模擬戦
女性に付いていくと、中庭のような所に出た
「ギルドマスター!!居るんでしょ?出てきてください!!」
「なんだよぉ、はぁ、またなんかやったのか?」
中庭にひとりの男性がいて、その男性に向かって何やら話している
「っと、言うわけです。ギルドマスター、模擬戦の許可を。」
「はぁ、まぁ…、ルールではそうなってるけど…。良いんだな?」
「あぁ、それでスッキリしてくれるならな。」
「わかった。許可しよう。」
「「ありがとうございます。」」
ほ、本当に戦うのか…。
「ルールは、相手を無力化、もしくはボコボコにしろ。相手が降参したらそれで負け、死にそうになったら回復薬がある。ここまで大丈夫?」
「大丈夫だ。それで武器は?自分の使っていいのか?」
「ダメ、こっちの用意した木刀を使ってくれ。」
「わかった。始めよう。」
男はアイテムボックスから同じ長さの木刀を用意して、二人に渡した
「それじゃあ、楽しめよ。」
こうして、戦いの火蓋は切って落とされた
「さて、降参するなら、今よ。下手に怪我したくないでしょ?」
「はぁ、めんどくさい…。」
男は剣を構え、女に向き合う
「あのさぁ、本当にあいつは強いよ?なんでそこまで止めさせたいの?」
「貴方には関係ない。始めますよ。」
女性は木刀を構え、打ち込む!!
「遅い、」
上段からの一撃を、半歩だけ右にずれて避ける男
「っ!!まだまだ!!」
右手の剣を引き戻し、真っ直ぐ撃ち込む、
それを左手で強引に掴む
「なっ!!?」
「ほい、俺の勝ちな。」
無理矢理剣を奪い取る男、
「お前の負けな。これで良いだろ。」
「っ!?ギルドマスター!!頼みがあります!!」
女性はギルドマスターに詰めより、何かを熱弁する
「はぁ、分かったよ。すまんが、お嬢さんの方の力も見たいそうだ。」
「は?俺だけで良いんじゃ?」
「そうなんだけど…、すまんな。頼むわ。」
「わかった、…………。おい、なぜ逃げる?」
男同士の会話の中で、こっそり人混みの中に紛れる少女
「あはは♪」
「やれ。」
少女は後退りをしながら、
「うぅ、気が乗らないよぉ…。」
っと、言う
な、なんか、可愛そうになってきた…、
「ちょっと来い。」
首根っこ捕まれて、壁際に持っていかれる少女
かっ、可愛い…。
「猫みたいだね…。」
「可愛らしいです……。」
首根っこ捕まれる事で、服が捲れてお腹が見える
「……………………………。」
「えっ?ちょ?ほ、本気?」
「解ったな?」
「えっ?そ、そうだね、あっ!こんなのは」
ドンッと響く音
かっ、壁ドンだ……。
身長さヤバイ…、完全に見下ろす形になってるよ
「解ったな?」
「りょ、了解です!!」
男から剣を渡されて前に進む女の子
目が……。曇ってるように見えるのはなんでだ?
「はい、よろしくお願いいたします!!」
「大丈夫、怪我はしたくないならすぐに降参してね。怪我はしたくないでしょ?」
「うん。怪我はしたくない。」
「それじゃあ、降参してね。」
「うん。怪我はしたくない。」
「降参してね?」
「怪我はしたくない。」
「……………。」
「怪我は、したくない…。」
完成に脅されているようだ
「わかった。私が勝つからね。」
「負けませんよ。自分の為に。」
少女は自分よりも長い剣を掴んで構える
「行きますよ。抵抗はしないでください。」
「ごめんなさい。全力で抵抗します。」
お互いが剣を構え、対峙する
「……………………………………。」
「……………………………………。」
「……………………………………。」
「………………………、ッシ!!」
女性が高速で剣を突き出す
っギィン!!
「……………、弾いた?」
ぎりぎり目で追えるかどうかというスピードで突き出した攻撃を防ぐ
「やりますね、先程は完全に油断してました、今度は最初から本気です。」
「えっ?手加減は…。」
「必要無さそうですね!!」
今度は右からの振り払い…、いや、蹴り!?
しかし少女も負けてはいない、剣でガードをしながらバックステップと言う、かなり強引な方法で蹴りをよける
「酷い!!ちょっとは…!?」
「行きます!!」
右、左、左、突き出し、救い上げ、右、右、右、突き出し、救い上げ、右、救い上げ、左、左…、
目にも止まらぬスピードで連撃を放つ女性
か、完全に瞳孔が開ききってる
しかし、女の子の方も負けてない
ガード、ガード、ガード、バックステップ、ガード、ガード、ガード、
あれ?攻撃してない?
「……………………………。」
先程戦っていた男は、壁に背中を預けながらてを組んで戦いを見つめる
結果を言うと、両方とも勝ってない。
つまり、どちらとも攻撃を受けていたいのだ
「はぁはぁ、はぁ、はぁ、なんで、撃ってこない!?」
「私、防ぐのは得意なんだけど、あまり剣は使えなくて………。」
「ハハハ、悪い冗談だ、………。どうやら勝てそうに無い。私の敗けだ。」
「ありがとうございました!!」
こうして、戦いは終わった
強い幼女!?




