★ダンジョン55
凄い勢いでごろごろと転がっているキャタピラーは跳ねながらもこちらへ体当たりを続けてきます。
直前で避けないとしっかりと方向修正をかけて狙ってくるのが本当に厄介なところ。
「中々怖いね?」
「ええ。さらに厄介なのが毒針を持つタイプも居てそれは毒針を飛ばすので一緒になってくると危ないです」
「まじかー」
今目の前でこちらを狙って攻撃してくるキャタピラーも十分に厄介なのですが、こいつ以外もどこかから狙ってくると言われると困ります。
「一応確認しても?」
「何をでしょう?」
「キャタピラーって全部この大きさ?」
「いえ、違いますね」
残念。同じ大きさであれば結構な大きさなので遠くからでも見つけられると思ったのですが、結構平原でも草は生えていて、高さがあるので草に隠れられると見付けづらい可能性も。
「とりあえずこいつをどうにかしよう」
「ええ。見た目通りに火が弱点です」
魔法でサクッとやれると簡単なのはわかっているのですが、結構魔力を使っているので出来れば温存したい所。
二度の攻撃を避けたので、次も避けるのはそう難しい事ではなさそう。
「とりあえず木刀で戦ってから魔法にするよ」
「ええ」
相手は転がってくるので避けてすぐの真横はがら空き。
今までと同じで結構ギリギリで避けないといけないのは変わりありません。
タイヤの様にゴロゴロと転がって一気に距離を詰めて来るキャタピラーをしっかりと視界に入れて、当たる直前で左へ回避。そのまますぐに木刀で横っ腹に横薙ぎの一撃をお見舞いします。
しっかりと攻撃は当った様で、タイヤ状の形から普通の芋虫の形へ。
「これで勢いは削いだね」
「いえ、まだです」
精霊の声にビクッと反応して、咄嗟にバックステップをしたことがよかった模様。
自分が今までいた位置にはネットのような糸が吐きつけられていて、パッと見る限りでも結構な粘着性がありそう。
「糸の攻撃も出来るのか……」
「おおよそ芋虫らしいことは出来る様です」
「まじかー」
芋虫らしい事って後は何だろうと少し考えてみると結構嫌なイメージが色々と。
さっき言っていた毒針を吐きつけたり、悪臭をまき散らしたり、場合によっては針ではなく普通に毒を撒いてくる可能性もあります。
「見た目以上にヤバいね?」
「ええ。そしてコレを捕食しているのがコドモドラゴンです。ドラゴンのヤバさが分かるでしょう?」
「まじかー」
こんなモンスターを食べるの?結構ゲテモノ食いですねと言いたいところですが、まあ人(ドラゴン?)の食性にケチをつける必要も無く。
キャタピラーはどうもこちらを伺っているようで視線こそ外しませんが、警戒をしっかりしてきます。
正面からは分が悪そうなので横へ移動しようとすると大きな体のせいか向きを変えるのは不得意の様子。
それが分かればこちらのモノ。
フェイントを入れながら右へ左へと少しずつ幅を大きくして、最終的に背中を取る感じ。
背中を取ってしまえば糸を吐かれる事も難しい様子なので、敵を翻弄して上段からの叩きつきを頭に一撃。
頭は見た目通りでそれほど硬くなく。
ただ、やられっぱなしになってくれるわけも無く糸を吐いて木刀の動きを鈍くしようとしてきます。
「やらせないっ!」
こちらとしても木刀を失いたいわけではないので糸が当たらない様に木刀をサッと引いて追撃をもう一発頭へ。
しっかりとダメージが入った様で、煙になって魔石を落とします。
「ふぅ、とりあえず一匹目が倒せたね」
「ええ」
魔石を拾ってリュックに仕舞って。
とりあえず平原の真ん中に居ると何処から攻撃が来るかわからないので出来れば端っこを歩けるといいかなととりあえず北の方へ。
歩いていてもアイテムは全然見つからないのですが、草の陰に何回かキャタピラーらしきものは見つけることが出来ました。
それはバタフライやモスと一緒で色も違い明らかに同種とはいえないようなトゲトゲなキャタピラーから細い髪の毛のような棘を持ったキャタピラーまで色々な種類。
どれもこれも戦いやすいタイプには見えないので逃げるわけではありませんが、距離を置いてモンスターを無視して進み続けてみます。
すると、目の前にはまだかなり広い平原が広がっているのですが、見えない壁のようなものが。
「お?ここが突き当たりかな?」
「みたいですね」
見えない壁が目の前にあって、手を伸ばすとダンジョンの壁と同じ感触。
でも見た目は普通にその先にも平原が広がっています。
「なるほど。大きさは無限にってわけじゃないんだね」
「みたいですね」
まあ、ダンジョンの中なので無限は無いだろうと思っていましたが、それが分かっただけでも儲けもの。
右手か左手を付いた状態でまっすぐ進めば四隅が何処かもわかるでしょう。
「結構階段を探すのが大変って事もあるんだね」
「ですね」
そんな話をしている目の前にはアイテムが。
「おっ、ビン発見」
「なるほど、緑で見えづらいわけですか」
「本当にね」
草と同色系というのもあってビンは見えづらいのですが普通に地面に落ちているビンを拾って、次は四隅を目指して進むとしましょう。
広いマップの探索は思っていたよりも簡単にいきません。
今回も読んでいただきありがとうございます
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誤字脱字報告とても助かります&申し訳ありません
改めてありがとうございます
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