島寿司
肉味噌のないタイプの担々そうめんに驚いていたうちの二人ですが、数秒考えた後に何故か凄く元気に。
まあ、その理由は鶏肉を焼けばいくらでも食べてオッケーという馬鹿な発想をした結果だったのですが、それはそれで楽しかったのか思っているよりは楽しい夕食に。
そして夕食が終わって、後はいつも通り諸々を済ませて就寝となるわけですが、この間見つけた温泉のちょっと奥の体温と同じぐらいの湯は気がつけば長湯してしまう魔性の湯。
三十分ぐらいのつもりでお風呂を出てみると、一時間以上入っていたみたいだったのですが、ニヤニヤと寄ってきたのはタマエ。
「ご主人も元々お風呂は好きでしたが、最近は拍車がかかっていますね?いい傾向だと思いますよ!」
別にそういう話ではないと否定したい気は少しだけあるのですが、実際、昨日も今日もと二日連続。
まあ、家のお風呂なので少し長く入るようになって困る事はないのですが人に言われるとちょっとだけむぅとなる話。
ただ、うちの温泉はご存じの通り回復効果も抜群なので長湯をすると自分もいつも以上に回復してくれているみたいで、次の日の朝もかなりすっきりいい目覚めに。
朝ごはんをサッと済ませて、今日の気分は何となくお茶だったのでお茶をすすりながらいつもの時間に。
「今日、なにつくろう」
入れたお茶を飲みながら今日のランチを考えるわけですが、昨日に引き続き今日もすぐに閃きが。
ただ、今思いついた一品だけで乗り切れるランチかと言われるとそこは正直微妙でもあって。
「追加で何かを作ればまあ問題はないかな?」
思いついた一品はそれ単体で自分的には十分なのですが、色合いや他にもあったら嬉しいと言われてしまうと、もう少しあれこれとあった方が良さそうでもあって。
「とりあえず……形にしてみるか」
人によっては少しだけ面倒と言われる作業があるので、先にその部分から始める事に。
冷蔵庫さんにお願いをして出して貰うのはイナダ。育ち切ると「ブリ」と呼ばれる魚ですが、イナダは小さい頃の名前と言ったところ。
手早く三枚におろして、アラを使って今日の味噌汁を作る予定を立て、魚を捌いて行くのですが、サクの状態におろしたら先にやらないといけないのはいつも通りのご飯の支度。
つい、はやる気持ちに押されるように魚を捌いてしまいましたが、ご飯が無いと今日のメニューは出来ないので、軽くお米を研いで水に浸して後は炊飯できる状態までおwらせて、先にアラの下処理を始めます。
熱湯を用意してサッとアラに熱湯を掛けながら臭みを飛ばし、少量の酒を入れた水の中にお湯を通したアラを入れて一度しっかりと沸騰させてアクを取り除いてあげれば魚のあらからいい出汁がでてくれるので、あとはここにみそを溶いて具なしなアラ汁にしてもいいのですが、ネギやわかめなどがあるとなかなかいい感じに。更にアラ汁なので具材を入れるのであれば根菜類がマッチしやすいので、大根、ニンジン、ゴボウなどは特におすすめ。いも類も合うのですが、芋類が入ってくると今度はちょっとボリュームが出過ぎるので、その辺りはメインの料理に合わせた味噌汁に仕上げてあげるといい感じ。
アラ汁がいい感じに出来上がった頃、先にご飯を炊いていくのですが、サクにしたイナダを少しばかり漬けておきたいので、刺身を引くのと似た形で食べやすい大きさにスライス。
そしてもう一つ鍋を用意して、鍋の中には酒、醤油、みりんの三つを入れて火にかけてしっかりと酒精を飛ばしてあげて、結構甘く感じる漬けタレを作ります。
スライスしたイナダをしっかりと冷ました漬けタレに浸してあげて、時間にすると一時間以上。少し濃いぐらいが好きな場合はひと晩ぐらい寝かせてあげても十分良い感じになるので、しっかりと漬けてあげればメインの具が出来上がります。
後は炊けたご飯に塩、酢、砂糖と混ぜたすし酢を回しかけるのですが、しっかりとうちわを仰ぎながらツンを飛ばしてあげると美味しい酢飯が出来上がります。
最後にひとつの形にまとめると、思いついた今日のメインが出来てきます。
「シャリよし、ネタよし、一応味噌汁もよし。っと、じゃあ作るかな」
味見というより、自分が今日は何というか凄く食べたい気分になったので、それをランチにしてみた訳ですが、ここで出て来るものがからし。
黄色のあのピリッと来るからしを用意して、シャリを握ってシャリの上にからしを塗ってさらにそのうえに付けておいたイナダの刺身を乗せる形で三位一体の島寿司の出来上がり。
島寿司の良いところは、上のネタを絶対にコレとかアレと決めなくてよくて、三十分から一時間程度漬けたネタをシャリの上に乗せてあげればそれが島寿司。その為、今回はイナダを使いましたが、普通にブリを使っても問題なく、スズキやカンパチなどでももちろんオッケー。それこそ刺身で食べるあれこれであれば殆どのネタが島寿司のネタになるのですが、何よりも面白くいいのは、普通の寿司だとワサビのところをからしで済むところ。
「んー、やっぱり美味いっ!」
自分で作ったばっかりの島寿司をぱくりと一口。
かなり今風にしているので、発祥といわれる八丈島や小笠原諸島の味とは多少違いがありますが、いつものお寿司と少しだけ違って、でもお寿司には変わりなくて。
いつものうちの二人みたいに手が止まらなくなりそうで自分がちょっとだけ心配になります。
実際の島寿司は海苔が添えられていたり、酢飯がもっと甘かったり、色々と味や見た目にもバリエーションが。
初めて食べた時は、づけの握りかな?って感じでしたが、からしのインパクトに驚かされた記憶が。
まだまだ知らない食べ物一杯ありますね。
ワサビが無いからからし。
理にかなってるし、さらにいえば酢飯やづけも魚をなるべく持たせるための知恵。
知恵の上に出来た料理って素晴らしい。
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改めてありがとうございます
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