自家製ソーセージ
昨日はあれから家に帰って魔法の試しを色々とやったのですが進展なく。
それどころか家に帰ってきた精霊にどやされて急いで夕飯を作る羽目に。
「何で家に居たのに夕飯が出来ていないのですかっ!!!」
「いや、ちょっと外出していたしこっちも色々とやっていてね」
「そうだとしてももうお腹ペコペコなんですよっ!!」
返って来るなりこんな会話を精霊としながらお昼の残りと思って冷蔵庫を開けても綺麗さっぱり昨日のお昼の残りなど残っておらず。
急いで作れるものは限られているので精霊に睨まれながらパパッと作ったのですが、
「思っていたのと違って、うぅー」
いつもの様にうーうーと唸っているのを適当になだめて何とかやり過ごしました。
そんな昨日の夜があったので自分もあまり満腹という程のご飯を食べられずでいつもよりもかなり早い時間に目が覚めてしまいます。
「んー、お腹減った」
珍しくお腹が減って起きた感じ。
寝起きすぐだと多分食べられないけどそれでもお腹が減ったと分かる感じなので時間を潰す為にも朝シャンを。
お湯をしっかりと浴びて、目も覚めていたのですが更にしっかりと。
いつものシリアルを食べているとやはり食感がサクサクしているのがいいのか結構しっかりと満腹感を得られます。
ある程度の満腹感もあったのでそのままコーヒータイム。
淹れたてのいい香りを楽しみながら、いつもの時間。
「今日、なにつくろう」
ご飯系は昨日もやったので出来れば外したい所。
そうなると麺かパンでの二択。ですが、麺はこの前だしているとなると、
「パンかな?」
パンと決めてはみたもののパン料理で思いつくのはどうしてもサンドウィッチかホットドッグぐらい。
どちらも出したことがあるからなぁと思っては見たのですが、それならばと一つ思い付くものが。
「結構時間がかかるかもしれないけど、イケるかな……」
色々と準備が必要なので時間が結構かかりそうですが、どうにかできるか悩ましい所。
どうしようか迷っていると精霊が早い時間にも関わらず起きたようで、
「早いですねぇ、おはようございますぅ」
少しだけあくび交じりに挨拶をしてきます。
「おはよう、精霊。丁度よかったかも」
「丁度よかった、ですか?」
作ろうと思っているモノに大事なものが欠けていたのでどうしようかと迷っていたところだったので本当にいいタイミング。
「そう、すぐにがーさんに連絡をお願いできる?」
「その顔はお昼に関連しているのですね?すぐに!」
そういうと目の色を変えて連絡を取ってくれます。
「おはよう、今日はどうかしたかい?」
「いつもの事ですみませんが今日も今思い付きまして、またパンをお願いしたいのですが」
「パンだね?大丈夫だよ。どんな形のだい?」
「ホットドッグ用のパンをお願いしたいのですが」
「オッケー、おかわりも含めて結構多めでいいのかな?」
「はい。多めに作りますので」
「じゃあ、後で持って行くね」
会話が始まったらすぐに終わり、通話が切れると同時に精霊の目の色が普通に戻ります。
「という事は、今日のお昼はホットドッグですか!」
「だね。だけどこれからそれの為に必要な物を作るから少し手伝いをお願いするよ?」
「では私も急いで朝ごはんを済ませますね」
精霊も急いで朝食を食べ始めたので少しだけ冷えたコーヒーを一気に飲み干して、一息吐いて、気合を入れなおして調理開始と行きましょう。
ホットドッグが今日のランチなので必要なのはソーセージ。
という事でこれからソーセージを作ることに。
具材は豚のひき肉がメインですが牛のひき肉も少々入れて風味や食感を増やします。
他にもタマネギのすりおろし、スパイス各種に塩コショウ等自家製ならではの自分好みの味に。
ソーセージを入れる羊腸は塩漬けされているモノが売っているのでそれを使う形。三十分前後水に入れて塩気を抜きながら使いやすい状態にしておきましょう。
使う器具としてはソーセージ用の口金と絞り袋が少し特別ぐらいで他は家にある普通のモノで大体オッケー。
羊腸を水に浸けて戻している間に具材を作って行くのですが、ココがハンバーグと違う所。
ボウルにお肉を入れて多少粘り気をだしたいのですが、手でやると手の温度で油が溶けてしまってジューシーさが失われてしまうので、ボウルの底に氷水を張ったボウルを置いてキンキンに冷やした状態をキープしたままゴムベラなどで肉を混ぜていきます。
肉がしっかりと混ざってきたら、スパイス、塩、コショウ、氷水、卵白を入れて全体を混ぜ合わせます。
ここでハンバーグはしっかりとガッツリ混ぜるのですが、今日はソーセージなのである程度サックリと。ここで混ぜすぎると魚肉ソーセージの様に柔らかくなりすぎるのでちょっとだけ雑ぐらいが丁度いい感じ。
肉種が出来あがったら後は腸に詰めるだけ……なのですが、文字だと簡単そうですが実際にやるとここが一番大変なところ。
絞り袋に肉を入れてその先には羊腸を手繰って装着した状態に。
あまりゆっくりやっていると羊腸が乾燥して破れやすくなるのでのんびりも出来ません。
「じゃあ、手伝ってくれる?」
「何をするのでしょう?」
ここで精霊、と言うか一人でない場合は手伝いが欲しい所。
一人が腸に肉を詰めていき、もう一人が詰まった腸をそっと破れない様に手繰ります。
「破けない様にそっと持って行ってくれる?」
「分かりました」
精霊と分担作業して肉をまずは詰めていきます。
詰め具合は大体八割ぐらいでパンパンにし過ぎない事もコツの一つ。
パンパンに肉を入れたくなりますが入れすぎると後で破裂しやすくなるので丁度いい量をはかりながら肉を詰めます。
詰め終ったらまだ一本の長い状態のソーセージ。この後茹でる時などの事も考えて針で等間隔に穴を開けてあげます。(この時に溢れない様に八割ぐらいがいい感じです)
穴をあけ終ったらあとはお店などでも見る状態になるように好きな感覚でソーセージをねじってあげて、少しだけ乾燥させたら出来上がり。
「おぉぉぉ。ソーセージが出来ましたー」
「もう少し乾燥させてからだけど、コレを茹でて出来上がりだね」
「茹でるのです?」
「そうだよ。茹でたモノをあとで焼き色をつけてホットドッグにするんだ」
「なるほど、なるほど。それにしてもお腹が……減りますね?」
「少しだけ味見、しようか」
「ええ!!」
二人で先に一本分を分けて食べたソーセージはかなり美味しい一品に。
自分たちで作ったという贔屓も含まれそうですがそれでも市販とは違うお肉を食べている感じの一品。
「このまま出した方がいいぐらい美味しいのですが?」
「でもまぁ、一応ホットドッグで出すからね?」
「もう一本欲しいです」
「味見だって言ったじゃない?」
いつものやり取りが始まってどうしようかと思いながらも結構時間的にはギリギリ。
今日のお昼は自家製ソーセージのホットドッグを楽しんでもらうとしましょう。
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