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★ダンジョン91

 通路に入ってすぐに忘れもののことを思い出します。


「あ、木刀」


 先程魔法を使って掘るつもりだったので地面に置きっぱなしにしていた木刀の回収を忘れていたので部屋に戻る事にしたのですが、


「え?」


 歩数にして五歩程度。後ろを向いていた時間はほんの数秒にもかかわらず、先程までいつものダンジョンと一緒に見えた部屋は足元が笹だらけの竹林に変化しています。


「え?さっきの部屋だよね?」

「ですよね?」


 精霊もビックリしている様子で、なにが起こったのかあまりよく分かっていない様子。

 ただビックリしていても仕方ないのでまずは木刀の位置へ。

 通路から近い位置でついさっきまでいたので忘れてしまう事も無く木刀はすぐに発見出来ました。勿論近くに剥いて捨てた皮や精霊が齧った淡竹も残っています。


「同じ場所っぽいね?」

「ですね」

「どういう事だろう?」


 すぐに木刀を拾ってからコレの検証をしたい所。

 木刀を拾って腰に落ち着けて、通路の近くに罠が無い事を確認してから通路手前まで動きます。


「後ろを見ながらですか」

「そそ」


 くるりとうしろを向いて通路に出ればその瞬間が見えるだろうと、後ろを向いたまま通路に出ます。すると部屋の中の竹がマジックの様に全て一気に伸びました。


「思っていたのと違ったけど、これ、どういう事だろう?」


 思っていたのは凄い速さで伸びる映像だったのですが、そんな事は無く。ただ絵がすり替わったように竹が伸びた状態に。


「一瞬で成長したのですかね?」

「かな?でも場所は一緒のままなんだよね?」

「ですかね?一応さっきの皮もまだ見えますし」


 目の前の光景は不思議そのもの。

 分かったのは部屋を出ると成長すること。


「じゃあ……」


 そこで思い付いたのは部屋を出は入りする事で、ワザと何度も出入りをしてみます。

 すると部屋の様子は凄い勢いで変わります。二回出入りをすると竹は天井突き刺さり、さらに出入りすると竹の太さが一回り大きく。そして最後は白い花が咲いて、もう一度出入りをすると最初の状態。何も竹のないいつものダンジョンと変わりない状態に。


「そこにあるね」

「ありますね」


 いつものダンジョンの状態にもどると、皮や食べかけが際立ちます。流石にあのままにしておくには見栄えが悪すぎたので手に持ってダンジョンの端っこへ置きなおします。


「出入りするたびに竹が成長して最終的に枯れるって感じかな?」

「ですかね?」

「まあこの状態だと探索は楽だよね」

「あー、そうですね。もしかしてこれが攻略法ですかね?」

「かもしれないね」


 今は何もない状態に戻っているので探索も簡単で見通しもばっちり。ここに別のモンスターが来ても問題はなさそうです。


「次の部屋で試してみようか?」

「ええ」


 という事で通路に戻って次の部屋へ。

 新しい部屋は竹がまだ細いですがなかなか見通しが悪い部屋。通路際なので罠も無いので出入りをしてみます。

 すると竹が成長して、もう一度繰り返すと花が咲き、更に繰り返すといつものダンジョンの状態に。ただ、罠は増えたように感じます。


「これならすぐに階段も見つけられるね」

「ええ。そしてアイテムもすぐに見えますね」

「うん」


 見つけたのは盾。中々良さそうないい感じの盾を罠に気をつけながら拾って、リュックに仕舞っていると通路の先から敵の気配。


「何か来ました」


 頷いてすぐに木刀を腰から引き抜いて構えます。

 通路から出て来たのはピーチボーイ。


「そういえば、ピーチボーイがいるならガールも居るのかな?」

「あー、聞いた事ないですね?」


 そんな話をしているとピーチボーイもこちらに気が付いた様子。前と変わらずで柔道のような構えをこちらにしてきます。

 木刀を構えたまま足元を確認。かなりあちらこちらに罠があるので直線的には行きづらそう。頭の中でルートを考えながら少しずつ近づいていくとピーチボーイは予想と違う動きをします。

 柔道のような構えを解いたかと思うとそのまま後ろを向いて通路に逃げます。

 いきなりの事だったので頭の中にはハテナマーク。そしてすぐに逃げられたことに気が付きます。


「逃げ、た?」

「逃げましたね。追います?」

「一応次に行くのはあっち側だから……追おうか」


 足元に気をつけながら部屋を抜けて通路へ。

ピーチボーイの後を追うと次の部屋は竹が鬱蒼としています。

 こちらに追われている事に気が付いていたのか、これでゆっくり逃げられると思っているのかピーチボーイは少し笑いながら次の部屋に隠れます。

 ただ、攻略法はもうわかっているので僕達は入り口で出入りを数回繰り返します。すると部屋の中はすぐに様変わり。

 白い花が生えて、そして竹がすべて枯れていつものダンジョンの部屋に。


「おっ、この部屋階段がある」

「あっちにビンもありますね」


 僕達は目的の部屋で嬉しいのですが、ピーチボーイは隠れられていると思っていたようで、いきなりポツンと部屋に残されてかなりビックリしている様子。

 先程の部屋同様に罠が結構ありますが、さっきと違って距離は殆ど離れていないのですぐに接近出来そう。

 すぐに木刀を構えなおしてピーチボーイに攻撃を。

 やはり二撃も与えれば倒せるようで、煙になって魔石とビンを落とします。


「バンブープリンセスは倒せなかったけど、こんなものかな?」

「ですかね」


 落ちていたビンは青でそれも回収。ピーチボーイの落としたビンもしっかりと回収して後は階段に入ればオッケー。

 不思議な三十三階を楽しんで、次は三十四階。

 どんなことが待っているのか楽しみです。





今回も読んでいただきありがとうございます

目に見える形の評価やブックマークそして感想もかなり嬉しいです

誤字脱字報告とても助かります&申し訳ありません

改めてありがとうございます

毎日投稿頑張ります

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