チーズ入りちくわの肉巻き
ちょうど良さそうなおつまみが出来て、大して時間が経たないうちにがーさんが。
「お?タイミングはバッチリかな?」
「ですね。後は揚げて、すぐに仕上げますよ」
「わるいね」
話を聞きたい気持ちが無い訳ではないのですが、とりあえず食べながら……ついでにお酒も用意して少しだけ飲みながらにするかと確認をとると、頷きが返ってきたので飲み物も用意して、揚げ出し里芋を完成させてがーさんもそれを肴に一杯。
そこまで長い時間をかけずに、お酒も入っていると口も軽くなって来るみたいで。
「さてっと。美味しいおつまみとお酒でいくらでもこのまま飲めそうだけど……先に話を済ませないとね?」
「ですね。……なにかまた面倒、ですか?」
「いや、どちらかと言えば今回は朗報?」
「どちらかというと……ですか」
「まあね。ダンジョンの再設定に目途がついたから、今週末はダンジョンに入っていいよ」
ね?朗報でしょ?って顔をがーさんがしますが、まあやる事の決まっていなかった週末の予定の一つがこれで埋まると言えば、朗報は朗報……な気も。
「アースドラゴンとか……」
「あー。あいつは面倒だし、あのまんまだから。持ち上げてサクッと?」
「……いいんですか?」
「土の上では最強なんだから、それでいいかなーって」
「ツチノコの形もしているので、って地球の人がいないとあの珍しさは分かち合えないですね」
「そそ。だから一応ギルドにも攻略方法として伝えるけど……」
「ど?」
「そもそも、ソロは君達が更新し続けているけど、団体の方はまだ百階まで到達もしていないし、情報の精査専門の職員でも難しいって事で、若干ギルドも諦め始めているから、もうこのままでいいかなーって」
その言葉はあんまり聞きたくない感じ。何故かって、期待がこっちに向きそうだと思ったのですが、がーさんが笑います。
「その辺りの認識を上手い事……なんだろう、蜃気楼?みたいな感じに記憶に靄というかぼやけさせるというか……」
「それは、大丈夫なんです?」
「いいんじゃない?そういう場所だし」
そういう風に言われてしまえば、これ以上は突っ込めず。
「って事で、今日の話はまあ、これだけなんだけど」
「お酒を飲みすぎなければ、明日……。のみすぎちゃったら、明後日にでもそれでしたらダンジョンに行きますかね」
「うんうん。今回はかなり趣向を凝らした形にしたから、楽しめると思うよ?」
なんとなく嫌な予感がするわけですが、チラッとこちらを伺う精霊やタマエも小さめに頷きを返します。
「で、だよ。話はもう終わったし、もうちょっとおつまみ……いい?」
「揚げ出し里芋だけじゃやっぱり足りないですよね」
「足りない訳じゃないけど、ガツン……程は無くても、コツンぐらいまでヒットするようなおつまみ、ほしいなー?なんて」
あくまでもお酒のおつまみが欲しいみたいで、ご飯の進むメニューではないって顔をしていますが、うちの二人もそれならばいっしょに食べるという目線。
「何かしら作りますよ。ちょっと待っててくださいね」
「頼むねー。あ、お酒はこっちで勝手にやっておくから……ほーら、そこの二人も一緒に飲むよー?」
一人で飲むのも嫌いじゃないハズですが、なんとなく一人飲みの気分でもないみたいで、がーさんはうちの二人を呼び、揚げ出しをつまみにお酒をちびりと楽しみ始めたので、客席を後にいつもの厨房へ。
「さて、なにつくろう」
ぱっと頭に浮かんだものはおつまみの定番、ちくわ。
切ったり、焼いたり、炒めてみたり。
色々な方法で味付けすればかなり心強い味方になること間違いなしな食材ですが、手を抜きたい気持ちがフッと前面に出て来て、頭の中で出来上がったのはチーズちくわ。
「……流石にこれは、手抜き過ぎだよなぁ」
とはいっても、お酒のおつまみ。
これだけでも十分美味しいとは思うのですが、もう一手間加えてみる事にしましょう。
「なんか最近……同じ事ばっかりしている気もする?いや、気のせいかな?」
取り出したものは豚肉。
あえて、豚バラのような形を選ばず、豚こまや切り落としみたいな整えられた形のモノではなく、普通にパックで売っている形の方を選んで、後はこのチーズ入りのちくわの周りにクルクルと。
「で、後はいつものパターン」
チーズもちくわもそのまま食べられるモノなので、火を通さないといけないのは豚肉だけ。まあ、今回はそこまであっさりを目指していないので普通にフライパンに油を敷いてしっかりと焼き色を付ける形で豚肉に火を入れますが、蒸し器……を出すのは面倒なので、フライパンなどに巻いた肉巻きを置いて、お湯を全体に掛け、沸騰させながら火を通す方法も。
その場合はチーズが水気に当たると溶けやすくなってしまうので、余り水分は多くなりすぎないように注意して、蓋をして蒸す形。
因みに蒸しと焼きの違いは蒸しのほうが若干脂を減らせてさっぱり目。焼きはその代わりにカリッと焦げ目などの香ばしさが引き立つので、食感が強くなってくれる形。
さっぱりも、食感もどっちもという両取りをしたい場合は先に水分を少量入れて、しっかりと水気を飛ばした後にカリッと焼き目をつけてあげれば大丈夫。
味付けは照り焼きがとりあえず無難で、醤油、酒、砂糖にみりん。
気分だと……昼にもやった甘酢系もいい感じなのですが……。
「味が似すぎるのもまあ、避けるか」
チーズのとろけ具合がお酒のおつまみって感じを醸しますが、普通にご飯のおかずでも問題は無いので、アレンジ色々。
「コレでとりあえずは、オッケーかな??」
夜は長くなりそうな気がします。
おつまみで、ご飯のおかず。
考えてみると、うちの食卓って結構お酒のおつまみが普通におかずだった気がする事も。
と、言おうと思ったのですが……具体例があまり出てこない(笑)
サラダ代わりの梅きゅうとか、別に他の家でも出そうだし……油揚げをカリッとトーストした畑のステーキも、おかずっちゃぁおかず?
肉巻きの時点でおかずといいたくなりますが、私のカウント的にはおつまみです(笑)
おつまみって、なんであんなに美味しいのー。
お酒がこの時期は特に進む気が。
……飲みすぎないように注意しないとなー(笑)
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