苦節婚活5年~旦那ちゃんと嫁ちゃん出会う~
最終回です。
件の出来事から1年後ですかね。
そして、次の出会いのあとすぐですね。
年をとると、物忘れが(笑)。
(もうしんどい・・・)
私は婚活にうんざりしていました。
最近になって、かなり諦めがちの両親も、たまに、いい人見つけなさいと言ってくるのも、精神的にキツイものがあります。
「はあ」
ため息しかでないというのは、まさにこのことでしょう(笑)。
そんな、まもなく40歳になろうするおじさんに、ついに転機が訪れました。
ちょい前の事、奥さんは、たまたま久しぶりに訪れた相談所で、おっちゃんから、
「あんた、遠いんだから、4、5人見繕って紙出しとかんね」
と、言われたそうです。
彼女は2、3人の男性をファイルから選びましたが、そのあとがなかなか決まらなくて、そこでおっちゃんが言ったそうです。
「よっしゃ、とっておきのおススメが2人おる」
と、薦められた中の一人が私でしたとさ。
縁とはまさに奇縁なり。
後に奥さん曰く「あなたは五番目だった」という名台詞は記憶に残る名言であります。
それもそのはずでしょうか・・・彼女がファイルに目を通した時の、登録した私の写真は普段着で、薄っすらハゲていて遠い目をしていたのだそうです(笑)。
そんな訳で、私にもその旨のメールが入りました。
会ってくれるなら会うをモットーにしている私は、傷心が癒えぬままでしたが、とりあえず人となりを知りたいと、相談所を訪れました。
「おう来たか」
「どういこと、おっちゃん?」
なにかと撃沈する私に、相談所の人達は何とかしてやりたいという親子ごろにも似た気持ちが芽生えていたんでしょうね。
「この人と会ってみる?」ファイルを見ると、写真は化粧で真っ白、ややぽっちゃりの奥さんがいました。(嫁ちゃん、人の事は言えんよ。笑)
「う・・・うん」
「よし、決まった」
おっちゃんは満足そうに微笑みました。
まず会うことが何よりも大事であるは、すでに悟っています。
会ってみなけりゃはじまらない、動かなきゃなにもはじまらないのです。
でも、どうせ、今回も・・・ダメだろう・・・そう半場諦めていました。
そして出会いの当日、私は40回目の誕生日でした。
運命的なものを多少感じつつも、いやないないと即座に否定する自分がいます。
ここまで来ると、ねぇ、そうならざるを得ないでしょう(笑)。
ついに待ち合わせの時間、奥さんは相談所に到着していました。
しかし、肝心の私はそこにいなかったのです。
この続きを知りたい方は、「旦那ちゃんと嫁ちゃん~エピソード0出会い~」を是非、ご覧ください。よっ、宣伝上手!
それから・・・。
一年後。
・・・・・・。
・・・・・・。
・・・・・・。
沖縄での結婚式と旅行を終えた、旦那ちゃんと嫁ちゃんは、相談所がある元役所の駐車場に車を停めました。
「ねえ、挨拶にいかんと?」
「うん、私は恥ずかしいからここで待っているね」
「そう」
旦那ちゃんは、土産物を持って、相談所へむかいます。
「無事、結婚できました。お世話になりました」
旦那ちゃんは、出所さながらに深々と頭をさげる。
「おお、おめでとう」
おっちゃんが喜んでくれます。
(おっちゃんが、俺のキューピットだったんだな)
そうしみじみ思いつつ(笑)、
「おかげ様で」
「よう結婚できたな」
「はい。なんとか」
「これからよ。がんばらんと」
「はい」
思わず、笑顔がこぼれます。
旦那ちゃんは晴れ晴れとした気分で、相談所を後にしました。
それから、駐車場の近くにある神社に2人でおまいりをします。
ぱんぱんと柏手を打つふたり。
(ありがとうございます)
旦那ちゃんと嫁ちゃんは幸せを願いました。
旦那ちゃんと嫁ちゃんの新婚沖縄珍道中ドタバタコメディ「旦那ちゃんと嫁ちゃんの結婚~エピソード1ちゅら婚~」もよろしくです~。よっ!またまた宣伝上手っ!
これにて堂々完結、ありがとうございます。
で、こうなると。
完結まで、読んでくださり、ありがとうございます。




