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手巻きずし

 珍しく起きてから朝食を食べている最中に今日のランチが思い浮かびます。


「今日のランチは寿司にしよう」

「お寿司ですか!?」

「うん」


 この前のダンジョン帰りに食べた盛り合わせがかなり美味しかったので、また生ものが食べたい気分で。

 刺身でもいいかと思ったのですが、寿司の方がいい気がするともう頭の中はそれで固定されてしまいます。

 ただ、具材をどうにかしないといけないという一番の問題が普通はあるのですが、ここの厨房にはその問題は無縁。


「なにがあるかなー」


 冷蔵庫を開けるとそこにはサクになっている魚が色々と。

 アレも欲しい、コレも欲しいと色々とある事を確認してまずはご飯をとすぐにご飯を炊くことに。


 炊くと言ってもすぐにではなくいつも通りに水に浸すのですが、ランチが寿司と結構上機嫌でノリノリな感じ。

 いつも以上にウキウキしているのがあふれ出ていたのか精霊が、


「今日はかなり気分上々な感じですがどうかしたのです?」

「ランチでお寿司なんて気分は上がるでしょう?」

「まぁ、上がりますけど作るのは雅ですよね」

「あー、まぁ、そうね?」

「握りも雅は上手いのですか?」

「……言われてみれば?慣れていないかも?」

「…………それ、大丈夫なのです?」

「どうなんだろう?」


 言われてみると一気に不安になるもので。

 小さい頃に家族でお寿司パーティーをしたことは何度かありますが、形は不格好でそれでも自分で作ったという感じもあって美味しかった思い出がよみがえります。


「あれ、あまりうまく出来た記憶じゃないな?」

「本当に大丈夫なのですか?」

「……ちょっとだけ待って。考えてみる」


 多少であればまあ、と思ってはいたのですがお金を取って食べてもらうランチ。

 不格好な寿司を出すのは少し憚られます。

 でも口の中はもう今日はお寿司を食べたくて仕方がありません。

 そうすると、何かいい方法を探すしかないのですがすぐに何となく良さそうなものが。


「自分で作らなければ、イケるかも」

「お寿司なのに自分で作らないですか?」

「そそ。手巻きずしにしてしまえば何とかなるかも」


 思い付いたというか浮かんだのは手巻きずし。

 ただ、具材をある程度綺麗に揃えたり、人数分置いたり、ただ他の人が使ってしまうと足りなくなる可能性もあるわけで。

 その辺りをしっかりと考慮すると個人個人でお皿を用意した方がいいわけで。


「少しだけ手間が増えるだけなら、その方がいいか」


 方向性が決まってしまえば後はやるだけ。

 さっき冷蔵庫で確認した魚介類の何種類かは握りではないので無しになりそうですが、それでもいろいろな具材は楽しめそう。

 冷蔵庫から取り出す具材は後で切りそろえるので後回しにして、切っておいても問題のないものから準備。

 キュウリ、カニカマ、大葉にレタス、アボカドそしてツナ等魚介以外のモノも準備。

 何処まで使うかは分かりませんが、マヨネーズや柚子胡椒などちょっとした味付けになるものも一緒に準備。

 キュウリは両端を落として半分で切ってそれを更に四等分。

 カニカマはすぐに食べられるように出しておき、大葉は少し長い場合は茎を落としておきます。レタスは水洗いをして食べやすい大きさにちぎって形をそろえてあげればオッケー。

 アボカドは種を取ってキュウリに合わせて少し薄めにスライスしておきます。

 ツナは油を切って、小鉢に小分けに。

 そんな感じに各自にと色々と分けながら、途中でご飯を炊き始めているとある程度するとご飯も炊きあがり。

 酢飯は先に合わせ酢を作ってご飯にそれをかけながら混ぜていきます。

 酢、砂糖、塩、昆布茶で少し旨味も入った合わせ酢。

 ご飯をあれば飯台に。無ければ少し大きめのお皿にそれも無ければボウルでオッケー。

 合わせ酢を入れながら切る様にご飯を混ぜて、少し大変かもしれませんがうちわなどで少しあおぎながら混ぜると更にヨシ。

 自分はと言うと、飯台がこの厨房にはあるのでしっかりとそこで切るように混ぜて混ぜ終ったら濡れた布巾を上にかけて感想を防ぎます。


「これでご飯もオッケーかな」

「雅、魚介類が全然ないのですけど?」

「それはお客さんが来る直前でね」


 用意する具材はマグロ、ブリ、サーモン、ヒラメ、タイ。これらはサクを引いて刺身の形に。他にも甘エビやいくらなどそのまま乗せて良さそうなものも。

 具材を刺身の形などに切りそろえたそれを更に個人のお皿に。

 それらの準備を始めてみると意外と時間はすぐに過ぎていきます。


「雅、そろそろ来る時間です」

「え?もうそんな時間?」


 時計を確認すると精霊の言う通りでそろそろお客さんが来る時間。

 慌てて最も必要な最後のパーツである海苔を切って準備を完了させるとお客さんが見計らったかのようにお店に来店。


「こんにちは、いらっしゃい」


 いつもの様に席に案内をして、精霊がお水とおしぼりを用意してくれている間に、汁物代わりのお茶を全員分入れて準備完了。


 大きな飯台をそのまま持っていくのもいいのですが、ある程度小分けの方がいいかな八人分に分けたおひつを持って客席へ。


「ん?今日はいつもと少し趣が違うね?」

「ええ、今日は手巻きずしを楽しんでもらおうかと思いまして」


 ご飯を皆さんの所に配った後は魚介類と他の具材も。


「後はお好みで自分の好きなように作って食べる形ですね」

「お好みで?」

「自分の好みで?」

「具材を使っていい?」


 皆さんの反応は様々で面白い所ですが一応ベーシックなモノを作って見せます。

 海苔を敷いて、ご飯を乗せて、マグロといくらそしてアボカドを乗せてあとはくるりと巻いて。

 それを醤油につけて口へ。


「こんな感じにお好みで」

「雅、私の分は?」

「はいはい。今作るからちょっと待って」


 今日は厨房ではなく、皆さんと一緒にご飯を楽しみながらお昼を過ごすとしましょう。





今回も読んでいただきありがとうございます

目に見える形の評価やブックマークそして感想もかなり嬉しいです

誤字脱字報告とても助かります&申し訳ありません

改めてありがとうございます

毎日投稿頑張ります

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― 新着の感想 ―
[一言] 楽しそう! 美味しそう!
[一言] 家は牛こま肉を軽く炒めて塩コショウで味付けしたのをよく出してました 是非是非使ってください!
[一言] 手巻き寿司はワクワクするな…自分的にはお肉も欲しい…
感想一覧
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