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★脱水

のらりくらりとやっておりますが、嬉しいもので半年程続けることが出来ました

偏に読者の皆様のおかげです

いつも読んでいただきありがとうございますm(__)m


ついでに二百話です(笑)

まだまだダンジョンや料理で書いていきたい話はあるので続くかと思いますのでどうぞこれからもよろしくお願いします

あ、いつも通り調理が無いのでもう一話いつもの時間にありますよ

 昼食が終って、お客さんが帰ろうとしたので一応とがーさんに声を掛けます。


「昨日の、アレですが」

「ああ。一度出てすぐに戻るよ」

「分かりました」


 小さな声のやり取りで後程にすると、お客さん達も立ち上がってそろそろ解散。


「和食で今週始まるのは楽しかった。色合いも気を使ってくれていて味も良かったよ」

「最高でした。明日は何か気になります」

「美味しかったよ」

「…………(無言で頷く)」

「おろしがこういう形になるのもいいものだね」

「肌に良さそうでよかったわー」


 皆さん思い思いの感想を頂けて嬉しい限り。


「「「ご馳走様」」」

「また明日」


 お客さんを一度帰して、がーさんが戻って来るのは分かっていますが片付けをすることに。

 ご飯のお椀などは水に浸けておかないと汚れが取りにくいので、この辺りの作業は出来るだけしておくに越したことはありません。

 片付けをしているとお客さんと一度帰って戻って来たがーさんがいつの間にか厨房に。


「戻ったよ」

「コレですね。焼肉をしてその残りで作ったのですが、思っていたよりも微妙な量になってしまって」


 お肉は結局二種類で作ったのですが、キラキラ肉は脂身が結構ある分思っていたよりも乾燥に時間がかかりました。ただ、食べるとわかるのですが少し柔らかい代わりに旨味も感じやすいので中々。そしてもう一つのお肉は赤身で作ったのでこちらもかなり美味しい一品。


「焼肉かぁ。それも食べたいとは思っていたが、まあいつか別の機会でだね?」

「ですね。野菜炒めと一緒に出してもいいですけど、焼肉だけの方が皆さん良さそうですよね?」

「だねぇ。別に子供ってわけではないけど、お肉が食べられるのに野菜をすき好む人は少ないだろうからね」

「ですか」


 袋二つを渡すと、がーさんはすぐに味見とばかりに一口。


「ん、いい味だね。なるほど、焼肉味かと思ったけどそれほどそう言う味にはならないのか」

「ええ。肉の旨味だけを引き出すかじみたいですね」

「ん、こっちのキラキラ肉で作った方もうん、悪くない。と言うか柔らかくて美味しいものだね?」

「ですね。ただ日持ちという意味ではあまり持ちそうにないかもしれませんね」

「なるほどね」

「そう言えば、今回は乾燥をさせてみたのですが脱水って魔法でしてみても違うのですかね?」

「あー、どうだろう?一応至る場所は一緒な気がするけど?」

「至る場所が一緒ですか?」

「そそ。結局火が通っていないから火を通さないといけないでしょ?まぁ生肉を完全に干して食べるっていうのも悪くはないと思うけど、それこそ燻して風などで火を入れる必要はあるでしょ?」

「あー、言われてみればそうですね」

「因みに想像は出来ているの?」

「完全にとはいかないかもしれませんが、ある程度は」

「なるほど。折角だからちょっとやってみようか」


 洗い物をしようと思っていましたが、手伝ってもらえるのであればと二つ返事。

 そしてがーさんもやる気の様子なので、漬け時間も何とかなりそう。


「おやおや?何か楽しそうなことをまた二人でしているのですか?」


 洗い物を中断したあたりで精霊のアンテナに何か引っかかったのかいつの間にか精霊も出てきています。


「あっ、それは私の分のジャーキーじゃないですか」

「いやいや、コレは僕の分だから。ちゃんと約束した分をもらっただけだよ?」

「うぅ、また私の取り分が減るのですね。全く、がーさんの食欲には困りますね」

「それはこっちのセリフだよ?」

「雅はちょっとだけ口五月蝿すぎます」

「いやいや?」


 そんなやり取りをがーさんも笑いながら見ている感じ。


「で、何をするのです?」

「この前と一緒のジャーキー作り、第二弾かな」

「お肉の用意が無いハズですけど?」

「そこはほら、僕が手伝うよ」

「なるほど」

「では、食べ比べをしたいのですが」

「いいね、それでいこう」


 精霊とがーさんの二人が勝手に盛り上がっていく感じですが、まあ食べ比べは此方としても楽しめそうなので、早速やってみるとしましょうか。


 今回もお肉は牛肉でスネ、モモ、バラと赤身の多さが一番多いスネ、バランスの良いモモ、少し脂身が多めに感じるバラ。

 これを前回同様味付けしたタレに漬けこむのですが、


「漬け込み時間は魔法でどうにかするよ」

「ありがとうございます」


 と、一番時間のかかる部分はすぐに済むことに。

 今回は焼肉味ではなく、通常のジャーキー系。塩、コショウ、醤油、砂糖、ハーブ類と赤ワインを混ぜたものにスライスしたお肉をどんどん漬けていきます。

 三種類のお肉なのでかなりの量ですが、パックに入れてしまうと思っているほどの量には感じません。


「それを一日分ぐらいでいいのかい?」

「ええ。お願いできますか?」

「少しだけゆっくりしても?」

「その方がありがたいですね。洗い物を終わらせておきたいので」

「じゃあ、お酒でも飲みながらゆっくりやらせてもらうよ」


 漬ける時間をゼロにも出来そうでしたが、ゆっくりでお願いすることに。

 その間にお昼の片づけをぱぱぱっと。

 ぱぱぱっと言っても、八人分以上の食器類はある程度はかかるもので二十分前後はかかって終わらせると、少しだけお酒で酔っているがーさんが。


「そろそろ終わりそうかい?」

「ええ。この後は乾燥じゃなくて脱水ですが、まあどうなるかちょっと心配ですね」

「大丈夫。なんとかなるさ」


 がーさんが出してくれたお肉は一晩しっかりと漬かった感じでかなり味は濃そうな色。もし辛いのが嫌であればここで塩抜きですが、濃い味がイイのであれば軽く水洗いだけでも十分。

 水洗いをしたら、トレイなどに並べていきます。

 さて、コレを脱水させるのですが魔法でどういう風にするのか。

 想像したのは単純明快。お肉から水だけをギュッと出し切る形。前回の乾燥は温風に当て続ける形でしたが、今回は水だけなので操作ももう少し簡単なはず。


「じゃあ、やってみますね。とりあえずそこのスネ肉から」

「どうなるかなー」

「楽しみです」


 二人が見ている中、魔法を想像して言葉で確定を。


「脱水っ」


 範囲はトレイの上でお肉に向けて。

 するとなかなか見られない面白い光景がそこには広がることに。


「おおおぉ」

「なんと!?」


 精霊とがーさんの反応は驚愕の様子。

 自分は?といわれると何となく想像通りですが、それでも少しビックリした感じ。

 というのも、ギュッと絞ったように肉は一気に縮こまり上に水の玉が出るのですが、その時にお肉の色も赤みがかったモノが一気に黒く変わる感じ。水分が飛ぶので肉本来の色に変わっているようなのですが、お肉と言うよりは木の皮に変色する感じは見ていて何とも不思議なところ。


「脱水でとりあえずは問題なさそうですね?」

「因みにこれを食べることは?」

「火は通していないのでまあ、菌さえなければ大丈夫ですけど、温風などで燻すとかしないと滅菌は何ともですね」

「ふーん。とりあえず今回だけは大丈夫だから、味見してみよう」


 がーさんが言うや否やパクリと一口。

 それに倣って、精霊も一口。

 ちょっとだけビックリしましたが、がーさんも大丈夫と言っているので自分も一口。


 お肉はしっかりと脱水出来ているのですが、所謂カピカピの状態。口の中の水分で戻されるのですが、肉の旨味と少し強い塩や醤油とハーブの味。


「中々、いいモノだね?」

「美味しいですね」

「この作り方の方が魔力消費は少ないですね」

「すぐに他の肉もお願いできる?」

「分かりました」


 がーさんに指示されるまま、モモとバラも脱水してみます。


「モモは少し脂身の分美味しいね」

「脂身が多いバラはジューシーです」


 この作り方だとどうやら、お肉の油がある方が僕達には合いそう。でも赤身のサッパリさも悪くはないので何ともこの辺りは好みになりそうな感じ。


「この食べ比べは楽しいね。また今度頼みたいぐらいだ。ついでにワインかなぁ、やっぱり」

「お肉の食べ比べは楽しいですね。私はキラキラ肉がやっぱりいいですね」

「精霊も楽しんでいる所で悪いけど、コレはダンジョン用だからね?家ではあまり出す予定ないからね?」

「えー、こんなにおいしいのにー?」

「美味しくてもダメだよ?」


 がーさんは笑いながら相槌を打つばかり。

 お昼終わりの時間は魔法によるジャーキー作りでいい時間になってしまいました。




今回も読んでいただきありがとうございます

目に見える形の評価やブックマークそして感想もかなり嬉しいです

誤字脱字報告とても助かります&申し訳ありません

改めてありがとうございます

毎日投稿頑張ります


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― 新着の感想 ―
[一言] 2百話、凄い! 楽しませてもらってます。これからもよろしくです。
[一言] ついでにワインだなぁ、もちろん。
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