まだ想像を確定するために発声は必要。羞恥心と同じだけの期待もあります。
「んー、結構悩ましいなぁ」
中々悩ましく楽しい時間というのはすぐに過ぎてしまうモノで、形が出来た頃にはいつもよりも日が落ちています。
少しだけ速足で南の扉を抜けて家路に。
「ただいまー」
「おかえりなさい」
いつの間にか精霊も帰っていたようで、返事があって嬉しい限り。
「雅、ダンジョンの話もしたいのですが、お腹が減りました」
「うん。何となくわかっていたよ。すぐ作るね」
まあ、自分も結構今日はお腹が減っているので簡単にさくっと夕飯を作りますか。
ご飯と汁物はお昼の残りを温める形で。
かなり皆さんが食べてくれたとはいえ、ブリはまだ残っているので美味しく食べきりたい所。刺身で少し出して、それでもまだ余るのでそれをつかって炒めものでも。
使う材料はシンプルにブリの切り身、しめじ、色合い的に欲しいのは緑なので小松菜でも一緒に炒めましょうか。
調味料は生姜のすりおろし、オイスターソース、醤油。
しめじは手で適当にほぐして、小松菜はざく切りで。
ブリに片栗粉を軽くまぶしたら準備完了。
フライパンに油を敷いて、ブリから火を入れます。
ちょっとだけ面倒ですが全面を焼くのですが、焼き具合は七割ほど。残りの三割は全部一緒に炒める時にとっておくことに。
一度ブリをお皿やバットで休ませている間に、同じフライパンにしめじと小松菜を。
どちらも多少くたくたっと火が入って柔らかくなったら、ブリを戻して味付け。
生姜のすりおろしを先に入れて、オイスターソースと醤油は同量。もし味見をして辛すぎる感じがしたら、隠し味程度の少量の砂糖で整えれば出来上がり。
「ブリとしめじと小松菜のオイスターソース炒めの出来上がりっと」
「んー、いい香りがしますー」
「さ、話は後。食べよう」
「ですね」
「「いただきます」」
色々な話は置いておいて、美味しい夕飯を。
まぁ、お腹いっぱいまで食べて疲れもあって眠気が襲ってきて。
話をすることなくさっさと寝てしまう事になるのですが、それは後の話。
ご飯に合ういいおかずでした。
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