たけのことこんにゃくのサッと炒め
皮だけ一気に作り終わって、厨房を後にし自分も一緒に北京トンを食べ始めようとすると、凄い勢いで逃げてきたのはタマエ。
「うぅ、ご主人も先輩も恨みますよぅ」
「がーさんの話に付き合ってくれたから、ほら、この通り北京トンが出来たから、ね?」
「それは分かりますけど、もう少しやりようがあったでしょう?」
「まあ、勉強になったと思って、諦めなさい」
精霊に強く言われては、タマエも何も言えないみたいで諦めたのかお酒をグイっと強めに煽って、自分で適当にパパっと手早く作った北京トンを口に。
「んまぁいです」
こうなってくると、音もなく寄ってくるのはがーさん。
「狐ちゃんが真面目に聞いてくれなくてさー」
「はいはい。がーさん?かなり酔っているようですけど?お水いります?」
「ほらー、精霊はこうやって冷たくてさ?だからと言って雅に甘えると調理の手を止めさせるわけだから、こう強く言えなくてさー」
当たり前ですががーさんはがーさんなりに考えて喋っていたみたいですが、標的にされていたタマエとしてはたまったモノではありません。
「という事は、私は残り物……ですか?」
「そう言うわけじゃないんだけどね。まあ、こっちの世界はこっちの世界でバランスが必要でね?例えばさ、この街を出て少し行った先は……ローグライクじゃなくてアクションな世界なのよ」
その説明で分かる人は分かるのかもしれませんが、精霊もタマエもキョトンとしたまま。
「ゲームの世界でいうジャンル違い、ですね?」
「そそ。ダンジョンのシステムはローグライクでやってみた訳だけど、やっぱりこういう田舎っぽい町はダンジョンのシステムだけではどうにも収まらないというか、味気なくてね。ちょっとだけいじってみたら……うん、よく分からないモンスターとか出来ちゃってね」
「それって、大丈夫なんですか?」
「ダメっぽい時はロールバックして。あとはそう、コピペして宇宙からやり直しちゃえばオッケー……って、そんな怖い目でみないでよ?」
「……結構な人数、消している感じですか?」
「まあ、そうならない様にロールバックなわけだけど、世の中の神様達が最終的に『見守る』しかしない理由がよく分かるよ」
しみじみとがーさんの言う言葉はズシリと重く、今までにも色々と見てきたことが伺えます。
「ま、今のところはさかなり安定しているんだよね。だから、まあこのままでいいかなーって」
その言葉にほっとした顔をしているのは聞いている自分達。
「まあ、もう今更だからねぇ。ここまで色々とやってくれているから隠す必要もないけどね?属性付きの王っていっても、最後は人間だからさ。せめて息抜きできる場所ぐらいあってもいいかなって。その思いつきで、ココが出来たわけだからねぇ」
「思い付きで、僕は呼ばれたって感じですか?」
「まあねぇ。マスターも折角だから色々と体験させてあげてって。そっちの言葉の方がメインだったけどね?」
「そう言えば、マスターとがーさんっていつからの知り合いなんです?」
「かなり前……って感じだけど……まあ、うん、色々と世界は繋がっているから、あんまり言わない方がいいかな?」
「世界は繋がっている……ですか?」
「そそ。っていうか、うーん、ちょっと何かつまみがあるともうちょっとだけ口が滑りやすくなりそうだけどなぁ?」
チラチラとがーさんの視線はさっき作った北京トンに向かいますが、気が付けば殆ど北京トンも無い状態。
「あれ?まだ結構残っていた気がしたんですけど!?」
「僕たちが喋っているうちに、狐さんや精霊が食べちゃってねぇ」
「うまうまでした」
「追加のおつまみ、プリーズです」
今からパパっと……あまり自分もやる気は無いのですが、お腹もある程度一杯の状態なので美味しいけど、そこまで胃に来ないようなさっぱりというかあっさりというか、食べやすいモノがいい気が。
「あ、そうだ。冷蔵庫さん、よろしくおねがいしまっす」
厨房に戻って冷蔵庫さんにお願いをしてパカっとあけるとそこにあったのはタケノコの水煮。
具材をあえて絞って、タケノコのみって言うのもいいのですが、この間から食べていたこんにゃくも入っていればさらに美味しく食べられると思うので、こんにゃくも一緒に使って作る事に。
こんにゃくはぼっかけの時と一緒でスプーンなどを使い、ちぎった感じの食べやすい一口大にしてあげて、水煮のタケノコはしっかりと水洗いをしてから食べやすい薄切りに。
こんにゃくの臭みが気になる場合、ちぎったこんにゃくに塩を振って少し置き、後程流水で洗ってあげれば臭みもぐっと減ります。
ただ、時間が無い時もあるのでその時はこんにゃくを耐熱容器に移してラップをかけて三分程レンチンをしてあげて、そのこんにゃくを水洗いしてあげるだけでもかなり違いが出て、この後の出来上がりに差が。
薄切りにしたタケノコ、ちぎったこんにゃくはフライパンにゴマ油を敷いて、先にこんにゃく、後にたけのこと順に軽くサッと炒め、酒、醤油、みりんと入れて最後に鰹節を少し多めにパラりとかけてあげるだけ。
「タケノコとこんにゃくのサッと炒めの出来上がりっと」
お酒と麺つゆでもいいのですが、若干甘めになってしまうのでお酒のおつまみの出来が甘い方がいい場合はめんつゆもありですが、こっちの方が箸は進みやすい気が。
「おっ、いいねぇ」
「これでまたお酒がゆっくり飲めますね」
「シンプルイズベスト……まさにこう言うものですよね!」
ゆっくりな日曜日の午後はもうちょっと続きます。
お酒のおつまみって、結構ご飯のおかずとしてもいいんですけど……やっぱりおつまみがうれしいかなって。
食感や諸々を考慮した結果、こんな感じのおつまみになりました(ただ自分が食べたいだけ)
……なんというか、ちょっとだけね?疲れ気味なのですよ(笑)
美味しい料理と美味しいお酒。あ、ついでにゆっくり寝られると嬉しいです(笑)
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