ミートソース
いつも通りの起床をして、顔を洗ってシャキッとしたら朝ごはん。
昨日の夜に大量に作ったエビフライの残りがあるので、少し温めてソースをかけて昨日の夕食とまるっきり同じな朝ごはんを食べていると、
「おはようございます。私もそれを」
「いや、食べちゃってもうないよ?」
「え?」
部屋の空気がピシッといい音を付けていいぐらいに固まります。
そして通常であれば少しすれば空気も柔らかくなりますがそんな気配は微塵もなく。
「というのは嘘で、まだ冷蔵庫にあるよ」
「危うく暴れる所でしたよ、もー」
「それは本当に危なさそうだからやめてね?」
冷蔵庫に残っているエビフライを出して、問題なくと済みましたが同じメニューなので新しさはありません。でも、ご飯のすすむイイ朝ごはん。
お味噌汁も昨日の残りなので、そのままご飯を入れておじやにしてもいいかと思ったのですが、ご飯とお味噌汁にエビフライというこの図式がいい感じなのでおじやにしなくて正解。
「今日、なにつくろう」
朝食を終えて、洗い物をしながらお昼を考えます。
昨日のダンジョンも楽しかったので、ちょっと考えることはあるのですが一回そういう色々な物を横において、ランチの献立を考えることに。
いつも通りに頭に浮かぶのは、麺、パン、飯の主食の三つ。
お昼が終ったら、土曜日の件の話もしておきたいので簡単に終わった方がいいかなと言うのも考えると、妥当なのは麺かな?
「麺だったら、パスタが楽かなぁ」
そんな感じに選択肢を絞っていきます。
「今日のお昼はパスタにするのです?」
「そうしようかなって」
精霊が声を掛けてきます。
「気分的にはお肉が食べたいです。あー、でもサッパリも悪くありませんね」
「お肉ね。さっぱりも食べたいか」
「流石に二つは難しいですよね」
「まぁ、面倒ではあるかなぁ」
そんな感じに話していて、ある一品が思いつきます。
「よし、それにしてみようか」
「え?どちらでしょう?」
「両方だよ。先にお肉の方作るけどね」
「本当ですか?言ってみるモノですね」
精霊は喜んでいるのか、ピカピカと光りながら点滅を数回繰り返してそのまま何処かへ消えてしまったので、静かにお昼を作るとしましょう。
思い付いたランチは大変という程の事は無く、作ってしまえばどちらかと言うと簡単かなと言う感じ。
さて、一つ目ですがこちらは具材たっぷりなのでやることは結構一杯。
具材は、牛と豚の合い挽き肉、ニンジン、ナス、セロリ、タマネギ、シイタケ、ピーマン。あとはトマトや調味料で作っていきます。
ニンジンは皮を剥いてみじん切り。ナスは出来るだけ細かくみじん切り。セロリは筋を取って同じくみじん切り。タマネギも皮を剥いて周りにそろえてみじん切り。シイタケは石突の硬い部分だけ取ったらみじん切り。ピーマンは中の種を取ってみじん切り。
とにかく何でもみじん切りにしてあげるだけ。もしどうしても手間だというのであれば、フードプロセッサーで細かくしても大丈夫。
今日の調理での皮や外した部分を纏めて鍋に入れてお水を入れて沸騰させて野菜出汁を取っている間に、みじん切りした野菜からフライパンで炒めます。
最初は全体的に結構とんがっている野菜たちがしんなりとして来たら、塩、コショウで軽く味付けをして更に水分なども出て来るのでそこへ合い挽き肉を入れて少量の臭み飛ばしでお酒も入れて一緒に炒めます。
お肉の色も変わってきたら、野菜クズで採った野菜出汁を濾して入れて煮込み作業。
トマト缶入れて、バター、醤油、ソース、ケチャップ、ローリエを入れて火は中火よりの弱火でコトコト煮込んでいきます。
もし、一緒にフレッシュなトマトを入れる時は面倒でも湯剥きをしてトマトの皮を剥しておくと口当たりがいいのでお勧め。そのまま入れても問題はないのですが、意外と皮が口に残るので気になりやすいのでそれだけは注意しましょう。
あとは自分の好みまで煮込めば出来上がり。
「なんというか、いい香りがするのですが!!!」
「煮込んでいる最中だからね」
「試食を」
「……スプーン一口だけね」
スプーンに一口だけよそってそれを小皿に乗せて渡します。
「んー、お肉って感じですが味は野菜ですね?」
「まぁ、ミートソースだからね。コクが足りなければバターを少し多めに足すけど?」
「いえ、十分美味しいです」
赤ワインを入れる方法などもありますが、お肉を入れた時に日本酒を入れているのでワインを入れなくても一緒。
こんな感じでミートソースが出来あがったので、もう一品もと行きたいのですが、
「コレ、美味しいですね。もう一口ぐらいいいでしょう?」
「ダメだって。残っていればオムレツに入れることも出来るし、ちょっとしたサラダに掛けるソースにもなるし、色々使い道が多いソースなんだから」
「そんな使い方があるのですか!?」
「コレにご飯を合わせるだけでもちょっとした洋風ご飯になるし、ストックに本当に便利なんだよ?このソースは」
「なるほど。だからいつもはもう少しくれるのに、今日は少ないというわけですね?」
「まぁ、ね」
実際は単に食べ過ぎないでほしいだけなのですが、余計な事を言わなければ精霊も納得してくれそうな空気もあるので、このまま放置。
あとはもう一品とサラダの準備をして、もろもろを済ませてからもう一品も作るとしましょうか。
お昼まではもう少し。
ゆっくりやっていきましょう。
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