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あんバタートースト


「おや、珍しく一品料理だね?」

「でも美味しそうよ?」

「うまうま。問題なし」

「……また、がーさんが何かやらかしたかい?」

「まあ、いいんじゃない?」

「困った事があったら言ってくれよ?」


 ランチが始まってすぐ、今日はうどんをお皿に盛るだけの形だったのでお客さん達が少し心配と若干の憐憫を含んだ視線もありながら、提供が終わりやっとゆっくりできる状態になったかと思うと、お客さん達もいつもの調子でおかわりを求めてくれて、おかわりを出しながら、女性陣はちょっとサラダをと言われたので、グリーンサラダにコーンとツナを乗せたものを出したら、おかわりをしていた男性陣も欲しいといわれ、少しだけ慌てる事に。


「まあ、何とかなりましたね」

「コレだけ美味しいと、楽ですしありがたいですね」

「レンチンだけでパパっと作れるというのはありがたいですね」


 ウチの二人の分に自分のランチは片付けをしながら作る事になって、流石に今日は飲むのをやめておくとがーさんは食事が終わると同時に帰り、精霊付きの人達も苦笑い。


「がーさんももう隠さないようになってきましたね」

「たまーに他の属性付きの人達も来るようになってきていますし、もういいやと思っているのでは?」

「巻き込まれるこっちは大変だね」

「本当ですよ」


 そう言いながらも、二人はどうやらおかわりするみたいでチラチラとこちらを見て来るので、洗い物の手を一度止めて、二人のおかわり分を作ります。


「二人のお陰で一応今日も残りなし……だね?」

「ケプゥ。食べました」

「お腹一杯です」


 二人共妊婦さんかな?ってぐらい今日もお腹をパンパンにしていますが、不思議な事に数時間もするとスラっとしたいつもの状態に戻るわけで。


「この後はどうします?」

「私は今日もお風呂で修行です、シュシュっと」

「二人に合わせようと思ったけど、まだ微妙に本調子じゃないしお風呂で今日はゆっくりこのまましてようかな?」

「でしたら私は、ちょっとギルドと解体屋さんにもう一回顔を出しておきますね」

「あー、お金の受け取りとか報告とか?」

「ですね。まあ、どうせいつもの様に新しい発見だと言われるだけなので、雅はいいですよ。ただ、お金のやり取りは……今度でいいのでは?」

「別に精霊を信用しているから、受け取っていいよ?」

「それは嬉しいですが……多分、家にお金を持って帰れない程帰り道の誘惑が……凄すぎまして」


 あー、という顔に思わず自分がなってしまうのは、家までの道が誘惑多めをこの間の昼間の散歩で再認識していて。


「まあ、大した金額じゃないだろうからそのぐらいはいいけど……って、そうなるとタマエの分や自分の分がなくなって、一人で食べきっちゃうから気を使うと言いたい感じ?」

「ですです。まあ、気にしないでいいと言われればその通りでもありますが、多少は……ね?」


 そんな会話になったので、お金は明日か後日でいいから自分で取りに行く事に。


「じゃ、ご主人と私はお風呂ですね」


 とはいっても、お風呂場で横になって寝るような感じであったり、かなり温度の低いお湯でゆらゆらと浸かっているだけなので大した何かを自分はする予定もなく。

 また、この状態だとかなり疲れが取れるというか、気持がいい状態が続くので多少活力も自分の中に漲ってくれます。


「少しだけまたやる気が復活したかな?」


 お皿半分程度のランチという形にしたので、タマエを風呂場に残して先に出ると少しだけ空腹感。



「ちょっと何か作るか」



 うどんをもう一度という気分ではないものの、ガツンと来るモノが食べたいわけでもなく。

 ただ、時間的にもちょっとしたおやつぐらいにおさまってくれる何かが食べられたらうれしいという感じで冷蔵庫さんをパカっと開けてみるとそこに置いてあった食材は中々挑戦的な”缶詰“で。


「調理の手間はかなり省けるけど……パンとコレ。って事は、バターもかな?」


 何も言わない冷蔵庫さんが用意してくれた食材は単純明快。

 つぶあんの缶詰、そして食パン。

 更に言うと、食パンはかなり厚切りにしてくれているもので、普通にトーストして食べたとしてもかなり美味しいと言えるような分厚いパン。


「あ、バターもきっちりカットまで?って、あー、本気?」


 冷蔵庫さんが出してくれたバターはある程度の厚さではあるもののかなり広く大きめで塗る為というよりは置く為にカットしたような状態。


「まあ、二人が帰ってきたりお風呂上りだったら、すぐ作ればいいかな」


 とりあえず自分の分を早速作るわけですが、分厚い食パンにやる事は包丁を入れる事。

 縦に二本、横にも二本。丁度パンを九等分に分けられるような位置で包丁は半分ぐらいまで入れてあげて、カットは勿論しないで一枚のトーストになるようにします。

 もしパリパリが全体に欲しい場合、先に包丁を入れていない側を上に一分少々トースターで温め、そしてひっくり返して包丁を入れた側もいいきつね色にトーストが出来たら、一応やる事は終わり。


「あとは、たっぷりと粒あんを乗せて……」


 粒あんを分厚いトーストの上に負けない様に分厚く塗って、その上にスライスされたバターもどどーんと乗せてあげると、出来上がり。


「前にコッペパンに挟んだけど、コレはこれでまた……食感がねー。いいからなー」


 あんバタートーストは紅茶やコーヒーも合いますが、牛乳をコップに入れてぐびぐび飲みながらが、自分としては一番美味しく感じる食べ方。


「甘いけど、バターの塩加減が甘さを引き立たせてくれて……、さいっこうだなぁ」


 ちょっとゆっくりな午後のおやつ。

 ウチの二人が帰ってきたら作ってと言ってくるのは分かっていますが、今は一人でゆっくりとこの時間を楽しむとしましょうか。





美味しいあんこが大事ですが、同じぐらい美味しいバターも大事です(笑)


というか、美味しいバターってなんであんなに美味しいの!!!

カロリー爆弾だとは知っていますが……マジでクッソ美味しい(笑)


バターが美味しいんですよねー。


そう考えると、大昔の人達の甘いモノにちょっとだけ塩をかけて甘さを膨らませる技術……すっげーってなります。


最近はもうしないイメージですが、スイカに塩とかが最たるもの。

意外という程ではありませんが、あんこ系お菓子は材料に塩が入っていることがしばしば。


昔からの工夫って、すんばらしー



今回も読んでいただきありがとうございます

目に見える形の評価やブックマークそして感想もかなり嬉しいです

誤字脱字報告とても助かります&申し訳ありません

改めてありがとうございます

毎日投稿頑張ります

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