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グラタンコロッケ

 お客さん達にグラパンを出すといつも通りに皆さんが無言になって食べてくれます。

 各自黙々とパンを口へ運びます。


「皆さん無言ですね」

「だね」


 コーンスープにグラパンは好評の様子。

 流石に静かすぎたので、厨房でゆっくり待っている事に。

 食後のコーヒーを淹れていると、客席から声が。


「はーい」


 どうしようかと迷っていたのですが、精霊が聞きに行ってくれたのでこちらはそのままコーヒーを淹れられます。

 コーヒーのドリップが終った頃に精霊が戻って来ると、


「もう少しパンが欲しいと言っていますが?」

「あー、じゃあ確認ついでにコーヒーを持って行こうか」


 コーヒーを持って客席へ行くと、皆さんまだ食べている最中。


「パンのおかわり、いります?」

「出来れば欲しいのだが?」

「一応先に確認をしますが、その器は食べられますよ?普通にパンですから」

「え?あ、そうか」

「足りない場合は中のグラタン部分を追加でかけることは出来ますが、それでもパンのおかわり、いります?」


 確認してみると、やはり器を計算に入れていなかった模様。

 コーヒーを各自に配ると、男性陣の数人が手を上げて、


「グラタンだけおかわりでくれないか?」

「分かりました。温めて持ってきますね」


 すぐに厨房に戻って、雪平鍋に入れて火にかけて温めなおしたらかなり熱々の状態に。

 それを持ってもう一度客席へ行ってパンにかけます。


「おぉぉ、また出来立てに戻った様な感じだな」

「熱いので気をつけて下さいね。あと、チーズが無いので冷めやすいので」


 一応の注意点をそのまま伝えると、厨房に戻ります。


「追い掛けは嬉しいですねぇ。グラパン一回で食べきるのもなかなか難しいので計画性が必要ですが、これがあるのでしたらもう少し大胆に食べられました」

「まぁね。ただ残れば夕飯になるから少し温存したかったんだ」

「コレが夕飯に?」

「パスタと合わせればクリームパスタ、ご飯にかけて食べればドリア、牛乳やブイヨンで少し伸ばしてバターと小麦粉を加えればクリームシチュー。色々とアレンジは簡単でしょ?」

「どれもこれも美味しそうですね」


 残った量で今日の夕飯が決まりそうですが、このままでいけばなかなかな夕飯になりそう。

 お昼はそんな感じで過ぎて、お客さん達も満足して帰った模様。


「お昼も何とか終わりましたね」

「追い掛けを二回もするとは思わなかったね」

「本当ですよ。夕飯がぐっと減ってしまったみたいで悲しかったです」


 そんな話をしながら、片付けを。

 今日は大きなお皿とスープカップぐらいなので洗い物は少なく楽チン。

 洗い物を済ませたら、今日は木刀の納品に。


「今日は納品ですか?」

「そそ。多分今回で納品も終わりかなぁ?」

「そんなに作りましたっけ?」

「一応依頼されていた分は多分ね」

「今後はどうするのです?」

「今後?」

「今までは木刀を作っていましたが、納品が終ったら自分の分をまだ作るのです?」

「あー、ダンジョンもソロソロ木刀じゃ厳しくなってきているよね」

「ええ。そうなると刀とかを作ったりするのです?」

「流石に刀は作れないかな。作り方は知らないわけではないけど、簡単じゃないだろうし。宝箱とかアイテムとして買うつもりだよ」


 話していてふと思い出します。


「そう言えば、この前の宝箱開けてなかったね」

「そうでしたね。後で開けます?」

「別に急がなくてもいいんじゃない?まずは木刀持っていつもの所へ行こう」

「はーい」


 精霊を肩に乗せて、今回は六本。

 東にあるちょっと大きめの建物につくと、いつもの人が。


「おっ、納品かな?」

「ええ」

「じゃあ、奥へ」


 何度か来ているので知っているのもあって、いつもの様子で奥へ行きます。

 部屋の中には門番長さんが居て、笑顔でこちらを呼びます。


「おおお、今日は大量だね?」

「少し慣れてきまして。とりあえずこれで一人一本位は行き渡ったかと思いますが?」

「かな?今までのを全て合わせて十四本か。門番は非番も含めるとそのぐらいだから行き渡ったかな?」

「じゃあ、とりあえず契約終了ですかね?」

「まあ、無理にとは言わないが、作ってくれればある程度は買い取る様にしておくさ」

「いいんですか?」

「今の所折れたやつは居ないが、やっぱり使う以上疲労や摩耗は避けて通れないからな」

「ですね。まあ全く作らないわけではないのですが、結構ダンジョンも楽しくて」

「そう言えば潜っていたな。何階までいっているんだ?」

「三十一階ですね」

「ソロだったよな?」

「ええ」

「結構強い敵が増えてきたころか?」

「そうなんです。それで色々と時間も欲しくて」

「なるほどな。まあ、足りなくなって来たらいつもの奴から声を掛けさせてもらうからその時はまた頼むぞ?」

「ええ」


 そんな会話をして今日のやることは終わり。

 精霊は肩に乗ったまますべてを聞いていた状態なのですが、


「ダンジョン用に魔法でも考えるのですか?」

「考えるという程ではないけど、木刀じゃ辛い敵が増えてきているからソロソロどうにかしないとなーって」

「なるほど。ダンジョン内の敵もどんどん強くなってきていますからね」

「そそ。まあ、情報は今後も色々とよろしくお願いね?」

「勿論です。という事で、お夕飯を考えましょう?」

「……脈略が無さすぎない?」

「ダンジョン情報をお伝えする為にも、ご飯が大事です」


 お昼が終ってまだそれほど時間が経っていない気がしますが、考えてみたら精霊は早めにランチを食べているわけで。

 家でゆっくり偶にはするのもいいかなと、珍しく今日は何もしないまま家に帰る事に。


「次は三十二階以降ですからまた新しい敵が出るのですが……」


 精霊からダンジョンの話を聞きながら、家に帰って手を洗って何かを作らないといけないのですが、さてどうしたモノか。


「すぐに食べたい?ある程度待てる?」

「ある程度は待てると思いますが……」

「じゃあ、ちょっと待って貰うよ?」

「分かりました」


 お昼の残りのホワイトソースだけでは少し足りないという事は無く。

 ただ、もう少し欲しいので追加するのはマカロニ。

 今は便利なものもあるので、短時間で茹でられるマカロニが。

 それを茹でて、お昼のホワイトソースに足します。

 少しだけ面倒ですが、一度火にかけてシャバシャバの場合はバターと小麦粉を多めに足して、少し硬さを増やします。


「硬くするのですか?」

「そそ。でも楽しみに待っていて」


 硬さも増えたら一度バットなどで粗熱をとって冷まします。

 冷ましている間に卵、小麦粉、パン粉の準備。

 そして油を鍋に入れて、いい温度まで上げます。


 冷めたホワイトソースを俵型に成形して、衣をつけたら後は揚げるだけ。


「さ、出来あがりをそのまま食べよう」

「これは?」

「グラタンコロッケかな?」

「グラタンコロッケ……」


 クリームコロッケよりも少し硬くて、マカロニも入っているのでボリューム感はあって。

 でも具材もしっかりとあるのでたべではある。

 残り物と言うよりもリメイクな一品ですが、なかなかいい味で楽しめそうです。





今回も読んでいただきありがとうございます

目に見える形の評価やブックマークそして感想もかなり嬉しいです

誤字脱字報告とても助かります&申し訳ありません

改めてありがとうございます

毎日投稿頑張ります

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― 新着の感想 ―
[一言] グラパン、グラタンコロッケ、むむむ 良いですなあ!
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