カレー
起きる時間を二時間早くしてみたのですが、意外と起きられるもので。
目が覚めてからの行動はいつも通り。
顔を洗って歯を磨いて。
水を少し飲んで、とりあえず少し走ってみることに。
コースは昨日と一緒。昨日の約束もあるので一応パンを買える程度の銀貨は一枚持って走ります。
「んー、気持ちいい」
朝の空気は少し澄んでいて、走りやすく感じます。
北を通り過ぎて、東の門を通り過ぎ、南へ。
昨日のお店、時間帯もあって今はかなり賑やかな状態です。
列に並んで、八番目。順番が来たので今日もパンを買います。
「今日も一つお願いします」
サンドウィッチは今日も一緒。かなりしっかりとしたボリュームのあるもの。
「あら、ありがとう。昨日は目的のものは買えたの?」
「ええ。お陰様で。助かりましたよ」
「それはよかった。はい、これね」
受け取ったサンドウィッチはボリュームたっぷり。
片手に持ったまま、ペースは少し上がりませんでしたが一周を終えて家に。
「ただいまー」
一応帰って来た感じで声を出します。
返事が無いのでまだ精霊は寝ているのかな?というか、精霊も寝るのか?あんまりよく分かっていませんが、パンを厨房に置いて手を洗って。
そのまま風呂場へ。
ここ数日の水玉浴びがかなりさっぱりするので少しハマっている感じ。
ささっと水浴びをしたら、服を着て朝ごはん。
コーンフレークを用意して食べ始めたのですが、しっかり走ったのもあって少し足りない感じ。
「おはようございますぅ」
そこに丁度起きたばかりのような感じの精霊が来ます。
「おはよう。朝は食べる?」
「量はそれほどいらないです。でも食べます」
「あー、昨日のサンドウィッチ買ってきたけど?」
「なんと、朝から。それは楽しみなのですが、なのですが、流石にあの量は朝からは無理かなぁと」
昨日のお昼に一人で食べたサンドウィッチですが見た目で分かるほどのしっかりボリューム。
というのもパンに挟まれているのはニンジン、レタス、トマト、ハムと至って具材はシンプルなのですが、量が凄い。
ニンジンは千切りにされていて、ドレッシングがしっかりと沁みているので味が強め。
逆にレタスとトマトは素材のままなのですが、ニンジンに染み込んでいるドレッシングのおかげかこの三つで一つのサラダのような味わい。
そして、塩っ気の強いハム。これがまたなんとも言えないいい味わい。
家じゃないと出来ないズルいやり方かもしれませんが、食べる前にハムを抜いて半分を戻し、半分をお湯を入れてスープ代わりにすれば一つでパンとスープが楽しめるのではないかと思う程。
「じゃあ、半分貰ってもいい」
ちょっと足りない分がもらえるのであれば此方としても嬉しい所。
「ナイスアイディアですね」
パンを半分に切って、半分こ。
コーンフレークだけでは走ると足りなく感じる事にも気が付いて、色々と考えないといけないと思いながらも朝食がやっと終わります。
「今日、なにつくろう」
自分のお腹は満たされているので、パッと思い浮かびません。
「うぅ、お腹いっぱいです。お昼はいらないかもしれません」
どうやら精霊も朝からのサンドウィッチでかなりパンパンの模様。
お腹が一杯、食べるのが辛い時でも食べられるもの。
なにかなかったかな?
そんな感じに思考がシフトして、思いついたのはカレー。
「カレーなら食べられるかもしれない」
「カレーですか?」
精霊が聞いてきます。
「そそ。あれは五感に訴えて来るから凄いよ」
「そんな料理があるのですね。気になります」
「じゃ、今日のお昼はカレーにしよう」
という事で、まずはいつも通りにご飯の準備。そして、カレー粉を探します。
「確か、この辺りに……あった」
冷凍庫の少し奥の方。一つのビンが見つかりました。
マスターが作った独自のブレンドのカレー粉です。
よく知らないけど、色々なスパイスが混ぜられているのですがこの配合はまだ教わっていないので、いつか聞かないといけないのですが今日はこのストックを使います。
今の僕や精霊は絶対におかわりが欲しくはない感じですが、食べ始めればそんなことはありません。
絶対に必要になる事が分かっているのでしっかりと多めに炊きます。
「そんなにご飯を?」
「まぁ、今のお昼は十人位の感覚でやっているからね」
今までで最多の量もあって精霊も反応します。
ご飯を水に浸して、後は時間を見計らって炊飯器にセットするだけ。
メインのカレーは具材の準備から。
タマネギはたっぷり何個もスライス。ニンジン、ジャガイモは皮を剥いて食べやすい大きさに切りそろえます。
今日の野菜の皮はすべてまとめてこの間と一緒のスープストック作り。
後でコレを入れるだけで味がグッとよくなります。
今日のお肉は鶏モモ肉。
油の部分はある程度切って、一口大に切りそろえたら塩をしっかりと振っておきます。
大きな鍋を先に準備したら、半分程度水を入れて沸かしておきます。
鶏肉の皮の部分からある程度油が出るので、まずは鶏肉から。
皮目にしっかり焼き色が付いたら、ひっくり返してある程度火を通しておきます。
ある程度火が通ったら、先程の大きな鍋に鶏肉を入れてフライパンの油はそのままにそこにつぎはタマネギを。鶏肉の旨味ごとタマネギをしっかりと炒めます。
ここで炒める度合いによって甘さが変わります。
しっかりと炒めれば炒めるほど旨味と甘さが増えるので時間の許す限りある程度しっかりと炒める事をお勧めします。タマネギの色がある程度変わったら先程の鍋にこれもいます。
タマネギが終ったらニンジン、ジャガイモも軽く油でコーティングする感じに炒めます。
全部軽く炒めて一緒に鍋に入れたら、スープストック、おろし生姜、おろしにんにくもここに足します。
次にフライパンを一度きれいにして、油を敷いて、薄力粉を軽く炒めます。この時は弱火でじっくり。薄力粉が少し色付いて来たら火を落としてからカレー粉も入れましょう。
これでカレーベースも出来たので、これを煮ている肉と野菜の所に入れます。
全体を混ぜてこれでカレーも出来上がり。
普通のカレー粉だけだと味は薄いので、少し足りない時にはブイヨンや塩で味を調整してください。
あとはじっくり煮込めば煮込むほど美味しくなります。
そして、カレーベースを入れた辺りからいい香りが厨房一杯に。
「お腹は一杯なのですが、これならば……」
精霊もこの香りには負けたようで、食べたそうな感じ。
流石にカレーのみというわけにはいかないので、後はサラダとスープ。
サラダはシンプルにグリーンサラダ。
スープはカレーに負けないものがイイのですが、あまり思い付かないのでシンプルにわかめスープ。
鶏ガラスープのストックを温めなおして、わかめを戻して。
鶏ガラスープだけだと塩味が少ないので塩とコショウで味を整えて、すりごまとごま油をかけたら出来上がり。
今日のランチはカレーセットでいきましょう。
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