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★ダンジョン67

 狭い部屋に大量のモンスター。

 転移トラップの先は勿論モンスターハウスで、相手はやる気があるのかこちらに気が付くと敵意を示してきます。


「改めて見ると、戦いたくはないモンスターだね」

「そうなのですか?」


 目の前にいるモンスターはストレイキャットにダストボックスにサインボード。

 なので路地裏というかゴミ捨て場に居るような感じなのですが、前と違い今回は全員やる気の様子。


「来ますよ」


 ストレイキャットは牙を見せつけてきたかと思うと鋭い爪で引っ掻き攻撃をしてきます。

 前からの攻撃だったので腰から引き抜く勢いで振り回すとちょうどそれがいい感じにガード出来ました。


「ストレイキャットって弱点は?」

「二股に分かれた尻尾の付け根です」

「また厄介な……」


 シュタっとストレイキャットはサインボードに乗ると威嚇の構えをこちらにしてきます。

 何が来るのかと構えていると、


「攻撃です!」


 いきなり耳元で精霊の声。

 でも何も動きが無いので動きようが無く、そのまま突っ立ってしまいます。

 そして精霊の言葉の意味がすぐに分かります。


「うっ」


 強烈な眩暈が襲ってきます。


「これか」


 目を開けているのが辛くなるような強い眩暈は吐き気を伴ってこちらの動きを阻害します。

 でもこのままやられたいわけではないので、ぐっとこらえて目をもう一度しっかりと開けてストレイキャットに対します。

 ですが、ストレイキャットは飽きた様子。大きなあくびをすると背中をぐっと伸ばしながら伸びをしています。


「舐められているけど、今がチャンス……」


 結構可愛い猫又ですが、ココではあくまで敵と味方。

 やられるつもりも無いので、倒すしかありません。

 多少よろけながらも駆けだすと簡単に胴体を掴めたのでそのままホールドして、木刀の柄の部分で軽くコンッと尻尾の付け根を叩きます。


「にゃぁぁぁあ」


 気の抜けるような鳴き声と共に魔石を落としてストレイキャットが消えると眩暈も一気に解消。

 いきなり回復するのでそれはそれでちょっと寄り戻しがキツイぐらい。


「気まぐれな性格で助かったかな」

「まだいっぱいいますけどね」

「だけど、今までのモンスターハウスよりはやりやすいかな」


 チカチカとサインボードが光っているのですが、そこにはこちらを挑発するような内容の文字がかかれるだけ。

 中には、ココから出られませんとただ書かれているモノもあるのですがすべて倒せば大丈夫な事を知っているので嘘と元々わかっているだけのサインボードは強いとか弱いを考える事も無く。


「こいつも敵だとするなら、倒さないといけないよね」

「ですね」

「えーっと、見た目通り物理の弱いのかな?」


 いわゆる居酒屋のお店看板のような感じなので木刀を横に振ってサインボード正面を叩いてみます。


 パリンッ


 ガラスの割れるようないい音でヒビが入って修復される事なく煙になって魔石へ。


「弱いのか」

「みたいですね」


 ありがたい事にダストボックスは奥に多く固まって居るので、背中を見せない今の状態で何もしてくる事は無く。奥にいるサインボードの上にはストレイキャットが居ますが、今のところこちらを気にした様子も無く。


「一気に数を減らそうか」


 モンスターハウスなので逃げ場所は無いのですが、今の状態だと前にしか進めず後ろは壁で避けるスペースも多くありません。

 幸いなことにサインボードは近くに数匹いるので木刀で横薙ぎをもう一閃当てようとします。

 先程同様にある程度力を入れての横薙ぎ。

 しっかりとサインボードに当ったと思っていたのですが、それを阻むダストボックスの中身が。


「このダンジョンさ、結構モンスター同士が仲いいよね」

「共生している部分はありそうですよね」

「だよね」


 ダストボックスの中身は物理に弱いハズなのにわざわざ出て来たかと思うと、中々格好良くも見えてきます。


「でも、今は敵対状態なんで遠慮はしないよっ!」


 もう一撃と溜めなおして横薙ぎをすると、そこには今までいなかったダストボックスが移動してきています。


「えっ!?」


 どうやら中身を一撃当てたダストボックス、中身が攻撃された判定でガワが移動した様子でその位置はしっかりとサインボードを守る位置に。


「お互いをお互いが守るって事か」

「あっ、それでしたらいい情報が入っていますよ」


 そう言うのはうちの精霊。

 いい情報?と思ってそちらを向くと、


「ダストボックスは魔法に弱いハズなのにこの間効かなかったじゃないですか」

「うん。風ではダメだったね」

「属性が間違っていたみたいでして」

「属性?」

「ええ、光に弱いらしいです」

「光ね」


 なるほど、中身が真っ黒なだけあって光に弱いと言われてみれば何となく納得。

 という事ですぐに倒すべく、魔法を想像。

 攻撃できるほどかと言われると多少疑問は残りますが、とりあえず光を作ってみることに。


「ライトッ」


 右手は木刀を持ったままだったので、今回も左手に魔法を作ってみるとあからさまにガタガタガタガタとダストボックスが震えています。


「本当に弱いのかもね」


 それを近づけると震えはどんどん強く。

 光をそのままボールの時と一緒で放つことに。

 それ程のスピードにはなりませんが、じわじわと近づいて……。


 パシュンッ


 ダストボックスに当る直前、光は突如かき消されます。


「え?」


 ダストボックスの前に居るのはサインボード。

 ですがダストボードはそんな速さで移動出来る筈も無く。

 何が起こったのかよくわからないと目を凝らしてみると、おかしなことにすぐに気が付きます。


「真っ白なダストボード?」


 何かしら文字や記号がかかれているダストボードの面の部分は真っ白で文字や記号が一切なく、その代わりに何かがびろーんと伸びている状態。


「文字を糸みたいに使ったって事?」


 伸縮性があるのか、それとも紐を引っ張る勢いで守ったのか、ダストボックスとサインボードの奇妙な連携に苦戦を強いられるモンスターハウスでの戦闘。

 さて、どうしたモノか……。






今回も読んでいただきありがとうございます

目に見える形の評価やブックマークそして感想もかなり嬉しいです

誤字脱字報告とても助かります&申し訳ありません

改めてありがとうございます

毎日投稿頑張ります

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