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トマトクリームチャウダー

 珍しく今朝は時計よりも先に目が覚めて。

 週末にダンジョンに行くようになって、ある程度の運動はしているというのもあって朝のランニング回数は減っているのですが、折角起きられたので行く事に。

 チラリと精霊を見ると布団を蹴っ飛ばして結構激しい寝相の様子。

 布団をそっとかけてあげると、寒かったのか猫の様にクルリと丸まってほっこりとした顔でまた静かな寝息を立て始めます。

 音を出さない様に気をつけながら、パパッと着替えを済ませていつものルートで走ることに。

 決まってみると、今日の朝食がパンになるのでそれもまた楽しみに。

 南の方に少し抜けてから街の中をぐるりと一周。

 家を出てすぐはちょっと寒いかなと思っていましたがある程度走っていくと寒さよりも走っている温かさの方が上に。

 呼吸音と足並みがそろって結構なスピードでぐるりと走り終えると南のいつものおばちゃんの屋台へ。

 パンをいつも通りに買って、家に帰ると見たことのないものが浮いています。


「ん?なんだろうあれ?」


 それは丸く、ぷかぷかと浮いているのですがどこかで見たことのある柄で。

 すぐに思い出せないでいると、


「おかえりなさい」

「あ、うん。ただいま?」


 声は精霊。ですがその声は目の前の見たことのない丸いものから。


「一度はしっかりと起きたのですが、寒くて」

「あー、布団から出られないと?」

「ですです。で、それならば出なければいいと思い至りまして、こうなりました」

「あー、なるほど?」


 思い出してみれば、今朝かけなおして上げた精霊の布団の柄がまさにそれ。

 自分をマルっと包むようにして尚且つ顔も出していないので不思議なモノが飛んでいる状態になっているわけで。


「顔ぐらい出したら?」

「それもそうですね」


 言うなり、顔だけ上からぴょこんと精霊が顔を出します。

 顔だけ出ていて、体は丸く布団柄。雪だるまのような感じにバランスがいいわけでもないのでやっぱり不思議な状態ですが、それもなんというか精霊らしく思わず笑ってしまいます。


「なにが可笑しいのです?」

「いや、その恰好がね」

「そんなに変ですかね?」

「結構変だと思うよ?」


 そんな精霊と話をしながら、先に手を洗って買ってきたサンドウィッチを切って分けます。


「うぅ、食べたいですけどその量は多分無理です」

「あー、そうだったね。もう少し小さく切るね」

「すみませんがお願いします」


 今までは半々でしたが今の精霊では量が多く食べきれない様子。さらに半分にして、それをもう一回半分。サンドウィッチは八分の一まで小さくなりますが、精霊は食べられる大きさに喜びます。


「先に食べていていいからね」

「ええ。待たずに食べさせてもらいますね」


 精霊が食べられる状態にして、自分はお湯浴び。

 少し喋っている時間があったので汗は引いてきていますが寒くなる前だったのですぐにお湯をゆっくり浴びる事に。

 目は覚めているのですが、それでもやはりさっぱりとするとシャキッとするもので。

 お湯浴びを済ませたので、自分も朝食を頂くとしましょう。


 朝食はいつも通りで美味しく。いつも通りが美味しいというのはやっぱりいいものです。

 結局精霊は八分の一をしっかり食べてお腹がいっぱいになってしまった様だったので、それの残りも食べてみるとかなりお腹いっぱいに。


「食べ過ぎてお腹いっぱいだ……」

「食べられない辛さ、身に染みて厳しいものです」

「もう少し食べないで残せばよかったかなぁ……」


 二人とも反省の状態で、少し動けない状態に。

 朝をそんな感じで楽しんで、



「今日、なにつくろう?」



 昨日の夜は赤ワインを使ったので、今日は白ワインがいいかな?

 結構お腹が一杯なので、頭もあまり働かず。

 うーん、と唸っていてもいいアイデアが簡単に出てきてくれることも無く。

 食べたパンが美味しかったと思っていると、ピーンと浮かぶものが。


「よし、決まったかな」

「お昼が決まりましたか?」

「うん。早速作っていこう」


 白ワインを使った料理で浮かんだのは昨日と変わらないのですが、方向性を少し変えてみることに。

 昨日はあさりの旨味をそのままパスタと合わせて楽しむ形でしたが、今日はそのまま飲む方向で。

 で、貝が一緒でも問題は無いのですがちょっと変えたい所なので、最近は普通に買う事が出来る様になっている、ホンビノス貝を使って本場っぽく作ります。


 使う材料はホンビノス貝、タマネギ、ジャガイモ、ニンジン、セロリ、コーン、ニンニク、ベーコン、トマト缶。

 今日はホンビノス貝を使っていますが、別にアサリでもハマグリでも牡蠣でも貝は大体何でも大丈夫。(まぁ、ハマグリや牡蠣の方は高いので手を出すことは少ないと思いますが)

 ホンビノス貝は塩水などに入れてしっかりといつも通りに砂抜きの下処理を済ませておく間に、野菜をカット。

 タマネギ、ジャガイモ、ニンジン、セロリは出来るだけ形をそろえた賽の目に。

 コーンは缶詰めのモノでオッケー。もしそのままのモノであれば包丁で一粒一粒になる様に切っておきます。

 ニンニクは包丁の腹でつぶしておきましょう。

 ベーコンは薄切りのモノであれば短冊状。厚切りのものであれば野菜に合わせて賽の目に。食材のカットが終ったら、後は作って行きましょう。


 ホンビノス貝を鍋かフライパンへ入れてたっぷりの白ワインを入れて蓋をして貝の蓋が開くまで三分~五分待ちます。

 しっかりと蓋が開いているのを確認して、貝から中身を取り出して身に少しだけ汁を掛けて別の容器へ。汁はこの後使うのですが、砂が混じっていることがあるので一度キッチンペーパーなどを通して濾しておきましょう。

 貝の処理がおわったら、オリーブオイルを鍋にしっかりと敷いて、そこへまずはニンニクとバターを入れて香りを出してから、ベーコンとタマネギを炒めます。タマネギが透きとおってきたらジャガイモとニンジンを入れて軽く火を入れてからホンビノス貝の汁を入れて煮込みます。

 汁気が少ないようであれば、ベジブロスを入れましょう。

 ベジブロスは今日の野菜の皮やスジ、使わなかった葉っぱの部分などを水から煮出してつくった残り野菜で出来ているスープ。コレを一緒に使って美味しくいただきます。まあ、手間もかかるので、家でやるときには水とコンソメの素で代用でしょう。

 野菜もしっかりと煮えて、それなりに柔らかくなってきたらトマト缶を一緒に入れて、ホンビノス貝とコーンを一緒に煮込みます。

 最後の仕上げはお客さんに出す前に。

 沸騰させすぎない程度に温めてから、生クリームを入れて全体を軽く混ぜ合わせて、最後に黒コショウと塩で味を整えれば出来上がり。

 まあ、今はトマトスープな色合いですが今日のメインのトマトクリームチャウダーの出来上がり。

 後はこれに合わせるパンを。

 ですが、こっちは先に考えてあります。


「あっ、ヤバい」

「どうかしましたか?」


 考えているのと、用意がある事はイコールではないわけで。

 急いでがーさんに連絡を。

 パンが確保できるでしょうか?





今回も読んでいただきありがとうございます

目に見える形の評価やブックマークそして感想もかなり嬉しいです

誤字脱字報告とても助かります&申し訳ありません

改めてありがとうございます

毎日投稿頑張ります


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― 新着の感想 ―
[一言] おお、まいった! 食いたいぞー! 私の住むトコには売ってな〜い(ホンビノス貝)
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