★ダンジョン18
範囲魔法での撃退に成功して嬉しい所ですが、魔法を解くとアースランスの残りがそのまま土塊へ。まあ、手前に一つ落ちている魔石と残り二匹の纏めて倒した魔石は土塊の上にあるので簡単に拾えるので問題はないのですが、通路に土塊はちょっと邪魔な感じ。
「こんな感じになるのか」
「便利でもありますが、もしもう一度ここを通る事を考えるとちょっと大変な可能性はありますね」
「因みにだけど、このままにしておいて大丈夫だよね?」
「ええ、スライムや他のモンスターが綺麗に均しますから大丈夫だと思いますよ」
本当にこのダンジョンの中の働きモノたちは役に立つというか、なんというか便利。
「次のモンスターに遭う前に、進もうか」
「ええ、罠にも気をつけないといけませんけどね」
「だね」
という事でもう一度同じ部屋に入って、罠を避けながら歩いて次の通路へ。
通路の中も今までと違って安全ではないので気は抜けませんが、木漏れ日の腕輪のおかげで多少範囲も広く明るさを保っているので、奇襲は少なそう。
「多少ダメージもあったし、回復薬飲んでもイイよね?」
「ええ。道中でも拾えるとは思いますが、ダメージを残さない方がいいと思いますからね」
風呂敷を降ろす程度の余裕はありますが、どのタイミングで攻撃が来るかわからないので横着をして降ろさずに左手に持って中身だけを取り出してすぐに背負いなおします。
出した回復薬をそのまま飲みほすとビンもコルクも消えてしまうのはこの前と一緒。
「キラキラしたって事はやっぱりダメージがあったんだね」
「ですね。おっ、次の部屋ですね」
精霊と話していると次の部屋。
今までとはかなり違う様で広さがかなりあります。そして広いという事は罠も勿論あるのですが、アイテムも結構落ちている感じ。
「アレは、また剣ですね」
「あっちにはビンが二種類あるよ」
剣はこの前に拾ったものと同じような剣。重さが結構あるのであまりうれしくはない所。寧ろその隣のビンの方が、色も青色と緑なので欲しい所。
「ビンだけにしようか」
「ですね。まだ十二階ですからもう少し潜ってからの方がいいでしょうね」
「そうだね。リュックも有限だからね」
「ですねー」
という事で剣は拾わずに先に進むことに。緑のビンは後でまた飲んで確認がいいでしょう。青はちょっと怖いので飲めませんけどね。
「広いけど、今までと結構違うね?」
「ええ。今までは一本か二本しか通路が無かったのに数本に変わりましたね」
大きな部屋でも今までは何本も通路が繋がっている事は無かったのですが、この部屋はパッと見るだけでも五本以上繋がりがある様子。
考え方によっては真ん中の部屋とも思えるのですが、それにしても本数が多いのです。
「通路が行き止まりになっている事とかってある?」
「聞いた事は無いですね」
「そっか、それは安心だね」
やはり行き止まりでは、逃げ道がなくなってしまうので安全性が疑われますがそれが無いというだけでも結構ありがたい話。
早速とばかりに、隣の通路へ入ってみたのですが数回の曲がりを経て通路を抜けると同じ部屋。
「ありゃ、そういう事か」
ダミーと言うわけでありませんが、同じ部屋から同じ部屋への通路もあるようでこれはちょっとした罠の様なモノでしょう。
さっき部屋には何もいなかったはずなのですが、スケスケルトンが二体こちらを見つけて向かってきます。
腰から木刀を抜いて、軽い打ち合いで一匹を難なく倒せたのですが、もう一匹の手元には先程拾わなかった剣。
「もしかして?」
「のようですね」
精霊の方を向いてみるとすぐに頷くような動き。
スケスケルトンの左手にはさっき拾わなかった剣があって、右手には自分の骨なのでしょう。両手持ちの状態でこちらへ近づいてきます。
「流石に木刀じゃ厳しいかなっ、っと。いや、イケるね」
木刀でスケスケルトンの右手の武器の骨を弾くと拾いに行く事は無くそのまま左手側を前に剣を振ってきます。
一歩下がって攻撃を見ていると、剣を振るのは横薙ぎや袈裟切り。縦に真っすぐは無いので、下がればずっと避けることは簡単そうなのですが、武器持ちはやはり少し怖く感じます。
「大きな横振りのあとは結構隙が大きくなるようなので、そこが狙い目でしょうか?」
「かなぁ?袈裟切りの後の横降りでやってみよう」
スケスケルトンの動きはさっきまでの普通のそれとは違って、袈裟切りのあとに横振りをしてまた袈裟切りに戻るという事の繰り返し。また、袈裟切りの時に一歩前に出て来るので横振りはその場のまま。今回はその大きい隙を付いて一撃加えてみることに。
バックステップで袈裟切りを避けて、横振りが来るのもそのまま避けて、次の行動に移そうとしているスケスケルトンの頭蓋を狙って木刀で面を打つ様に上段のか前からの打ち下ろし。
しっかりと当たった様で、そのまま煙が出て魔石が落ちて一段落。
「武器も拾った方がいいかもしれないね」
「荷物にはなりますが、モンスターも知恵がある程度あるようですね」
「だね。これは結構厄介だね」
先程拾わなかった剣を結局拾ってまた別の通路へ。
通路を抜けて何回かの戦闘と拾い物をして階段が見つかります。
「なんかやっと階段を見つけた感じだね」
「ですね。ちょっとゆっくり休憩をしましょうね」
「そうしよう」
すぐに階段を下りて、小休止。
リュックを降ろして水分補給と今は糖分補給も。グラノーラバーを口に入れて水筒のスポーツ飲料を飲んでしっかりとした休憩を。
「あ、私は干し肉をお願いします」
「ふぉいふぉい。ほれね」
リュックから干し肉を出して渡して、自分の分も一枚出しておいて口の中が空になってから口に入れてちょっとしたガムのような感じで食べます。
「先もこんな感じかな?」
「どうでしょう?階層的にまだそれほど深くはないのであまり意地悪なモンスターは出てこないとは思いますが」
「意地悪なモンスターかぁ。あのトラップチェストだっけ、アレが出たら試したい魔法があるんだよね」
「アレはどうやらレアみたいでしたから、出る可能性は低いかもしれませんが何かいい考えが浮かんだのです?」
「まぁね。見つけた時のお楽しみって事で」
「分かりました」
そんな感じでゆっくりとした休憩を階段で取って、いざ13階。
また新しいモンスターがいるのか、ちょっとワクワクな冒険は続きます。
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