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★ダンジョン15

「じゃあ、また家で話しましょう」

「うん、また後で」


 精霊と挨拶をしたら、ダンジョンからでます。


「カードの提示を」

「はい」


 ギルド職員さんにカードを渡して、すぐに返してもらったらそのままギルドへ鑑定と換金に向かいます。

 場所はギルドの二階なのでそのまま歩いて鑑定のカウンターへ。


「鑑定物を置いてください」


 渡されたトレイに置くのは数本の緑のビンと青のビン二本。そしてモンスターハウスで拾った腕輪が二つに一本の剣。

 それらを全てトレイに乗せて渡すと、手荷物検査機の様なモノに吸い込まれていきます。


「緑は一本だけポーションですね。あとは水と塩水で、青のビンは攻撃力が上がるものと防御力が下がるものですね」


 ビンの鑑定はそんな感じで、ついに出た青の当たりビン。攻撃力がどういう感じで上がるのかが分からないので何ともですが、試したい気持ちもあって嬉しい限り。


「腕輪ですが、ガラスの腕輪と木漏れ日の腕輪ですね」

「ガラスは何となくわかりますが、木漏れ日の腕輪ってどういう効果でしょうか?」

「鑑定結果によると、少しダンジョン内が明るくなるそうです。見通しが良くなるって効果でしょうかね。ガラスはそのままですね。ガラスがはめ込まれているだけなので、そこまで価値が無い感じです」

「なるほど。わかりました」


 ガラスは価値が無いのか。でも見た目は結構綺麗なので悪いものでもないので換金するか迷う所。もう一つの木漏れ日の腕輪は今回付けて大当たりだった罠見えの腕輪と一緒に装備すればいい感じになりそうなので勿論キープしたい所。


「それで、この剣なのですが」

「はい、僕もクロウの巣から手に入れまして……」


 冒険者の家族等に渡せればいいと思って拾った剣は汚れなども無く綺麗なモノ。遺品だけを渡されてもという気持ちになるのも理解はしていますが、それでも返せればと思っていると、


「ギルドマスターに確認お願いしたいので、少しお待ちいただけますか?」

「それは大丈夫です。建物内に居ればいいのでしたら、換金をしていてもいいですか?」

「ええ。それは勿論問題ありません。では少しこちらの剣お預かりします」


 ギルド職員さんは剣を持ってギルドマスターの所へ行った様なので、隣の換金カウンターへ行って、今回の魔石を換金することに。


「すいません、換金をお願いします」

「畏まりました。魔石をこちらにおいてください」


 前回同様にザルに置くと、今回は大きいものも全くないので全て一番小さい魔石。

 ただ、量は結構あるので塵も積もればなんとやら。


「極小が五十三個ですね。なので、そのまま銀貨5枚に銅貨3枚ですがよろしいでしょうか?」

「はい」

「では、銀貨5枚と銅貨3枚ですね」

「はい、確かに」


 魔石の換金も終って腕輪をどうしようかとまだ少し悩んでいましたが、罠見えの腕輪をつけると家に飾っている中の魔石の土台になる腕輪が無いことを思い出したので結局売るのはやめることに。

 鑑定と換金が終って、あの剣に思いを馳せてみますが分かっているのは剣を見つけたことだけ。何も知らない人だが返せればいいなと思っていると、上の階からギルドマスターが下りてきます。


「お前さんか」

「どうもです」


 挨拶をするとクイッと上に来いという合図。

 そのままついて行く事になったので、ギルドマスターは踵を返します。

三階のこの部屋に入るのは数日ぶり。


「で、今回この剣を見つけたわけか」

「ええ。あー、えっと説明をするとですね十階のモンスターハウスのトラップに引っかかりまして、その先に落ちていました」

「モンスターハウスのトラップに引っかかったのか!?」

「ええ、何とか倒しきりましたよ」

「だが、お前さんは罠見えの腕輪があったハズだが?」


 ギクゥゥ


「まぁ、モンスターに追われて見逃すこともあるから仕方ないがよく無事だったな」

「な、なんとか倒せましたから。あ、そう言えば宝箱の形をしたモンスターも見つけたのですが、強くて倒せませんでしたね」


 露骨に話題をそらしてみたのですが、思っていたのと違う反応。


「なに?それは何階だったか覚えているか?」

「えーと、入ってすぐだから七階ですかね」

「そうか。そいつはトラップチェストってモンスターで、階層の概念が無い特殊モンスターだ。低レベルでは倒せないから無理をしなくて正解だ。毎年数名は無理にそいつに挑んで腕を無くしているからな」


 言われてみればかなり鋭い刃を持っていたので、アレでガブリといかれたら腕が無くなるのも仕方ないと思えます。

 逃げて今回は正解だったようです。


「逃げて正解でしたね?」

「だな。ただ、宝箱を落とすのでも有名だから一概にとは言えないがな」

「あー、宝箱を落とすと言われると倒したかったと思っちゃいますね」

「まあ、ダンジョンの醍醐味だからな。今回は出なかったよな?」

「ええ。で、その剣について教えてもらえますか?」

「ああ。この剣だな」


 今回呼ばれた理由でもあります。返還するつもりしかないので大体何を言われても大丈夫。そんな感じに身を構えているとギルドマスターの口が開きます。


「単刀直入に言うとだな」

「言うと?」

「コレは」

「コレは?」

「ただのアイテムだ」


 ん?


「ん?」

「いや、だから、ただのアイテムなんだよ」

「えっと、誰かが迷い込んで落としてしまった遺品ではなく?」

「そう。ただ普通に落ちているアイテムだ」


 あれぇ?思っていたのと全然違う答え。そして、それならば何故ここに呼ばれたのかが分からないという話になってきます。


「じゃあ、なんで呼ばれたのです?」

「それはな、本来十一階までの間には武器類は落ちないと言われているからだ」


 どういう事でしょう?

 そのまま黙っているとギルドマスターが続けます。


「なんだかんだ言いながらもココにギルドが出来て結構な年月が経っているからな、ある程度は探索が出来ているんだよ。ここのダンジョンもな。その中で分かっているのがソロダンジョンの十一階まではある程度出る物が限られているって事なんだ」

「出る物が限られている?ですか」

「そう。ソロダンジョンの十一階よりも下やパーティーダンジョンの六階より下でないと武器や防具類はでないはずなんだ。だが、今回出ただろう?まぁ、話を聞いて転移トラップのモンスターハウスだったようだから、その限りじゃない可能性がわかって問題なしという所だ」

「問題なしですか?」

「ああ。転移トラップに捕まるとその階層より少し強いモンスターが出るっていう情報はもうあるから、それが階層ギリギリで起こったとなれば、可能性もゼロじゃない。だから今回の件は問題なしって事だな」

「じゃあ、この剣は」

「普通の剣だな。使わないなら換金していけばいい」


 そんな感じで剣の事も分かる換金と鑑定の結果に。

 ついでとばかりに追い打ちをギルドマスターからかけられます。


「それにだ、ダンジョン内にはスライムが居るだろう?アレはどんな落とし物も食べてしまうから、ダンジョンにおいて遺品が残っている事は基本的にあり得ない。よくは知らないが、お前さんに情報を教えてくれている奴もいるんだろう?そいつに聞けばすぐにわかるはずだぞ」

「あー、はい。そうですね」


 と、とどめを刺されてギルドを後にすることに。

 とりあえず剣の事を保留にして今日は持ちかえる事に。

さ、一回家に帰りましょう。

 こんな感じで二回目のダンジョン探索が終りました。





今回も読んでいただきありがとうございます

目に見える形の評価やブックマークそして感想もかなり嬉しいです

誤字脱字報告とても助かります&申し訳ありません

改めてありがとうございます

毎日投稿頑張ります

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― 新着の感想 ―
[一言] 宝箱モンスターが落す宝箱は凄そうだ。 でも宝箱モンスターが落す宝箱が宝箱モンスターだったら怖い。
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