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家で作るステーキ

一年は大体が365日なので本来はこの話は来月だった可能性が……


そんな事を考えていたのですが、たまーに二話だったりを十一ヵ月もしていると思っていた以上にズレがあったみたいです。


自分の中での記念というとやはりステーキ


お肉と一緒にちょっとお酒でも飲みながら……

いい休日になりそうだぁ(笑)

 いつもの場所で魔法の特訓なのですが、中々上手くいかないもので。


「何度も魔法を使っていますが、変わりないですね?」

「色々と頭で考えてはいるんだけどね」

「エアー系の魔法を体験もしたんですよね?」

「うん。昨日ギルドマスターさんが掛けてくれて結構肌に風を感じる魔法だったよ」

「それを取り入れても、ダメだったという事ですね」

「そうなるね」


 今は休憩中で水分補給をして、ゆっくりしている状態。

 雑にかいたメモに色々と書き足してみるのですが、中々妙案が浮かばずというか改善は難しい状態。


「こうなったら属性の腕輪を探しにダンジョンを駆け回るのも一つの手では?」

「宝くじに当たる様な確率のアイテムがそんなに出るかな?」

「出るまでやれば百パーセントです」

「ソーシャルゲームのガチャみたいなことを言わない」

「??」


 こっちに来てからそう言えばスマホも触っていない事に気が付きます。

 まあ、地球ではゲームでしかできなかったことを現実で出来る場所にいるので必要なくなるのも必然。

 そんな事を考えていると、


「ソーシャルゲーム?ガチャ?」


 単語の意味が分からなかったようで精霊が聞いてきます。


「あっちの世界のゲームでのアイテムやキャラクターを取得するクジみたいなのをガチャっていうんだよ。ソーシャルゲームって言うのは、短時間で遊べる基本無料の友達とかと遊べるゲームって言う感じかな?」

「それだけ聞くと楽しそうですね?」

「楽しい事は楽しいけど、奥の深い世界だしここには現実でダンジョンがあるからこっちの方が楽しいと思うよ?」

「まあ、そうやって聞くとそうなのかなーってなりますね」


 雑談を終えて精霊と魔法の練習をそのまま続けたのですが、結局何も成果は得られないまま日が傾き始めます。


「今日はここまでかな」

「コレだといつまでもダンジョンに入れませんね」

「何とかしないとね」

「その辺りは全部任せますので。あまり足踏み無しでどんどん進んでほしいです」

「進んでほしいって何か理由があるの?」

「え?あー、ないですよ?」


 怪しい。とっても怪しい感じがするので今日はついでに聞いてみることに。


「そう言えばいつも魔法の練習をしているって言っているけどアレは何をしているの?」

「え、あー、……ほら、今回のような感じでドライやクーラーの練習をしていましたよ?」

「本当に?」

「え、ええ、勿論です。こうやってお手伝いが出来る程魔法を使っているわけじゃないですか」

「何か隠しているんじゃないの?」

「なにも隠していませんよ」


 しどろもどろで何か隠しているのがバレバレな感じですが、危ない事をしている様には見えないので追及はこの辺りまででいいでしょう。


「危ない事はしていないね?」

「それだけは大丈夫です」

「ん、じゃあいいや」


 念の為で確認して、いい返事が返ってきたのでこの話はおしまい。


「帰ったらお夕飯ですが今日は何を?」

「あー、我慢が出来るならっていう前提はあるけど我慢できるならちょっと贅沢なものを食べたい気分かな」

「あまり我慢は出来そうにないのですが、頑張るので是非それがいいです。因みに何を?」

「この前のダンジョン肉をあまり残しておくのもいいモノじゃないからさ、ステーキにしようかと思って」

「おぉぉお、ステーキ!!!イイじゃないですか。でしたら早く帰りましょうっ!!!」


 夕飯を聞いたと同時に背中をグイグイと押してくる精霊をなだめながら、すぐに帰り支度をして家路につきます。

 今日はリュック一つで魔法の練習をしていても木屑などが出ていないのですぐに帰ることが出来ます。

 南の扉を抜けて家に着くと、手洗いうがいを済ませているといきなり精霊の目の色が通話の時の色に変わります。


「もしもし、雅君かい?」


 いきなりがーさんの声が肩の上にいる精霊から聞こえてきて少しだけ吃驚します。


「あ、はい。がーさんですか?」

「そそ。なんというか勘が働いてって言うのが一番いいのかな?詳しくはよく知らないけど、お祝いの空気を感じてね?何か美味しいものをこの後作る気がしたんだけど、どうだい?」


 流石精霊の生みの親。嗅覚が凄いというか、色々察しているというか。


「え、ええ。今日の夕飯はステーキにしようかと思っていましたが……」

「私の分もあるかな?あるよね?お肉の常温への戻しは僕も手伝うから一緒に食べてもいいかな?」


 一気にまくし立てて来るのでノーと言える空気は無く。


「は、はい」

「じゃあ、すぐに向かうよ」


 そう言って通話が終ると、


「全くもー、ですね。がーさんは食欲魔人ですね」


 それを精霊が言うか?と思わず苦笑いをしてしまいます。

 でも、すぐに来ると言っていたのでお肉を常温に戻すのは後回し。

 手を洗ってすぐに調理の準備を進めます。


 今日は純粋にステーキだけでご飯や添え物一切なしのお肉だけをしっかりと味わう形のステーキに。

 使う材料は勿論ステーキなのに牛肉。そして油として牛脂があった方がいいでしょう。

 で、とっても大事なのは牛肉を常温に戻す事。

 冷蔵庫などで冷えたまま焼くとどうしても中が生になってしまったり、逆に中まで火をしっかり通したくなってパサパサにしてしまったり。

 そうならない為にも常温で三十分から一時間ほどしっかりと肉の温度を常温に戻すのですが、


「お待たせ」


 すぐ来ると言ってから数分もしていない気がしますが、がーさんが到着。


「お肉を常温にお願いします」

「はいはい」


 そう言ってお肉をある程度の厚さに切りそろえてからお皿ごとがーさんに渡します。

 がーさんはお皿を手に持って黒い穴の様な所へ入れます。


「よし、いいかな」


 そう言ってお皿を出してくれるのでそれをすぐに受け取って一応自分の指でも温度を確認します。するといい感じに常温にさらされた状態のお肉に。


「魔力を調整してドライなどで温めてはいけないのですか?」


 そのやり取りを見ていた精霊が聞いてきます。


「少しそれだと温かくなりすぎてしまうんじゃないのかい?」

「風が当たるとお肉の表面がパサつきやすいのであまり温度変化を与えるのはマイナスかと思って」

「なるほど。やっぱり色々と考えているのですね」


 少し何ともな感じで一応納得はしてもらえたようなので、常温に戻ったお肉を早速焼いていきましょう。


 フライパンを用意して強火でしっかりとフライパンを熱くします。

 フライパンを熱くしている間にお肉に塩コショウをしておいて、しっかりとフライパンが熱くなっているのを確認してからまずは牛脂で油をコーティング。

 油が出て来たのを確認して、お肉を置きます。

 凄く良い音で焼き色が付いていくのでまずは片面にしっかりと焼き色を付けます。

 お肉の大きさにもよりますが大体一分少々。片面に焼き色がしっかりと付いたらひっくり返します。そしてひっくり返したと同時に蓋をして強火から弱火へ火加減を変えます。

 肉の厚さにもよるので一概にとは言えませんが大体片面を焼いたときの三倍ぐらいの時間でお肉を焼いたら、まな板や肉をカットできるお皿にお肉を移動します。

 一分ほどお肉をしっかりと休ませて余熱で中まで火を通したら出来上がり。


「お待たせしました、ステーキです」

「「おおぉぉ」」


 がーさんと精霊が全く同じリアクションなので親子のように見えます。


「順番に焼くので、先にがーさんからどうぞ」

「うん、ありがとう」


 お客さんであるがーさんもいるので今日はお店っぽく鉄板に置いているので鉄板もちゃんと温めておいたので見た目はしっかりとお店のステーキの状態。

 まあ、付け合わせもなしのお肉がドーン!とあるだけなのでコレはこれでいい感じでしょうか?


「いただきます」


 早速一人食べ始めたがーさんを羨ましそうな目で精霊が見ているので急いで精霊の分や自分の分も焼くことに。

 ダンジョン肉がこれでさっぱりと無くなる今日の夕飯のステーキ。

 かなり美味しい夕飯になりました。





今回も読んでいただきありがとうございます

目に見える形の評価やブックマークそして感想もかなり嬉しいです

誤字脱字報告とても助かります&申し訳ありません

改めてありがとうございます

毎日投稿頑張ります


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