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★ダンジョン503


 水を恐れるような動きをしたので、タマエや自分が企んだのは分かりやすく言うといつもの魔法の水をそこら中にとりあえず作ってみる事。

 空気中であちらこちらにくっつくと氷になる水を浮かせてしまえば、素早い動きをする枝も少しずつ氷がくっつき、最終的には動きが鈍るかもしくは魔法の水にあたった時点でダメージを受けるかのどちらかになると予想します。


「では、私の方で空中に大量に撒きましょうか」

「大量に撒くと魔力をたくさん使うだろうから、アイツの周りに限定して、でいいかな?ついでに言うと、この後自分達が動く方向にある程度予測をしながら浮かせてみてくれると、鞭みたいにしなる枝をどうにかできるかも」


 分かりましたと返事が聞こえると同時に魔力が放たれたのを分かりやすく視覚で見せてくれたのはタマエの盾。

 奇麗な青色に光ったので、タマエが魔法を使ったとすぐに分かります。


「後はちょっと様子見ですかね?」

「相手も察しているのか、攻撃を……って」


 攻撃をしてこないと言おうとしたところ、こちらに対して何かをするよりも獲物を食べる方が先と言わんばかりに、あまり早くない移動速度でもってアースモールの方へ移動すると、しならせた枝で器用に地面からアースモールを引き上げ、自分の目の前に置くと、サクッと枝を指し、どっくんと音を鳴らしながら、まるで吸血するように中身を吸っているような何かが枝に瘤をつくりながら、木の本体へ移動するとどっくんと一度大きく揺れ、明らかに木が成長した感じの空気に。


「おかしいですね?魔法の水にあたらない様に……もしかして、避けていますかね?」

「多分?枝にも一切当たってないよね?」

「ええ」


 タマエの魔法が悪い可能性はかなり低いので、見えない何かを使っている可能性が高いわけですが、そもそも魔法の水は当たった時点で何かしら反応を示す魔法。今のところ一切当たっていないというのはかなり珍しい確率だとわかります。


「後輩じゃちょっとまだ早かった感じですかね?」

「そうじゃないと思うけど……」


 喋っている時に、何故か今までにはない涼しさを自分が感じている事に気がつきます。


「水が弱点だとすれば、相手のモンスターは……火属性だよね?」

「まあ、通常であれば?」

「火で水を遠ざける方法ってある?」

「普通に考えると……無いと思いますけど?」

「でも、何かしらの方法ではじいているというか、寄せないようにはしているよね?」

「現状、そうなっていますね」


 火で風を作るなんてことは……一応できない事が無い事を思い出しますが、こんな近くでそんな事があり得るかと言われれば、かなり低い確率の様な気がします。


「もしかして、すっごく熱くなって上昇気流とか作って……火なのに風のバリアみたいな事をしているとか?」

「……なにかしらの特殊な方法という事は単語から分かりますが……分かりやすく説明できます?」

「あー、木自体というよりは地面が凄く熱いとその周りに上に上げる風を作る事があってね?まあ、こういう狭い場所だとあまり普通は無いと思うんだけど……」


 そう考えてモンスターである木をみてみると、頭の方はとんがっていて、一応山なりみたいな形をしていて、山岳地系的な……って、あの程度でそんな効果があるとは正直思えませんが、現状だけを見ると魔法の水に一切当たっていないのもあって、そうとしか思えないともとれる状態。


「もしそうだとすると、魔法の水だと今回は効果が薄かったと?」

「まあ、そうなるかも。物理的に水で攻撃とかの方がよかった可能性は高いかな」

「厄介ですね?」

「まあ、そうだね。あとは風を発生させているのももしかしたら普通に近づこうとすると弾いて来る可能性が出たかな」


 見た目以上に厄介だという事が二人も分かってくれたみたいで、どうしましょう?って顔をしてきますが、今の話を真面目に聞いていたのか、もういいやと思ったのか、何とも判断の付きにくい顔をしているタマエが尻尾をピンと立てて、発言をしたいという顔に。


「どうかした?」

「私にもう一度やらせてもらっても?」

「構わないけど……どうするの?」

「さっき火を熱線の状態で当ててもダメージが無かったのは属性が揃っていたからですよね?」

「まあ、多分?」

「であれば、ちょっとだけ私が頑張ったらどうにかなりそうですから、このまま肩の上から攻撃していいですかね?」

「まあ、うん」


 今の所アースモールに夢中みたいで、枝からどっくんともう一つ分ぐらいの栄養を取り込もうとしているみたいですが、タマエが一人やる気になってくれたので任せると伝えると、じっと視線を木に集中するタマエ。


 視線はそのまま木の中心を狙い、ピンと立てる尻尾は火の精霊付きとは違う別の尻尾。

 そして、火の精霊さんの時と同じように立てた尻尾の先に少しずつ集まるのは水の塊。

 水の塊が大きくなるにつれて、背中の水の盾が輝きを増すと、一気にカッと強い光に変わり、光が落ち着くとちょろちょろと尻尾の先から残っていた水が出ている様子。


「今のは?」

「火の精霊さんにやり方を教えてもらいながら私風にアレンジした、水の線?ですね」


 タマエもたまーにこういう凄い事をするのでビックリですが、木の方を確認してみましょうか。




熱線ができるなら、水の線もまあ……出来るかもしれない???(笑)


勢いって大事です。

というより、私は多分普通の外の人達よりも全体的に勢いが足りないタイプかもしれません。

分かりやすく言うと、怖がりです。


石橋を叩いて渡るという諺でいえば、石橋を叩いて壊し、鉄橋を掛けろぐらい歩みが遅いです。


その代わり安全だからいいじゃんと思えばいいのですが、結局怖がって渡らないようなこともしばしば。


……あれ?ただ橋を壊しただけだぞこいつ?……もしかしなくても厄介者だな??


と、思ったそこのアナタ。大正解(笑)

まあ、そんな人間ですが稀に、本当に極稀にタガが外れて勢いに乗る事が。


勢いがないと人並みのことが出来ない人間って、本当に自分の事でも厄介だなぁ(笑)



今回も読んでいただきありがとうございます

目に見える形の評価やブックマークそして感想もかなり嬉しいです

誤字脱字報告とても助かります&申し訳ありません

改めてありがとうございます

毎日投稿頑張ります

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― 新着の感想 ―
水は混ぜ物と圧力さえかければ理論上何でも切れるって聞いたことが… ズバンと切れるのか。それとも圧が足りないか。明日にご期待!(๑˃́ꇴ˂̀๑) 結局のところ、その橋を渡って向こうに行って 何かしたい…
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