★ダンジョン5
前話に引き続き、一話分のズレがありました
申し訳ありません
ズレ修正にさらに修正の為、元の話に戻ったと思われます
拙い文章ではありますが、どうぞお楽しみください
「思ったよりも、罠は少ないね?」
四階に入ってからは足元を魔法で照らして歩いているのですが中々快適。
さっきは火の玉でしたが、少し熱かったので光の玉に変えてみるとそう言う事も無く。
草原などで練習していた自分の周りを回る要領で足元をグルグルと回る形で魔法を使っているのですが、いい感じでトラップも何となくわかります。
「罠ばかりというわけではありませんからね。集めた情報には罠のないフロアもある用でしたし、逆に罠しかないフロアもあるようですから。階層が低いとやさしいのはあるかもしれませんね」
精霊の言葉に頷いて、足元を確認。
この歩き方にも慣れてきたところでまた敵の音。
「スケスケスケルトンか。木刀でイケるね」
罠を気にするようになってから、一つ困ったことがあるとするならバットやスライムの場合は一度罠を探す魔法を切ってから、別の魔法を使わなければいけない事。
消費魔力はそこまで大きくはないのですが、少し面倒には変わり在りません。
なので、今の様に物理でイケるモンスターはありがたい限り。
腰の木刀を抜いて、両手持ちだと一撃。片手持ちだと二撃で倒せるので罠が無ければ片手で手数を使い、近くに罠があるときは両手でさっさと一撃で。
この辺りは罠が無いので、片手で距離を取りながら二撃当ててモンスターを煙に。
「慣れてきましたね」
精霊が言います。
「何となくはね。ゲームと似ている点もあったから、それについてはありがたい限りだよ」
「ゲームと似ている点ですか?」
「そう、罠は絶対に部屋の中にしかない。通路にはないっぽいって事」
三階と四階だけしか歩いていないので実際は違う可能性も高いのですが、通路に罠は今のところ一切なく、あるのは全部部屋の方だけ。
考えてみれば当たり前ですが、通路が使えないとなれば引き返すしかなくその場合は先に進めなくなるか、罠を絶対に踏まなければ進めなくなります。
そういう事を考慮されている様な気はするのですが、確証はありません。
「なるほど。言われてみるとそうですね。雅のゲームの知識も後で確認させてください」
精霊の言葉に頷くと、また敵の気配。
「来ますよっ!」
精霊が今までになく声を上げたので少しビックリしたのですが、それもそのはず。
一匹ずつしか今までは敵にあっていなかったのですが、今回は二匹。
敵はラットで左右から挟まれた形です。
今いる場所は部屋の中央付近。通路の方へ行けば一体ずつ接敵ができて安全になりそうではありますが、通路の後ろから敵が来れば今度は逃げ道が一切なくなります。
どうするかを考える時間もあまりないので、ほんの数瞬迷ってからすぐに決断。
ここで戦っても危ないので通路に逃げ込むことに。
前にも通路はあるように見えますが、見間違いの可能性も考えると戻る形で。
バックステップで一度下がって、敵に背を見せるのは良くありませんが後ろ歩きよりはスピードがあるのでそのまま通路へ走りきってから振り返ると、ラットも勢いよく追っかけてきていたようで、前歯を突き立てるように噛みついて来ようとします。
「なにくそっ!」
左後ろに振り返っていたので、腰から木刀を抜き放ちながら遠心力も使って右回転の回転切り。がむしゃらに振ったので当たらないかと思ったのですが、運よくラットの前歯にヒットしたようで、ラットは後ろへ吹き飛びます。
ですが、ラットは二体。一匹が下がるともう一匹が詰めるように寄ってきて、こちらもかなりの臨戦態勢。勢いそのままに二体目はテイルアタックを正面からしてきます。
「雅っ!!」
精霊の声がもう一度上がりますが、大丈夫。
「見えてるっ!」
テイルアタックは尻尾をこちらに横回転で当てて来るので木刀を縦に正面へ付き出せば、この通り。
尻尾が絡みつくように一瞬木刀に巻かれますが、勢いを殺せたのでラットは後ろ向きで止まっています。
「お返しだっ!」
防御に使った木刀をそのまま振り上げて、無防備な頭部へ一撃与えると一匹目はそのまま煙に。
もう一匹もそれを見て逃げる事は無く、迫ってきますが焦らなければ問題はないのでそのまま攻撃される前に一撃を。二匹目はさっきの前歯へのダメージもあった様で、軽い一撃で倒せたので、とりあえず一段落。
「ふぅぅ。ビックリしたぁ」
「複数の敵が出るとやはり少し勝手が違いますが、流石です。いきなりの対応にしては十分じゃないですかね?」
精霊の声はいつもと変わらずで焦った感じはありません。
「助かったよ、精霊。ありがとう」
「いえいえ。あ、魔石が」
精霊にお礼を言っていると、ラットの魔石はいつの間にか現れていたスライムが吸収し始めています。
それをただ僕達は見ていたのですが、それが結構綺麗でして。
スライムは魔石の上に乗ると、水たまりの状態から丸くなって魔石が水の真ん中に。
魔石を溶かしていくようなのですが、その色はまるでオーロラや虹の様。殆ど透明なスライムが色々な色を発色して魔石が全て溶けるとそのまま水たまりの状態へ戻ります。
「コレは、綺麗だね」
「ですね。スライムが掃除をするとは知っていましたが、こんなに綺麗だとは」
「因みにさ、今まで集めたこの魔石は金額にするといくら位なの?」
ポケットから数個の魔石を手のひらに出しながら聞きます。
「魔石の大きさ的に一番小さいものだと思うので、一つで銅貨と同じぐらいでしょうか。大きくなれば、価値はどんどん上がると思いますが」
という事はもう少しポケットに入っている今までの魔石も一個で百円みたいなものか。
ここまでくる間で倒した敵の魔石はそれほど多くはありませんが、手のひらとポケットには多少の魔石が。
「折角だから、綺麗なのをもう少し見ない?」
そう言って、魔石を食べていたスライムの周りに落とします。
すると、スライムは一度大きく横に伸びるように魔石を纏めて先程と同じ動きをします。
さっきと違うのは魔石が何個もスライムの中にあるので、色の変わりが目まぐるしく、更に魔石の周りで色の変化があるので小さなスライムの中で花火が起こっているような感じ。
「ぉおぉぉおお。コレは凄く綺麗ですね」
「だねぇ。スライムの中が花火みたいだね」
「花火ですか?」
こちらの世界にはあるのかわからないモノを言ってしまったようで、精霊は首をかしげているような感じですが、なかなかアレは綺麗なのであとで探してみてといおうと思っていたのですが、ちょっと想定外が起こってしまいます。
「なんか、大きくなってる?」
スライムが大きくなっているような気がします。
液体状なのでパッとわかるわけではないのですが、それでも大きくなっている気がして、見ていたのですが、
「雅っ!下がってっ!!」
精霊の声に反応して後ろへ下がると、さっきまで美味しそうに魔石を食べていたスライムは何度か倒したことのある敵意のある形へ変わっていきます。
そして何よりも今までと違うのが、触手のように二本スライムから伸びるモノが。そのうちの一本が先程こちらを攻撃してきた様子。
ただ、今までのスライムと形も色も違えば威力も違う様子。避けた地面はざっくりと抉られています。
「これは、強そうだねぇ」
ちょっと強がるように言うと、
「綺麗でしたけど、今後は禁止ですかね」
精霊も乗ってくれます。
「だねぇ。とりあえず物理じゃなくて魔法だよねっ!!」
そう言って、少し下がりながら風の魔法を想像して、
「風っ!」
一陣の風がスライムに向かって当たり、スライムはぐにゃりと凹んだのですがそれだけで。元の状態へ戻ります。
「効いてない?」
「かもしれないですね。スライムは属性で色が変わる事が多いのですが、もしかしたら火属性になっている可能性があります」
精霊の言うのは今のスライムの色からの話でしょう。
魔石を食べ終ってからスライムは赤色になっているのです。二本の触手も結構熱そうというか、燃えている様にも見えるので握手をする気は起きません。
そして、もし精霊の言う通り火の属性であれば風が効かないのも頷けます。
ただ、スライムと言う名前から水属性が効くような気があまりしないのですが、物理が効くようにも見えないので、次に想像するのは水の玉。
「ウォーターボールっ!」
いつもの調子で想像したので大きさはバスタブと同じたっぷりの水。
それを今までの様に右手ではなくスライムの真上に。放つと外しそうだったのでもっと当たりやすい落とす方向で。
出来あがると同時に魔力を切って水の玉を落とすと、一気に白い煙が。
「下がろう!」
火に水を入れたら水蒸気が出るのは当たり前で。というかそれほどあのスライムは熱かったとなれば、木刀で殴るつもりはありませんでしたが、もし殴りに行っていたら木刀は溶けていたかもしれません。
念のためでもう一回水の玉を想像して、敵が突っ込んできても大丈夫なように今度は自分の目の前に自分と同じぐらいの大きさを作ってから確認をしようとしたのですが、
ジュゥゥゥゥ!!!
いきなり肉が焼けるような音が。
その音にビックリしながらも目を閉じる事は無くよく目を凝らすと、目の前の水の玉に先程のスライムが触手を突き立てて攻撃して居た様子。ただ水の玉がある程度分厚くこちらに攻撃が届く事は無かったようで、安心する限り。
更にその攻撃のせいでスライムは一気に弱まっているようなので、とどめを刺すことに。
水の玉をそのまま正面に放つ想像をして、
「いけっ!」
ぎゅぅっぅうぅ
聞きなれない声というか音が鳴って、また煙が。
ただ今回の煙は今日ダンジョンに入ってから何度も見た敵を倒した時の煙。
今までと少しだけ違うのは煙が少し大きい事ぐらい。
そして、音もちょっと違います。
コロンと言う音だけしか今までは聞こえなかったのですが、その後に少し重量があるようなドサッという音。
煙が晴れた目の前には少し大きい魔石と宝箱が落ちていました。
今回も読んでいただきありがとうございます
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誤字脱字報告とても助かります&申し訳ありません
改めてありがとうございます
毎日投稿頑張ります




