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片手春巻き


 お酒が入り、おつまみもしっかりとあるとお酒が進むのは当然で。


「これは、明日はパスかな?」

「どうでしょうね?」


 もっともお酒を飲んでいるのががーさんで、精霊もタマエも結構な勢いで飲んでいて。

 自分はと言えば、追加のおつまみを作ったりしていて、どうしても一歩遅れる形になりながらも、お酒自体を飲むことはやめていないのでなかなか楽しい状態に。


「で、今度は何を作ろうとしてくれている訳さ?」

「昼間から揚げ物とか色々とやっていて、油も余っているので……春巻きに色々と入れてみようかなって」

「春巻き?」

「ですねー」


 具材だけをパパっと用意すれば、後は春巻きの皮にくるりんと包んで揚げるだけ。

 でも、中の具に火がとっていないとあげるのに時間も掛かるので中の具材は一応生でも問題ないようなものを選ぶべきなのですが、肉巻きが結構強めの味だったのでこっちの春巻きは若干味付けを薄い形で目指してみる事に。


 選んだ食材は枝豆、はんぺん、エビの三つ。

 エビは出来るだけ生食可なモノがいいのですが、揚げる過程である程度火は通るのでむきエビを用意して小さめにカットします。

 枝豆は剥いてしまい、食感を気にする場合は薄皮までしっかりと剥いておきましょう。

 後ははんぺん。こっちもエビと同じかエビより少し大きいぐらいにちぎって大きさを整えて、その三つをボウルに入れて、つなぎとして卵を入れ少量の塩を振りかけて全体を混ぜ合わせたら後はこれを春巻きの皮で包むだけ。


「穴だけあけないように注意して、後は低温で外側がカリッと揚がったら、油をきって出来上がりっと」


 一品目の春巻きの皮を使ったおつまみがサクッと出来上がったので、早速試食。


「おお?周りパリっと、中ふわふわだ」


 食感の違いが一つの中に混同していて、とても食べやすい仕上がり。

 ただ、これだけだと流石にちょっと足りなさそうなので次はよくやるハムチーズを作ってみる事に。

 名前の通り、ハムとチーズを一緒に入れるだけなので、味も予想が付くわけですが、食べればこれまた美味しいモノで。


「うんうん。こっちもいいね。後は……冷めてもチーズの硬さが戻って、これならダンジョンの時につまめるかな」


 作ったものは味見をしてからすぐに客席の方へ持っていくと、みんなお酒と一緒にほとんど何も言わずにぱくりと食べてくれるわけですが、お酒に合いやすいかんじはどうやら枝豆はんぺんだったみたいで、ハムチーズは思っているより減りが遅い気が。


「んー、まあ飲んでいるもので食べたいものも変わっちゃうから仕方ないか」


 今、みんなが飲んでいるのはワインと日本酒。

 ビールや焼酎だとハムチーズが進みやすいのですが、飲むものでおつまみの減りの速さが違うのは見ていてなかなか面白いモノで。


「だったら、次は……お酒に合いそうなものにしてみるのもいいか」


 春巻きの皮をそのまま一枚まるっと今までは使っていたのですが、次のモノはそのままだとちょっと大きすぎるので皮を四等分にまずは切ります。

 切った春巻きの皮を左右上下に頂点が来る形にずらし、下半分に塗るのは味噌。

 田舎味噌と呼ばれるような自家製味噌があればそれがいいのですが、無い場合は普通にお味噌汁を作る時などに使う味噌で大丈夫。

 味噌に少量のサラダ油と砂糖を加えて、それを混ぜ合わせたものを春巻きの皮にぬって、その上にさらに大葉を一枚置いて、後はこれを下から上にクルクルと丸めるだけ。

 シガレットのような巻き状態が出来上がりますが、最後に頂点が来たところに水で溶いた小麦粉を接着剤の様につけて、あとはこれを揚げましょう。


「しそ味噌春巻きも出来上がりっと」


 立て続けに三種類程春巻きやミニ春巻きを作ったわけですが、なかなかコレはダンジョン探索に良さそうな気がしてきて。


「グラノーラバーもいいけど、こういう感じのぱぱっと食べられるモノも悪くないな。後は……うーん、さっきのハムチーズをブリトーかなぁ。片手で食べられるとやっぱりいいけど……」


 後はウチの二人がどういう物が良いか確認して、それに合わせて作ったものを持っていけばいい気がしてきますが、そうなってくるとちょっと今の状態では相談は無理そうで。


「……ありゃ、珍しい」


 今日は結構あれこれと作っていて、自分もいつもよりは多少疲れている気はしたのですが客席では三人共コテンと寝てしまっている状態に。


 出来立てのしそ味噌春巻きを持って来たつもりだったのですが、待てなかったというよりはお酒に酔い、日頃の疲れもあったのかそのまま寝落ちした状態。


「あれ?そういえば寝落ち……って皆が成ってるのは、初めて?……いや、あー、マスターが言っていたけど、そういえば寝落ちした人の介抱って大変だったっけ」


 とりあえず片手で持てるウチの二人はそこまで大変そうではありませんが、がーさんはしっかりとどうにかしないといけない状態。


「まあ、明日の探索は無し……で、明後日がいい感じかなぁ」


 がーさんの介抱をして、自分の疲れも取りたいので今日はゆっくり温泉を堪能するつもりだったので、一人でもうちょっと長い夜を過ごしましょうか。



最初の一品が片手で食べられる春巻き。

次以降はミニ春巻きですが、同じく手でぱくっと食べられるから……指でつまめる春巻き。


そう、片手で食べられる春巻きなので、片手春巻き!!!


普通に変わり種、春巻きでもいい気がしますが(笑)

何となく、片手春巻きという響きが気に入ったので……続行です


美味しいんですけど、すごーく面倒なイメージです。

こう、なんていうんですかね……やる気を立たせて、がんばって、がんばって、やっと作れるそんなイメージ。


作ったことない人ほど、春巻きたまには食べたいとか言いそうですけど……。

簡単には癒えない一言。。。


って、私の気負い過ぎですかね?(笑)



今回も読んでいただきありがとうございます

目に見える形の評価やブックマークそして感想もかなり嬉しいです

誤字脱字報告とても助かります&申し訳ありません

改めてありがとうございます

毎日投稿頑張ります

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― 新着の感想 ―
まずは、市販の皮を剥がす作業が大変で← 一本が大きくて食べにくいからって、四等分にしたら 皮を剥がすのも4倍…にもかかわらず、よくやってくれた母親には感謝です。 未だに好物なので、実家で何食べたい?っ…
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