《全員》食事の後……
「一杯買いましたねぇ~。」
「そうだね~。明日の朝御飯だげじゃなくて、明後日の分にもなるね。」
私達はご飯を食べ終わったあと、昨日も訪れたパン屋さんに向かって、パンを沢山買った
「アイテムボックス、便利だなぁ……。腐らないんでしょ?」
「はい!!時間が止まるんです。まぁ、それだと不便な場合も有りますけど……。」
「?不便になるの?」
リリアはパンを買ったついでに、ワインも買ったようだ
「例えば、お酒は発酵しません。漬け物もしません、時計も止まります。」
「あっ、そうか。時計も欲しいよね。」
そう言えば時計持ってなかったな
「それも買わないとね。」
「明日は忙しくなりそうですね。」
「それじゃあ、早く帰ろっか。」
私達はパンをもって、宿に帰った
「なんで俺が………、」
背負った重みを感じながら、俺はホテルに戻る道を歩く
「はぁう、…………。ど~ら~ん♪」
「揺れるな、騒ぐな、しっかり捕まれ。」
「うん………………。」
俺はアリスを背負って帰りのみちを歩き続けた
先程食べたケーキ、酒入りだったのだ
そう言うケーキや、チョコレートは聞いたことがある
実際、今まで酒を飲んだが、その全てが旨く感じていたし、慣れていた
俺にとってアルコールは1%だろうが、98%の酒だろうが、水みたいなもんだ
黒犬は、自分で酔ったり酔わなかったり、二日酔いになったりできるとかホザいてたけどな
しかし、今俺に担がれているアリスは、当然のように酒に弱く、グッタリ興奮と、嫌な酔い方をしてる真っ最中
一個一個が弱い酒だが、何個も食べればそれだけアルコールがたまる
「はぁ………。帰るぞ。」
「うん。帰る。」
俺は回りの優しい目線を受けながら、帰り道を歩く
「むぅあああぁぁぁ!!味ぃ!!しねぇええぇぇ!!」
俺は酒の瓶を放り投げながら叫んだ
「味いぃぃ!!しねぇええぇぇ!!」
な~んの味もしない
酒だけじゃない、コーヒー、お茶、黒い炭酸、水道水、ぶとうやオレンジの炭酸水、飲み物だけじゃない
お握り、カップ、パン、フライパン……。
全てが無機質な味しかしない
「これ、やっぱり本体が無いからか?アリスの体、必要っぽい?」
ドランと一緒に居たとき使っていた体、
「まっ、取り合えず、レベルあげしますか。」
俺は立ち上がってスーパーを出た
そこは正に、死んだ町
物音ひとつしない、それでいて電気などはついてる世界
「んーー。日本だけじゃダメっぽい?外国も行ってみようかな?」
俺はまず、アメーリカーを想像する
「うん。アメリカは最後だな。なんせ自宅防衛武器があるからな!!ホーム・ディフェンス・ウェポンだぜ!!」
俺はスキルを確認する
《亞人》
今の俺のスキルだ
「行くぞ!!世界一周の旅!!待ってろ!!アメーリカー!!」
《全員》食事の後……




