表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
175/1825

オム焼きそば

目の前には大量の中華麺。

隣には目をキラキラとさせたがーさんと期待のまなざしを送るような感じの精霊。


「そんなに期待をさせるような風に見られても、出来るお昼は変わりませんよ?」

「そうかい?結構マスターは乗り気になってくれたから、そういうモノかと思った」

「いえいえ、雅は期待に応えてくれますから。今日のお昼も楽しみです」


 嬉しいような、少し恥ずかしいような。

 精霊とがーさんの期待を胸に、お昼を考えるとこになったのですが中華麺で出来るお昼かぁ。

 色々とあるので何を作ってもいいのでそれほど悩む事は無いのですが、いざ決めるとなると結構簡単に決まらず。

 ぱっと最後に思い付いたのは一周回っていたってシンプルな一品。


「焼きそば?」

「おぉ、王道な焼きそばそういえば、食べていないね?」

「焼きそば?蕎麦の一種ですか?」

「あー、いやこの中華麺で作るから蕎麦とは違うけど美味しいよ?」

「なるほど今日は焼きそばかぁ。ソースの味と少し焼けたあのいい香り。んー、口がもう今日のお昼を焼きそばにしてしまった感じだよ」


 がーさんは聞いているうちに口の半ば焼きそばになってしまったようなので今日はとりあえずこれで決定という事で。

 焼きそばだと、豚肉、キャベツ、紅ショウガ、ニンジン。後何か入れるものあったかなあ?

 頭で色々と考えていると、がーさんは一度帰るようで玄関の方へ。


「あ、お昼楽しみにしているけど、もし時間があまりそうだったらオムそばにして?」

「そのぐらいでしたら多分大丈夫です。一応皆さんに聞きます?」

「いや、それだったら全員分オムそばでいいと思うよ」

「了解です」

「じゃぁ、またお昼に」


 そう言ってがーさんが玄関から帰っていきます。


「雅?オムそばとは?」

「オムで思いつくものあるでしょ?あれと一緒」

「オムで思いつくもの?えーっと、オムライス?という事は卵で包むのですかっ!!」

「うん。ソース味の焼きそばを黄色い卵で包んでそのままの焼きそばとちょっとマイルドな卵付きの焼きそばを一度で二度味わえるって事」

「何とも最高な料理ですね!」


 食べる方は最高ですが、作るのはちょっとだけ手間が増えるのですがまあ許容範囲内。

 使わない分の麺もこのままにしておくことは出来ないので冷蔵庫に入れるとしましょう。

 麺をしまって、お昼の下準備を始めます。


 使う材料はキャベツ、タマネギ、ニンジン。下準備無しで一緒に入れる予定はもやしもですが、今はそのままで大丈夫。

 キャベツは大きめのざく切りで芯の部分だけかなりしっかりと薄目にスライス。タマネギも食感重視にしたいので櫛切り程度の大きめに。ニンジンは皮を剥いて短冊切りで気持ち厚くなっても問題はなし。

 お昼に提供する時間を短くするためにも下準備の今の時点でこの三つは炒めておきます。

 豚肉はバラでもいいのですが、焼きそばなので今日はコマ肉。

 フライパンに少量の油を敷いて、まずは豚肉から炒めます。重ならないようにバラバラにしながら豚肉を炒め始めたら全体に掛かる程度軽くお酒をかけて臭み飛ばし。それが済んだら、塩とコショウで薄く味付け。色が全体的に変わったら取り出します。

 同じフライパンでほんのり脂が残っていると思うのでもしなければ油を少しだけ足して硬いニンジンから炒めていきます。順番はニンジン、キャベツの芯、タマネギ、そしてキャベツの葉の順でニンジンが少しシナっとなる程度で火の通りとしては十分。

 こちらも豚肉同様に薄めに塩コショウで味付けをしておけば準備万端。


「よっし、これで準備としてはオッケーかな」

「ほほぅ、これらが纏まってオムそばになるのですねぇ」

「まぁね」


 時計を見ると十一時を少し過ぎたぐらい。

 朝ごはんの量がたっぷりだったので自分は全然と言っていいほどお腹は減っていませんが、隣の精霊はそう言う感じでもなさそう。


「お昼まで待てる?」

「微妙です。待てるといえば待てそうですが、食べていいのであれば食べたいというか」

「じゃあ、一人前だけ作ってみようか。あ、味見を少しするから一口だけは貰うからね?」

「え?一口も食べるのですか?」

「味見だって。それぐらいは許してよ?」

「まぁ、少しだけであれば」


 そんな会話をしながら、精霊の分を作るとしましょう。


 そしてこれは作業の流れの確認にもなります。多分仕上げは二人前が限界だと思うので、先に焼きそばだけでもとちょっと思いたくなりますが、両方出来立てだからこその美味しさと言うのもあるので、厨房に色々と配置をしっかりとしたら調理開始。


 まずは焼きそば用のフライパンにもやしを敷いて中華麺(生麺)をその上に。お水を少々入れて蓋をしてもやしと麺を蒸しあげます。麺がしっかりと蒸しあがったら、一度ひっくり返して麺にちょっと焦げ目をつけるべく火を少しだけ強めて一分ちょっとだけ待ったら、野菜とお肉を分量分足します。

 全体をざっと混ぜ合わせたら塩焼きそば(かなり味は薄目)の出来上がり。

 ここにソースを二種類入れて味を整えます。今日はシャバシャバなソースとトロッと濃厚なトンカツ用のソースの二種類を使います。

 ソースを入れる時はワザと麺にたっぷりかける感じで。全体を何度か煽ってソースを行き渡らせたら、最後に火力を強火にして三十秒程じっと我慢。これで少しだけ焦げを作ってアクセントに。

 こんな感じでソース焼きそばが出来あがったら、その隣で包むほうを作ります。

 一人卵は三個程。大玉だったら二個でもいいかもしれませんが、ちょっと多いぐらいの方がしっかり包めるので気持ち多いぐらいが丁度いい感じ。

 卵はしっかりと白身も解いて、しっかり混ぜたら油は少し多めのフライパンを出来るだけ熱く熱してから卵を投入。箸で軽く何回か混ぜてフチがある程度固まって真ん中だけが半熟になってきたらそのまま火から下します。真ん中の半熟の部分に出来立ての焼きそばをドドーンと乗っけて、フライパンを片手に持ってお皿を準備。

 軽く卵のフチを持ちながらお皿に乗せて、半分だけ蓋をするような感じの半月程度の包みでオッケー。もしそれも難しそうであればフライパンと同じか少し大きいお皿をフライパンに乗せてひっくり返すだけの乗っけただけのオム焼きそばでも味は一緒。

 中々いい感じのオム焼きそばがこんな感じで出来上がり。


「おぉぉ。ソースのいい香りと見た感じは溢れんばかりの焼きそばを包み切れていない感じがボリュームをしっかり出してくれますね」

「うんうん。冷めないうちに味見しよう?」

「ええ。というかコレが私のお昼分ですよね?」

「あー、そうだね。一口だけ味の確認を一応ね」

「本当に少しだけですからね」


 そんな念押しをされながら、パクリと一口。焼きそばの味付けは確認していたので問題はないのですが、やはり卵と相まって見ると様相ががらりと変わってマイルドに。

 ソースのツンツン感を卵が綺麗に包んで、まろやかに。だけど焼きそばの主張を全面的に止めるわけでもなく。なんともいい感じの共存をしている一品。


「美味しいですね。焼きそばだけでも十分なのではと思っていましたが、そうでもないですね」

「そう言ってもらえるとよかったよ」

「でも何か少し足りない気がするのは気のせいですかね?」

「何か足りない?」


 言われて厨房をさらっと流し見。

 そこには赤いアイツが忘れないでとこちらを見ているような感じ。


「あっ、紅ショウガ」


 元々今日はオムそばになってしまったので入れるのはやめることにしたのですが、添えるつもりだったのをすっかり忘れていました。

 急いで添えると、すかさず精霊が箸でそれを口の中へ。


「お新香の様な安心感というか、いい感じですね」

「忘れていてごめんね」

「いえいえ。タイミング的に間に合ってよかったよ」


 今日のお昼はオム焼きそば。

さ、今日のお昼も頑張りましょう。





今回も読んでいただきありがとうございます

目に見える形の評価やブックマークそして感想もかなり嬉しいです

誤字脱字報告とても助かります&申し訳ありません

改めてありがとうございます

毎日投稿頑張ります

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] オムレツ、そのひと手間が美味しいよね! 面倒だけど。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ