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★ダンジョン31

「コレが帰還用の石?」

「ですね。やっとこれで美味しい夕飯にありつけますね」


 流石に精霊はぶれることも無く。

 落ちている魔石を拾うのは後にして、クロウの巣から帰還用の石とビンが二種類そして腕輪を回収。すぐに使う予定があるので帰還用の石はそのままポケットに入れて腕輪とビンを風呂敷リュックへ。


「スライムがきましたね」


 ぴちゃんと水の音をさせながらスライムがどうやら部屋の掃除に来たようで、少し離れた所でクロウの魔石を回収した様子。それを遠目に見ながら回収作業を終えたら、後は拾うだけなのですが、すぐに帰ることが出来るというのもあって帰る前にちょっとだけ遊びたい気分に。


「危なくなったら、帰ればいいんだから少しだけ綺麗なアレ見ようか」

「アレですか?イイですね。まだ魔力はあるのですよね?」

「うん。多分大丈夫。因みに帰還用の石の使い方は?」

「ぎゅっと握って帰りたいと思えばいいはずです」


 思っているよりも簡単な使い方だなと思って、ポケットから出してみると小さめの文字で「ギュッと握って帰りたいと思ってください」と説明文が。

 少し見ていると、文字が読めない人用なのかギュッと握る絵と出口を想像するようにという絵も描いてあります。この辺りは本当に親切だなぁと思いながらもう一度ポケットにしまって、少しだけ打ち上げのような感じで楽しむとしましょう。

 少し石が足りないと思うので、リュックから魔石を取り出して木刀を腰から引き抜いてしっかりと準備を。


「よし、イケそうかな」

「遠目でも綺麗ですね本当に」

「だね」


 精霊と見ているのは勿論スライム花火。

 本当の名前があるのかもしれませんが、詳しく知らないので今は暫定的にそう言う風にしているスライム花火。魔石をスライムが含むとスライムの中でぱちぱちと弾ける姿はやはりとても綺麗で花火の種類も多数。線香花火のような儚げなモノになるときもあればど派手な打ち上げ花火の様にはじけるモノ、ジェット噴射のような一方向へザーッと流れるようなものもあるので本当に見ていて飽きません。

 今は二個目の魔石の方に移動して綺麗に打ち上げ花火のような様相を見せてくれています。


「三匹目と四匹目の所に纏めて置こうか。多分色々見られると思う」

「しっかり準備してですね」

「勿論。因みにレッドスライムだよね?」

「どうでしょう?そういう『実験』をしたというのは聞いたことが無いので詳しくは分かりません」


 あー、言われてみればこれは実験で間違いなく。

 やるつもりが今は全くありませんが、後ろに背負っている魔石を全てあげたらどんなことになってしまうのか。少し気になるところではありますが、命の方がそこはやはり大事。

 前回レッドスライムになったのは十数個だったと思うのでとりあえず同じぐらいという事で七つの魔石を纏めてみます。二個の魔石を食べているスライムがあと七個この後食べるので同じぐらいのハズ。

 魔石を置いたら後ろへしっかりと下がっていい感じに見える位置に動いて一応全体を確認。いきなりモンスターが湧く事もゼロではないという事も分かっているので、気をつけてみますが今のところ兆候も無く。


「雅、食べますよ」

「うん、見ているよ」


 ぴちゃんと水の音を立てながらも魔石の元にスライムは着くと、魔石すべてを一気に回収するように平ぺったく横に伸び、全ての魔石の上に乗ったと思うとボール状の形にゴムの伸縮の様に戻ります。

 すると、スライムの中は花火会場の様相。

 大きな打ち上げ花火と流れ星の様なキラキラ、そして小さなパチパチとした花火の様な色変化を起こして、やがてそれもおさまってきます。


「さてと、そろそろ来るかな?」

「でしょうね」


 キラキラが収まるとスライムは色を変えて戦闘態勢に。

 どうやら前回同様にレッドスライムになった様でこちらとしてはありがたくもあり少し残念な気分もありますが、こちらをしっかりと認識して戦う気満々の様子。


「ウォーターボール」


 少し大きめの水の玉をすぐに作ってソレをしっかり当たる様に放ちます。

 レッドスライムは前回同様に二本の触手のように使う腕のような部分を鞭のようにしならせてウォーターボールに攻撃をしますがこちらの方が大きいのもあってジュワーと水蒸気を発生させながら包み込むと、苦しんでいる様子。

 可愛そうという気落ちもゼロではありませんが、敵なので仕方ないとしっかりと割り切ってそのまま数秒すると煙となって魔石を落とします。


「お、中の魔石だ」

「ですね。でも宝箱は出ませんでしたね」

「トラップチェストで一個出ているし欲張っちゃだめって事じゃない?」

「出るに越したことはないと思いますが、まあ仕方ないですね」


 魔石を回収して、今回のダンジョン探索を終えるとしましょう。


「よし、じゃあ帰ろうか」

「お腹が減って仕方がありません。くーくーお腹がなっているので換金は明日でお願いします」

「そうしようか。よし、帰還用の石を使ってみよう」


 ポケットから取り出して帰還用の石をギュッと握って帰りたいと思った瞬間に足元に魔法陣の様なモノが。すると次の瞬間はいつもの様な眩しさがあって目を次に開いた時にはいつもの転送装置の部屋の中。


「あ、石も消えてる」

「こういう感じなのですか。あ、折角なので最後の干し肉を下さい。ソレで何とかお夕飯まで我慢します」

「はいはい。じゃあ、これ食べて帰ろう」


 この部屋は安全なのはもうわかっているので、ゆっくりとお互いに自分の好きな干し肉を口に含んでちょっとだけ緩い空気に戻して帰ることに。

 結構疲れていて夕飯を考えるのは少し面倒ですが、何にするか。

 簡単で時間がかからずしっかりとボリュームも。

 んー、何かいいモノあるかな?

 疲れもあるのですぐにいいモノが思い浮かぶことも無く。ちょっとこの後が大変だろうなと思いながら、転送装置で地上に帰ることに。


「雅、ギルドは明日ですぐに夕飯をお願いしますね」

「はいはい。僕もお腹減っているから今日は寄り道無しだよ」

「お願いしますね」


 精霊のブレない言葉に苦笑いをしながらダンジョン探索を今回もなんとか無事に終える事が出来ました。






今回も読んでいただきありがとうございます

目に見える形の評価やブックマークそして感想もかなり嬉しいです

誤字脱字報告とても助かります&申し訳ありません

改めてありがとうございます

毎日投稿頑張ります

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― 新着の感想 ―
[一言] スライム花火、良いですね。もっといっぱい食べさせよう。
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