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★ダンジョン29

「思い付いたことをやるにはこの部屋はちょっとハズレかな」

「ハズレですか?」

「うん。回収もしたし次の部屋に行こう」


 アイテムを拾うだけで部屋を抜けて通路に入ったのですが、かすかな音ですが嫌な音が聞こえたのですぐに木刀を抜いて臨戦態勢。

 案の定、通路の奥からエコーバットが飛んできたので今度は此方がやられる前に風刃で一閃。眩暈を起すことなく安全に倒せます。


「通路で戦うのは逃げ道が無いから本当に嫌だね」

「ですが今の様にこちらの攻撃も当たるのでいいのでは?」

「その分こっちも当るわけだから、痛み分けかなぁ」

「そういうものですか」

「そういうものだよ」


 落ちた魔石を拾って、リュックに入れるのも面倒なのでそのままポケットへ。

 通路を越えた先の部屋にはスクワラルとタートルが二体。そして目当てのモノもあるので自分としては当たりの部屋でしょう。


「アイテムはなさそうだね」

「ですね。そろそろ見つかると思っていたのですがね。ところで、ここは思い付きの事が出来そうなのですか?」

「うん、バッチリ行けそう」


 という事で、まずは下準備。

 さっきの様に囲まれると面倒なのでスクワラルに一気に近づいて先に倒すことに。

 どうやらスクワラルは距離が開いているときは投げる行動に移りますが近づかれると距離を離したいのか尻尾や前歯の攻撃に移行するようでこちらとしてもありがたい所。ぐるりと回るテイルアタックをいなして、前歯に向けて突きの一撃。

 威力も申し分なかったようで、煙となって魔石を落とすのでそのまま拾います。


「さ、実験をしてみよう」

「実験ですか?」


 そう、実験。赤く見えている罠の光が強いモノは落とし穴か転移トラップと理解はしていますが、普通の罠がどういう事になるのかは分かっていません。一応精霊に聞いているのでダメージのトラップや状態異常のトラップだとは知っていますがどうなるのかはまだ知らない状態。

 そしてここには丁度いい感じに殻にこもっているタートル。

 ここまで言えば察しの通り。タートルに踏ませればどうなるのか分かるのではないかという話。


「んー、やっぱり重たくて動かせないか。仕方ない。身体強化っ!」


 片手で無理でも両手ならば、と思ったのですがタートルは思っている以上に重たいようでぴくりとも動かず。仕方なく身体強化をして動かすとしましょう。


「さて、どうなるかなーっと」


 丁度いい感じに二体ともに罠の近くで殻にこもっているのでそのまま隣の床に動かしてみます。


「あれぇ?作動しない?」


しっかりと赤く罠に乗っかったハズなのに、なにも起こりません。仕方なくそのままの状態でそーっと足で罠を踏んでみます。


 シュゥゥゥ


 自分は罠にかからないように足だけを延ばして踏んでみたのでその音にビックリしてすぐに足を引き戻すと、地面から色の付いた煙。その色はアントイーターの時に見た色とそっくりの紫色。

 どうやらコレは毒のトラップでしょうか?

 色は紫なので毒っぽくはありますが、しっかり避けられたので自分はノーダメージ。

 そしてタートルはというと、しっかりとダメージを受けている様子。アントイーターの時と同様に体の色が煙と一緒の色に。ちょっとした変異種の様な色合いで逆に怖いぐらい。

 そんな事を思っていると、毒のダメージのせいでしょうか?タートルが首を出します。


「これならいけるかな」


 すぐに木刀を腰から引き抜いて叩きつける様に右手だけで木刀を振り下ろすと、中身が弱点と言われた通り。すぐに煙となって魔石を落とします。


「やっと倒せた。ただ、罠にはかからないのかー」

「そりゃぁ、そうでしょう?挑む人に対してのトラップですからね」

「まぁね。でも、煙自体の効果は受けるんだね」

「みたいですね。あと、身体強化であれば罠をすり抜けることが出来るというのも発見でしょうね?」

「まぁ、かなり慎重に足だけで発動させているからね。煙の種類によっては避けきれない可能性もあるからどうかな?っていうか、そうかこれ使ってみてもいいか」


 今はなしていてすぐに思いついたので、そこにもう一匹いるタートルには可愛そうですが犠牲になってもらうとしましょう。

 わざわざ足を使わなくてもいける気がしたのです。

僕の手には丁度良い長さの木刀が握られていて、殻にこもったタートルもそこに居て。すぐ近くには罠が。

少しずれているので同じように罠へタートルを転がす様に乗せても反応はしないはず。

横にタートルを乗せると同時に、横から何かが飛んできます。


「雅、避けてっ」


 いきなり言われてもと思ったのですが、流石の身体強化。

 声に反応して横へひねる様に何とか移動すると、しっかりと避けられた様子。避けた後には三本の矢が通ってその矢はタートルに当ります。


 カンカンカン


 当たった音だけを聞くと金属音のような感じですが、当たったと同時に消えてしまって拾う事も出来ません。


「今のは?」

「ダメージ系のトラップでしょうね」

「ダメージ系?」

「矢が壁から出て来るタイプのトラップですね」


 煙が出て来るものもあれば、矢が出て来るものもあると。

 ただ、今回ので分かった困ったことは敵でも反応するトラップがあるという事。


「さっきは反応しなかったよね?今回は反応したけど」

「そういうトラップなのでしょう。やっぱり少し意地悪ですねダンジョンのトラップと言うのは」

「まぁ、そうだね」


 頷くほかありません。

 あの矢は当たったら結構痛かったでしょう。少し悩んでいると面白い事に気が付きます。


「あれ?色が残っている?」


 先程の毒の煙のトラップは一度しか効果が無かったのか、もう色が無いのですがこちらはそのまま。


「もしかして?」


 色が戻ったので、さっき矢が飛んできた方向を正面にして木刀で地面をコンコンと突っついてみます。すると、予想通りに矢が三本また飛んできます。ただ、ここで次の予想外。

 三本の矢がタートルに当るとそのままタートルは煙になって魔石を落として消えてしまいます。しっかりと殻にこもっていたはずなのに。


「これは、また戦略が広がるというか、面倒くさいというか……」

「なにが分かったのです?」

「んー、このトラップ何度も使えるみたいって事と、固定ダメージの可能性があるって事」

「固定ダメージの可能性?」


 そう、固定ダメージの可能性です。明らかにカンカンカンとはじくような音でダメージを食らっている素振りは無かったのに二回それを食らうとタートルが消えたという事はダメージがあった事は確実。そして、もう一匹のタートルを初めて倒した時に覚えているのはそれほど強いダメージでなくても弱点の首等を叩けば倒せる程度でヒットポイントはそれほど高くなさそうだったこと。

 二つの事から考えられる可能性で一番高いのは、固定ダメージ。割合ダメージであればいつまでも死ぬ事は無いハズです。


「もしかしたらトラップを使わないと倒せない敵とかも出て来るのかな?」

「どうでしょう、しっかり調べないと危ないようですね」

「だねぇ。とりあえずタートルは倒せたし、トラップについても少し分かったけど……、石見つからないね」

「ですねぇ」


 階段もまだ見つかっていないので、もう少しダンジョンを楽しむことになりそうです。





今回も読んでいただきありがとうございます

目に見える形の評価やブックマークそして感想もかなり嬉しいです

誤字脱字報告とても助かります&申し訳ありません

改めてありがとうございます

毎日投稿頑張ります

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