★ダンジョン47
解毒薬を飲むと上についていた吹き出しの毒マークがすぅっと消えて、何事も無かった感じ。ただ少しだけ違うのが、体力が回復した感じが無い事。
「解毒薬は解毒薬だから毒だけにしか効果が無いみたいだね」
「ですよ。毒を回復して更に他も回復するのであればそれは複合薬ですからね」
「まぁね」
早速一本使ってしまったので、少しばかり辛い所ですがこれで毒死することは無くなった感じ。
倒したスネークの魔石を拾って、やっと一段落でしょうか。
「早速解毒薬使っちゃったね……」
「ですね。ローブの方は大丈夫ですか?」
「ああ、噛みつかれたからねぇ」
と、左腕の所を見てみると先程まであったハズの穴は綺麗にふさがって問題なさそう。
「流石の宝箱製だね」
「凄いですね。ドラゴンの皮だったら弾きそうな気もしますが、ダメでしたね?」
「そうだね。というか硬いのはドラゴンの鱗だろうね?」
「あー、言われてみれば」
ドラゴンローブはドラゴンの皮で出来ているのですが、伸縮性がよく、通気性もあって凄く良い防具に間違いないのですが、硬さはありません。
ドラゴンで想像する鱗は硬くて光っているイメージが頭に浮かびますが、実際にドラゴンを見ていないのでその辺りは不明。そういう風に考えてみると、噛みつかれて突き抜けてしまうのも仕方のない事と割り切る事も出来ます。
「まぁ、なんというか思っていた感じとは色々と違ったけど、そろそろ武器は新調しないと危ないかもしれないとは思ってきたかも」
「刀ですか」
「うん。いるかなーって。今のスネークも攻撃力がもう少しあれば倒せたかもしれないかなーって」
「まぁ、そうですね」
ずっと同じ装備で潜れているので、木刀で問題ないと思っていましたが流石にずっと避けながら手数でというのも厳しく感じてきています。
スライムを二撃でというのは想定内ですが、敵が毒や色々な効果を持ってきているのを考えると、こちらももう少し強くなった方がいいでしょう。
「場合によっては刀を買うのも考えないとかな」
「ですか。っと、そこの部屋にはモンスターが居ますね」
通路を抜けるとやはりそこまで大きくない部屋。
部屋の中には腕輪とビンが落ちているのが見えて、取りに行きたいところですがついでとばかりにバタフライも優雅に飛んでいます。
「アレがバタフライ?」
「ですね」
「思っていたよりもかなりデカいけど?」
「そうです?」
大きさはかなりのモノで一メートルよりは少し小さいぐらい。そんな大きさの蝶々が優雅に飛んでいたのですが、こちらを見つけたのかその場から動かなくなります。
「雅っ、攻撃です!!」
「え!?」
精霊に言われてビックリしたのですが、攻撃がいつの間に?
そう思っていると、ぼやぼやと目の前が揺れて少しするとその揺れもおさまって何も変わらず。
「大丈夫ですか!雅っ!」
「う、うん。今攻撃を受けたのかな?」
「ええ、鱗粉による幻覚攻撃を受けたはずですが?」
「幻覚攻撃?」
「そうです。相手の苦手なモンスターを見せて混乱させる攻撃なのですが……」
「あー、苦手なモンスター?居ないかも」
「え?」
今のところ逃げたモンスターはいますが、こいつが出たら嫌だというモンスターはあまりおらず、そのせいなのか効果が無かった様子。
だから視界が揺れていたのかと納得してしまうと、どうやら相手も効かなかったことに気が付いた様子。
バサバサとかなりの量の鱗粉を撒いてきます。
「流石に吸いたくないなぁ。回避が高いって言っても、手数で攻めればいけるかな」
木刀を今更ながらに引き抜いて、左手で口元を覆ったまま右手をぶん回します。
すると空気の流れが出来たのか鱗粉は風の流れに沿って動き、目の前にバタフライがしっかりと出てきます。
ただ、精霊の言う通り。近くで木刀を振るのですが巨体に似合わず攻撃はなかなか当たりません。
十数回振り回すとやっと当たった様で、どうやら当たってしまえば一撃で倒せる程度の体力しかない模様。
「当たれば倒せるのね」
「ですねぇ」
バタフライも煙になって魔石を落とします。
スネーク同様こちらの魔石もちょっとばかり大きめの小の魔石。
そしてエコーバットの時と似ていて、敵が倒されれば鱗粉も一気に煙になって消えてしまいます。
「空気もスッキリだね」
「アイテムを拾いましょう」
「うん」
腕輪はとりあえず拾ってそのままリュックに入れて、ビンは色を確認。
アタリかハズレか分かりませんが、ビンは緑。今までの様に飲んで鑑定も出来ないことはありませんが、解毒薬も欲しくなった今となっては飲むのも躊躇われます。
「とりあえず二体とも見られたね。後は厄介って言っていたウォールゴーレムだっけ?」
「ええ。本当に厄介ですよ?」
「ゴーレムって事は土で出来ているの?」
「いえ、名前の通り壁です」
「壁なの?」
思っていたのとは少し違う感じでしょうか。
壁のモンスターが厄介?と言われてもあまり想像ができません。
「道を塞ぐって言っていたけど……」
そんな感じに精霊と部屋の中で話をしていると、何故かそこにあった通路がどんどん見えなくなっていきます。
そして見ている目の前で、通路が一本ピタリと塞がれてしまいました。
「えーっと、このように通路を塞ぐわけです」
「あー、コレは厄介だね」
「そして、通路を塞ぐときはゴールが近い場所でよく起こるので、多分この先に階段があったハズです」
「まじかー」
中々厄介なモンスターの攻撃というか妨害にあってしまったようです。
今回も読んでいただきありがとうございます
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誤字脱字報告とても助かります&申し訳ありません
改めてありがとうございます
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