クラムチャウダーパスタ
調理が全然ないけど、大丈夫ですよね?
一応調節はしてみたのですが、多少のズレがありまして(申し訳ありません)
節分を一日ぐらい超えた辺りで大豆のお話をお届けできそうです。
皆さんがホットドッグやチャウダーのおかわりをして、それが終ったら皆さんも長くいるつもりも無いようで帰っていきます。
今日は出したものがパンとスープだけだったので洗い物も少なく、時間をそれ程かけずに終えられます。
そんな作業を横で精霊が見ているのですが、改めて見ると何事かと思うような格好に。
「ねえ、精霊?それ、どうなっているの?」
「ん?何処かおかしいですかね?」
今の精霊、大きさは人形ぐらいで変わらないのですが、お腹がこれでもかとぽっこりと膨れ上がっています。
「あれほどキツイと言っていたけど、結局ホットドッグ食べきったんだね?」
「ええ。色々と知恵を使った結果、しっかりと食べきれました」
「という事は、その知恵を使った結果がそのお腹なわけかな?」
「ふふん。凄いでしょう?」
「凄いというか、えーっと、説明を求めても?」
「この体は人と一緒という事でしたから、人と一緒であればと色々と考えまして」
「うん。考えまして?」
「少しだけ体の中に空間を作ってみたら出来たのがこれです」
テテーン!と多分、お腹に集中線が付いた映像のような状態になっているのですが、それがこのぽっこりお腹の正体の様子。
ある意味人体実験を精霊は自分で自分にやっているのですが、どうやらそう言う倫理的な怖さは全く感じていない様子。
「で、そういうお腹になったってこと?」
「ええ。消化すればお腹もスッキリ、ぽっこりもスッキリの予定です」
「予定って、ならなかったらどうするの?」
「そこまでは考えていませんでしたね。まあ、これでも精霊なので魔法には精通しているので大丈夫だと思いますよ?」
そんな事でいいのかと思いたくなりますが、本人が大丈夫と言っているので気にしない事に。
ちょっと視線は奪われましたが、納得してしまえばそれまで。
洗い物を済ませて、昨日の続きという事で今日も木刀を磨くとしましょう。
精霊を肩に乗せて、木刀の磨いていないモノを二本持って南の扉を抜けていつもの草原へ。
草原へ行く間に珍しく精霊が声を掛けてきます。
「今日もいい風が迎えてくれますね」
「だねぇ。いつもいい風だよね」
「ですねぇ。というかこの体があるというのは楽チンですね」
「何か楽になった?」
「ええ。いつでもこうやって話しかけられるのはいいです」
「あー、見えないものに声を掛けるのと人形だと違うよね。っていうか、そうか今僕は人形と話しているように見えるのか……」
「何か問題が?」
「問題というか、人形と話すのってどうなのだろう?」
「ゴーレムに指示を出すのと一緒で話す機能を持ったゴーレムもいるそうですから、何も問題なのでは?」
「え、そうなの?」
「一部そう言うのもいるという事らしいですけどね」
そうなれば、まあ問題ないかな?
そんな感じに周りを見回してみても人は殆ど居ません。
人の視線なんて実はそう言うモノ。見られていない様で見られている事もありますが、そこまで人は自分に興味を持っていない事も間々あります。
気にし過ぎても自分が付かれてしまうだけなので、ふぅと一息吐いていつもの場所へ向かいます。
「一本目の磨きが終ったら少し森で遊んでくるので、休憩をお願いしますね?」
「うん。じゃあ、とりあえず作業しようか」
今日持って来た木刀は二本。
一本は半分ほど磨きが終っているので、それほど時間がかかることなく磨き終えます。
「じゃあ、休憩ですね」
「うん。行ってらっしゃい」
「ええ、いってきます」
精霊はいつの間にかぽっこりお腹もぺったんこで。
ふわっと飛び上がってそのまま森へ。
待っている時間は自分も休憩時間になるのですが、魔法を考える時間にもなるのでいつもの様に魔力の玉を体の周りを回してみます。
今では慣れたモノで、結構な速さで魔力の玉を回すことが出来ます。
魔力の玉を回しながら頭の中で想像するのは今考えているある魔法。
頭で想像できているのでそれが出来ない事は無いと思うのですが、流石に森の近いので想像するだけで実際のソレを放つことはかないません。
「ふぅ、頭で想像することは出来ている気がするけど形にするのはやっぱりちょっと怖いなぁ」
色々と考えながらもしっかりと体の周りを魔力の玉が回っているので、速さを更に早くしてみます。
一定の速度までは簡単なのですが、更にはやめるとやはり難しい所。
集中して自分のできる最速で魔力の玉をグルグルとさせていると流石に集中力の限界。
スピードを緩めて、一度それを止めて休憩に。
「ふぅ、あ、いい風がまた吹いているなぁ。気持ちいい」
ふわっと冬のような寒さの中、少し春を感じるような温かい風が体を包んでくれるように吹きます。
ゆっくりと切り株に座っていると、精霊が返ってきます。
「わっ、なんか色々と凄い事になっていますが?」
「え?ちょっと魔法の練習はしたけど、そんなにすごいかな?」
なにか魔法を放つこともしなかったので、コレといって見た感じに変わりはないのですが、何かあったかな?
「まあ、いいです。サクッともう一本の木刀を作ってお夕飯にしましょう?」
「いや、まだ日が出ているこの時間から夕飯の事考えるのはちょっと……」
お昼の残りにパスタでも足してなんちゃってスープパスタで終わらせるつもりなのですが、考えていると言うとせがまれそうなので考えているフリをつづけた方が良さそう。
木刀作りをしながらも色々と考え事を。
さっき頭で作った魔法もダンジョンで試したい所。
そういえば、この人形状態の精霊、週末はいつも通りになると思うのですがその辺りもがーさんとしっかり話をしておかないといけないと思い出します。
「何かいいお夕飯が浮かびました?」
「え、ああ、うん。スープパスタにしようかなって」
「おぉぉ、美味しそうですね?」
ちょっと精霊には誤魔化しを入れて、今日の午後はゆっくりと過ごせました。
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