おでん蕎麦
精霊やタマエの取る注文は牛や豚に偏っていたものの、入ってくるお客さん達を確認すると男性の率がとても高く、ギルド職員さん達の中に女性が居ない訳もなく、オカシイな?と思っていると、どうやら女性は男性陣の注文の偏りに気がついたみたいで、先に食べるよりも後にした方がいいという事を理解しているみたいで、注文は後という形にしていたみたいで、スタートダッシュが肉系な釜めしとなっていたのはそういう理由だと分かったのは丁度休憩をこちらももらった、昼過ぎの話。
「女性陣はそうしたら……ランチではなく、ディナーとして食べに来ると?」
「今日と明日、二食は食べにお店に行っていいという約束だと言われてしまってね」
「なるほど」
そう言った会話があったというのも今の昼ご飯をゆっくりと自分達が食べているタイミングで聞けたわけですが、そうなってくるとこの後も結構面倒というかあれこれと作らないといけない話になるわけですね?と、確認をするとがーさんは謝りながらも頼むよと言ってきます。
「それは構いませんが……なんというか、かなり大雑把というか手抜きな感じのお昼になってしまってすみません」
「いや、これはこれで面白いって言うか、まあ釜めしをお客さん達の分作っている所にさらに自分達もそれで済ませるのはちょっと面倒だって言うのも分かるし、なによりもコレ……凄く美味しいからね?」
がーさんと自分の二人が今食べているメニューは、おでん蕎麦。
いえ、おでんうどんでもいいのですが、なんとなく今日の気分は蕎麦だったので蕎麦を茹でて、それをただおでんと一緒に食べるという……それは作ったと言っていいの?と言われるぐらい手抜きに見える自分達のお昼なわけですが、市販のおでん種を冷蔵庫さんが用意してくれていて、それらを出汁に酒、醤油を少な目と入れたものの中でコトコトと温め、普通におでんを作ったあとにそのおでんをよそって下に蕎麦を忍ばせただけというかなり手抜きなランチ。
ただ、おでんはおでんとして食べて美味しくて、蕎麦の具材と思うと結構ボリュームもあるわけですが、味に規則性が余り無いのが蕎麦との相性をよくしてくれていて、おでんを口に含んだ後、蕎麦を啜ると毎回毎回違う顔が見えるという嬉しい蕎麦。
ちょっとだけ普通のおでんと違うというか蕎麦に寄っていると思える部分があるとすれば、わかめやネギが蕎麦を蕎麦らしくしてくれているのと、お好みのトッピングとして脇に据えた揚げ玉がかなりいい感じにそばを演出。
「でもまあ、ちくわとかちくわぶ食べていると蕎麦感はグッと減ってくるけどね」
「代わりに、エビの天ぷらでも用意して入れたらもっと蕎麦に寄りますかね?」
「揚げ玉だけでググっと麺類によってくれるけど、これってさもしかして……生卵はアリだった?」
「茹で卵がおでん種としてありますけど、生だと蕎麦寄りでしょうね。勿論ありですよ」
二人で食べながら話をしていると、ヘトヘトな空気を醸した状態のうちの二人がギルドから帰ってきたみたい。
「あーー!!美味しそうな……蕎麦?」
「今日のランチ、釜めしではないのですか!?」
「釜めしでもいいよ。ただ、作るだけ作っていたら気分が麺類になっちゃってね?」
「そう言う事でしたら、仕方ないですね」
「釜めしは夜にして、私達も蕎麦でいいですよ」
「えー、先輩私はうどんがいいです。それで、揚げ玉と生卵に削り節をたっぷりかけて、おでん入りな汁少な目の釜たま風でお願いします」
タマエが何というか面白そうな注文をしてきたわけですが、負けた感じにならないのがウチの精霊。
「まだまだですね?私は蕎麦のままでいいですが、おでんの汁に水溶き片栗粉を少し足して、溶き卵を二つ分でかきたまの蕎麦にしてください。その中に勿論おでんも居れた形の、おでん蕎麦で!」
「なっ!!」
流石にそこまで凄い注文を先輩である精霊がすると思っていなかったのか、口をポカーンとあけてしまうタマエですが、こういう時の諦めの速さは随一。
「先輩と同じかきたまの蕎麦も私も食べます!」
「ではこちらも、後輩のうどんもお願いします」
二人共二人前をそんな簡単に食べられる?この後もお仕事続くんだよ?と一応確認したのですが、問題ないという言葉が返ってきたので二人の分を作るわけですが、がーさんと自分が食べたものが基本のおでん蕎麦とすれば、二人が頼んできたものはかなりカスタムをしたもの。
とても時間が掛かるわけではないのですが、待てない時間はおでんでも食べて時間をつぶして貰おうかと思ったのですが、がーさんが首を横に振ります。
「多分、二人におでんを見せたら、そこですべて終わっちゃうよ」
「流石にそれはまずいですね」
「だよね。ちょっとずつ煮物で箸休めとしてもらうか……豚汁一杯だけ飲んでもらうとかは?」
がーさんも一緒になって二人の食欲を抑制……という程ではないのですが、抑えてもらう方法を考えて、この後のギルドの女性陣の対応方法を相談しながら、午後ももう少し頑張りましょう。
釜めしが続く気がしたので、お茶を濁す為にも(笑)こんな一品を挟んでみました。
勿論本文中にあるようにうどんでも大丈夫。
というか、夏の残りのそうめんも実はイケるというより、おすすめ。
おでんの良い所は、入れた具材で出汁がさらに美味しくなり自分好みの味になる事。
世間的にはあまり好かれていないのかもしれませんが、私はおでんの中に「じゃがいも」欲しいです。溶けちゃうとか出汁が汚れるとか色々と言われますが(笑)、しみしみが好きです。
しみしみついでで思い出したのですが、大昔屋台のおでんを食べた事がありまして。
昔はプールとか運動場の近くに屋台のおでん屋さんとかがあったのです。
そこのさつま揚げが滅茶苦茶美味しかった。お店のさつま揚げ食べきっちゃうほど好きでした。
もう、今は記憶の味ですが……おでんと聞くと、あの思い出のさつま揚げを思い出したりしますね。。。
好きなおでんの具材とか、あります??
今回も読んでいただきありがとうございます
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改めてありがとうございます
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