にんにく味噌風味すいとん
最後の一押しが欲しい状態のまま悩んでいると、勢いよく音を出したのは冷蔵庫さん。
「うわぁ、ビックリしたぁ」
一番驚いていたのはがーさんですが、本来冷蔵庫が勝手に開くはずもなく、うちの冷蔵庫さんならではの主張という気も。
ただ、その動きに真っ先に反応したのは自分。
「何かきっかけになりそうなモノ、ありました?」
返事をするようにパカパカと開いて、閉じての動きをして、パカっともう一度開くと冷蔵庫さんの中にあった食材はにんにくと小麦粉。
「にんにくに小麦粉?」
手を伸ばそうと近くに行くとパタンと勢いよく閉めて、次に空いた時にはにんにくは消えている状態。
「あー、そう言えば今回ガーリックボムを倒したからにんにくも大量にあったのか。それを使えって事だね?」
返事をするような動きが一度あった後、考えてみるのですが一緒に見せてくれたのは小麦粉。パッと頭の中に浮かんだのはパン?ガーリックトースト?みたいな思考になったのですが、時間をかけないという話をしているので冷蔵庫さんがそんなミスチョイスをするはずもなく。
「時間をかけない、小麦粉の料理?」
「にんにくもありましたよね?」
「小麦粉だと、やっぱりパン?後は……」
そこでハッとしたのはがーさん。
そして、少し遅れて自分も気が付きます。
「なるほど。すいとんかな?」
「時間もそれほどかからないし、にんにくも効かせてもいい味になるわけだ?」
作るものが決まったら、後は一気に形にしていけばいいでしょう。
冷蔵庫さんに確認をするようにすいとんの具材、あんまり色々と入れないで済む感じでお願いと願いながらパカっと開けると、そこには食材が。
大根、白菜、マイタケ、油揚げ。そして少し奥には豚肉があるのですが、なにやら悩んでいるような位置でどういう事?と思っていると、がーさんが説明をしてくれます。
「お肉は今回のアースドラゴンの肉を使ったら?って言いたいんじゃない?」
「薄切りを?」
「まあ、にんにくも使うし、魔力入りの野菜も一つじゃなくて、キャロットマージのニンジンを足してみたり、ポテトバロンとかホクホクした芋も入れてもいいけど……」
「あー、根菜は煮るのに時間がかかるから、大根ぐらいにしている感じですか」
「多分ね?」
家の汁物として何を入れてはいけないという事は無いのですが、今はとにかく早く食べたい状態なので、大根は皮を剥いていちょう切りにしますが、かなり薄切りに。
白菜も芯の部分はそぎ切りで葉の部分は大きめ、全体的に一口サイズより小さめにカット。マイタケは手でサッと裂いて、これまた一口大。
最後に油揚げですが、油抜きもせずに短冊切りにしただけ。
「で、にんにくはガーリックボムを使うんだ?」
「ええ。皮の付いていない一片ですけど、一応中の芽は味が強くならないように抜いてからすりおろしますか」
半分ほどすりおろし、残り半分はスライスしてこれまた火の入りやすい状態に。
全てを水がある程度入った鍋に入れて、火にかけます。
にんにくのすりおろしだけはちょっとあとになりますが、一度しっかり沸騰させると多少のアクが出て来る時もあるのでサッとアクだけ掬ってあげて、後はここにすいとんをいれていきます。
沸騰させている間にやる事はすいとんづくり。
基本的には少量の塩と小麦粉に水を入れて混ぜ合わせてあげるだけ。
割合としては粉と水はほぼ同量。でもいいのですが、小麦粉だけにせず片栗粉を追加してつるつるにしてみる等、アレンジも色々と出来ます。
あとは食べた時にちょっと美味しくする為に、粉に出汁顆粒を混ぜ合わせてみると、つるつるの中にもちょっとした旨味が見え隠れ。
ボウルに入れて今回は作りますが、ポリ袋などで作れば洗い物が殆ど無い形で作る事も出来るので、自分に合ったやり方をするといい感じ。
「後はここに入れて……火が通ったら出来上がり?」
「基本的には浮いてきたら……って言うのも判断基準になるらしいけど、粉ものだから生で食べると後が辛いからね?スプーンを二つ使ってボール状でもいいけど、べたついてもいいから指の腹でグッと真ん中を押して家でやる白玉みたいな感じの作り方だと更に早いかな?」
さらに言えば、今回は具材の入った中に入れているので火の通りはさらに分かり辛くなりやすいので、若干分かり辛くなりますが、すいとんにもしっかり火が通ったら、後はスープを仕上げましょう。
すりおろしたニンニク、味噌を足し、隠し味にちょっとだけ醤油も入れてお酒も少々。
あまり強めに煮立たせるのは味噌系や出汁をきかせるモノには御法度ですが、すいとんでお腹を壊す方がもっと嫌なので、ぐつぐつ言わせてもオッケー。
と、ここまで作り終えてハッとしたのですが……。
「にんにく味噌のすいとん出来ちゃったけど……」
「食べたいのですが、何か問題が?」
「問題は無いんだけどね……、今更気が付いたんだけど……」
勿体ぶっているわけではないのですが、致命的に一つの忘れ物があって。
「ドラゴン肉、入れ忘れたけど……完成しちゃったんだよね」
「お肉抜き……」
「ガーリックボムのにんにくは入っているんですよね?」
「まあ、うん」
「今からお肉入れると?」
「プラス五分、いや念のために十分?」
「なしでいいので!」
「食べましょう!!」
という事で、肉抜きのさっぱり系のすいとんの出来上がり。
早速みんなで食べましょう。
大変お待たせいたしました。
今更にはなってしまうかもしれませんが、リクエストの一品です。
なかなか昨今、すいとんって食べる事無いのですが、具材を見ればわかる通り……うどん的な位置ともとれます。
そして何よりも、まあこのメンバーだと雅が一人で作る形になりやすいですが、子供やパーティー的な大人数で作るのも楽しい一品。
時短で作れるタイプもよければ、少し寝かせてコシを足したタイプもよかったり。
何が正解とも不正解とも言えませんが、楽しい一品になればうれしいですねー。
今回も読んでいただきありがとうございます
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改めてありがとうございます
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