スムージー
かなり早い時間に昨日は寝ることが出来たので、今朝は走るときと同じぐらいの時間に起きることに。
目が覚めてしまえば、グダグダとするのも勿体ないのでとりあえず顔を洗って朝の支度。
起きてすぐはやはりお腹もペコペコとなる事も無く、折角なので走ることに。
ただポケットにはいつもよりも少し多めにお金を入れて、気になるものがあれば買おうという感じで。
「ルートどうするかな」
この間の様におばちゃんの所を最後にすればそのまま持って帰ることが出来るので、あの感じもいいかな?
適当にそんな気分でジョギングを始めると、いつもと変わらないコースでも色々と小さな発見があるもので。
結局最後にパンは買いたいのでこの間と一緒の最初にパン屋さんの近くへ行ってからのぐるっと一回りのルート。
早い時間でもやっているお店は結構多いのは少し不思議に思っていたのですが、考えてみればここはダンジョンがある街。ダンジョンは見た感じいつでも開いているという事は何処かで誰かが休みなく働いているというわけで。
地球に居た頃はそこまで人がいない場所で二十四時間やる必要があるのかと思っていましたが、あれはあれですごく大事の様子。例えばコンビニが一件やっているだけでその街の防犯率は上がり、人の目があるという悪い事をする人たちへのけん制になっていると知り合いのおじさんが教えてくれたこともありました。
自分としては急にお腹が痛くなる事があったので、お手洗いを貸してもらえるというそのありがたさだけでもすごくうれしい存在だったことを思い出します。
「まぁ、コンビニみたいなのは流石にこっちにはないけど、その分面白いかな」
総合的に何でも売っているお店というのは無いわけではありませんが、昭和の中盤ぐらいの感じでまだスーパーが一般的になる前ぐらいの感じが一番分かりやすい所。
お肉はお肉屋、魚は魚屋、野菜は八百屋、お酒は酒屋、としっかりと分れている感じ。
その代わりなのか食べ物屋が結構多く、一品料理の屋台や移動式の屋台で列をなしているのもちらほら見かけます。
走りながら意識を周りに伸ばすとどうしても歩みが遅くなりますが、運動というよりは散策に近い状態でのランニングなので自分としては問題なく。意外と気が付かなかった場所に移動式の屋台があることに気が付けたのは嬉しい発見です。
職人が多い西側はすぐに食べられて腹持ちのいい饅頭のような屋台。北側の冒険者の辺りにはやはり力をつけるためにもしっかりという事か肉や魚などタンパク質が多そうなもの。東側の食材が多い所はスープ系が結構多く、さっと流し込む人が多いのでしょう。
何度か通っている道で見たことが無いお店は後で移動してしまうと見付けることが出来なさそうなので、今日は買う事に。
西側の饅頭のような屋台の物を買うか迷って、走りはじめだったので諦めていたのですが、同じ様なお店がぐるりと回った東側にもあったのでゴールも近いので手に入れて、そのままいつものサンドウィッチも買って家に帰ることに。
「ただいまー」
「おかえりなさい、お?いい香りですね?」
返事と同時に精霊は朝ごはんに気が付いたようで、
「いつものサンドウィッチもいいけど、たまには新しい挑戦もいいかと思って」
買ってきたものを一度厨房に置いて、食べる準備。
手を洗って、パンを半分に切って。新しく買ってきた饅頭は数種類あるので二人なので全て割ってみることに。
「お、これ凄い」
割ってみると面白い事に。香り的に勝手に肉まんの様なものを想像していたのですが、感じとしてはおやきに近い感じ。色々な野菜と一緒に肉も少し入っている感じの物が一つ。
次に割ってみると、今度は完全にお肉っ!というよりはこれは角煮入り饅頭という感じでしょうか。照り焼きに近い感じのとろみのあるタレがすこし滴り、つい生唾を飲み込むほど。
最後の一つはかなりギッシリの重さ。割ってみると、これはゴマ?味としては甘い感じなので口直しというか甘いものの部類でしょうか。
「美味しそうですね?」
「だね。とりあえず冷める前に食べようか」
「ですね。いただきます」
買ってまだそれほど時間も経っていないのでほんのり温かく、冷める前に食べた方がいいという判断で早速食べてみると、
「美味しいっ」
野菜がギッシリなのにシャキシャキと食感も感じられるのでサラダの感じも味わえるものから、肉がトロリとしっかり煮込まれていて食べてよかったとすぐに思える饅頭に、ゴマの香りがたっぷりと感じられるものまで。
どれが一番というよりは、どれもこれもが一番な感じで。
「どれもこれも美味しいね」
感想としてはありきたりになりますが、本当に甲乙がつけられない感じ。
新しく楽しんだ饅頭が終ったら、いつも通りのサンドウィッチなのですがちょっとお腹も膨れたので、飲み物でも欲しい所。
スープを作るのは流石に面倒なので、ちょっと何かいい方法はないかとすぐに思いついたのは、スムージー。
アレならば使う材料は少なく、朝にも丁度いいのでとすぐに作る事に。
個人的に絶対外したくない材料が二つ。
リンゴジュースとバナナ。
この二つが入れば、大体どうにかなるという気がしています。
今日はパンにこの後合わせるのでなるべくサラッとしていて飲みやすい感じの物。
「朝のデザートになりそうなものも入れちゃうか」
いつもはそれほど朝からデザートを食べる事は無いのですが、休日で時間もあるので今日はオレンジ辺りをちょっと食べようと思っていたのですが、それも折角なので入れてしまう事に。
「あとは、そうだなぁ」
冷蔵庫の中を見ていると色々と考えられるのですが、あまり開けっ放しも良くないのでさてどうするか。
「ほれ(コレ)美味しいですね」
ちょうど精霊が食べていたのはお野菜のギッシリ入った饅頭でチラリと見えたのは何かしらの葉物。葉物かぁ。
葉物をいれると色がそれになってしまいますが、今日はこれで決定。
決まった食材はほうれん草。根元をしっかりと洗って、あとで残りは何かに使うとして、とりあえず数枚分使いますか。
「それは?」
「ん?今飲み物を作ろうかと思って」
ミキサーを用意したら、あとは入れていくだけ。
今準備したほうれん草、皮を剥いたバナナ、同じく皮を剥いて種が無いか確認したオレンジ。そしてリンゴジュースを入れてあとはボタン一つ。
「雅、結構な色ですけど?大丈夫です?」
「うん。多分……」
甘さが足りなければ少しはちみつを足してもいいのですが、リンゴジュースなので多分必要ないハズ。もしもリンゴを入れた場合は水気が無いので水とはちみつでつくれば殆ど同じ感じに。ただ、リンゴは結構パサついてしまうので、もし作ったらすぐに飲んだ方がいいでしょう。
緑の強いドリンクの出来上がりです。
「コレを飲むのです?」
「飲めばわかるよ」
精霊はかなり訝しんでいるようですが、味は思っているよりもさっぱり甘い感じ。
「あれ?美味しい?」
「でしょ?」
「コレ、ゴクゴクいけますね?」
「パンと合わせて飲むと一気に膨れるから、お腹いっぱいになるよ」
ちょっとゆっくりな感じの朝ごはんをゆっくりと過ごしながら休日が始まりそうです。
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