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バナナマフィン


 何でも大体そうなのですが、自分で作るといつもよりちょっとだけ美味しい気がするもので。

 不毛な争いに見える戦いが食べ始めてから繰り広げられることに。


「私の方が塩加減いいんですよ」

「えー?こっちのピリッと来るのがいいんじゃない?」

「いえいえ、お肉をカリッと中からジュワっと出来ているのは私のですから一番はこれですよ?」


 同じ作り方を横並びでしたので、基本的な味の差と言うのは殆ど無いハズですが、各自の指の大きさの違いや微妙な火加減の違いでパスタの茹で加減のずれや、多少の差は出て来るもの。

 それでも、自分が作ったという最高のスパイスが自分の皿を一番たらしめるわけですが、この話に加わってもいい事なんて一つもないのは分かり切っているので、遠目で我関せずというスタンスを貫きたい所。


「雅はどう思います?」

「どれもこれも美味しいとおもうよ?」


 優等生みたいな回答をすることが一番当たり障りないと思うので、そのままを答えた訳ですが、三人としては納得がいかない様子。

 そしてここから話が変な方向に長くなっていくわけですが、話し合いは三人に任せて朝から作っていたあれこれの調理器具の片付けは適当なままだったので、パパっとそちらを終わらせることに。

 洗い物が終わり、後は自分達が使ってそのまま食器にしているフライパンぐらいしか洗うものがなくなったので、時間も経ちソロソロ大丈夫だろうと客席の方に戻ってみたのですが、話し合いはどうやらまだ続いていて。


「自分の料理が一番。それでいいんじゃないの?」

「あー、その話はとっくに終わっています。今は別の話です」

「別の話?」

「ええ」


 どんな話と確認をしてみると、中々厄介そうな話。


「火の精霊さんがもっと自分を出していきたいらしいんです。ただ、上手く出て来ることが出来ないみたいで、その理由が分かっていない様な感じでして」

「えーっと、火の精霊さんってタマエの中のだよね?」

「そうです。もっと出てきたいと本人は思っているみたいですが、上手く出られないらしいんですよね」

「ふーん?それは、まあ、無いと思うけど別にタマエが制限をかけているとかではないんだよね?」

「勿論です。分かりやすく言えば、私は鍵をかけていない状態ですね」

「じゃあ、残りは心因性かな?」

「心因性?」


 もっとわかりやすい言い方をすれば、ストレスなわけですが一つだけもしかしたらという心当たりが。


「えーっと、タマエは今火の精霊さんを出す事出来る?」

「ええ」

「ちょっと出してくれる?」

「いいですよ?」


 タマエが目を閉じて少し経つと尻尾がうにょんとうねって、火の精霊さんが出てきます。


「こういう感じに火の精霊さんが出てこられればいいんだよね?」

「ですね。ただ、一人で出ようとすると何故かあまり上手くいかないらしいです」

「うん、うん。だったら……えーっと、火の精霊さんちょっと耳を貸してくれる?」


 ごにょごにょと伝えると、大きく頷いて話の内容を理解してくれたみたいで、ちょっとだけ最後は驚いた顔に。


「それを意識して、数回今と同じことをしてみればどうかな?」

「やってみます」


 大した事ではないモノの、火の精霊さんに教えたことは単純。

 いつもタマエから求められて外に出ていたみたいだったので、自分だけがでようとするともしかして出ちゃダメ?かもしれないと自分で自分を止めているのでは?と確認し、そんなつもりはないけど、遠慮をしている気もするという事だったので、そう言った責任はこっちですべて持つから、気にしないでのびのび出てきていいと伝えてみた所、火の精霊さんはいつも少しだけタマエが出るときに引っ張ってくれている感覚があると気がつき、その引っ張りを頼りにしていたらしいので、ちょっとだけ大変かもしれないけど自分で出て来る気持ちをつけてみようと伝えてみた所、三回目ぐらいでコツをつかんだみたいで、一人ですんなり出てこられるように。


「ありがとうございます。先輩に相談したけど難しかったから、よかったです」

「コレですんなり動けるようになった感じ?」

「です。あの、何かお手伝い……します?」

「お手伝い……。あー、ちょっと便利に使っていいって言うのだったら、手伝える?」


 大きな頷きを返してくれた火の精霊さんを便利使いするようで申し訳なかったのですが、新しいことが出来るのが楽しみと言ってくれたので、お願いをする形で手伝って貰う事になって作るつもりのモノはバナナマフィン。


 材料はシンプルで熟したバナナ、そしてマフィンの材料。

 熟したバナナはボウルなどに入れてフォークの背やヘラを使って潰しておきます。

 バターをボウルなどに入れて泡立て機で混ぜ合わせ、そこに砂糖を足し、更に少しだけ油も足して、数回に分けながら全卵を混ぜ合わせます。

 ここに牛乳とつぶしたバナナも一緒にいれて、混ぜ合わせたら、薄力粉とベーキングパウダーを合わせてから篩にかけて数回に分けてボウルの中へ。

 ダマにならない様に気を付けながら分量の粉を入れきったら、風味付けのバニラエッセンスを落としてから、あとは容器に分けるだけ。


 後は容器ごと百八十度のオーブンで三十分程度火を通せば、バナナ入りのマフィンが出来上がるわけですが、このオーブンの過程を火の精霊さんにお願いすることに。


「温度を一定にして、中に火を通すって事ですよね?」

「うん。頼める?」

「出来ます」


 火の精霊さんにお願いをしたところ、当たり前ですが失敗などは無くいい感じのバナナマフィンが出来上がる事に。


「バター、砂糖、卵に粉を混ぜて、火の精霊さんにお願いすればこれがいつでも出来る?」

「後輩よりも使えますね?」

「私だって色々と使えますよー!?」


 そんな会話に思わずがーさんも笑っているみたいですが、微妙にマズそうな顔をしているみたいですが、どうかしましたかね??






やっていそうで、意外とやっていなかった一品……と言うよりはデザート。


バナナマフィンです。


いや、バナナ入れないで普通のマフィンでよかったのかもしれませんが、なんというか作者がバナナ味好きなんです。(笑)

チョコバナナクレープとか、バナナジェラート(アイス)とか。

ミルク入り、チョコ混ぜ、イチゴトッピング、キャラメルソースも可です!甘いモノ最高っ!!(笑)


バナナ味って幸せの味じゃないですか。


まあ、単品のバナナは?と聞かれると家にあっても全然手を付けない(笑)


バナナミルクなら飲みたいけど……バナナ単品だと手を伸ばさないモノなんですよね。

なんでだろう?(笑)


まあ、美味しいモノは正義ですね



今回も読んでいただきありがとうございます

目に見える形の評価やブックマークそして感想もかなり嬉しいです

誤字脱字報告とても助かります&申し訳ありません

改めてありがとうございます

毎日投稿頑張ります

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― 新着の感想 ―
おお。火の精霊さんが本領発揮。 コレ、いい感じに火を通してってイメージだけで伝わったら最強説。 下準備して、あとよろしくって… あーでも、途中で味付けしたり、灰汁をとったりしないといけないのだとダメか…
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