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勇者が女だと駄目ですか?  作者: 黒犬神
エリスと少女
219/242

魔王様

30分ほど時間が巻き戻る




~~~~~~~~~~~~~~~~~


机の上でカリカリと山になった書類を捌いていると、部屋の扉がノックされた


まぁ、この城でちゃんとノックするのは一人しか居ないけど


「入って良いよ~。」


「失礼します。」


ちゃんと返事を待ってから部屋に入るウンディーネ


この魔王の城の住人で、部下で、唯一の良心だ


「魔王様、侵入者です。」


「ん?本当に?ウンディーネ。」


「はい。飛行型、それも大型のドラゴンですね。いかがなさいますか?」


侵入者かぁ………。まぁ、追い返すのもなぁ………。


下手に刺激して怒られても困る………けど、調子に乗ったヤツを見るのは嫌だ


「男なら追い返して。女性なら連れてきて。」


「良いのですか?」


「まぁ、暇だしね。」


男の可能性の方が高いから、純粋に追い返せ……って言ってるようなもんだけどね


「一人で大丈夫?ノームかイフリートでも連れてく?私も行こうか?」


「大丈夫です。魔王様の手を汚す必要は有りません。私一人で大丈夫です。寧ろ他の3人は邪魔です。」


バッサリ切り捨てた


私以外の3人に対しては、本当に極寒地帯か!!ってくらい冷たいんだよね


「失礼しました。」


「うん。よろしくね。」


ウンディーネが部屋から出た


私も書類を裁き直そうかと思ったら、また扉が開いた


「魔王様、研究材料何処?」


「ノックしなさい。ノーム。貴女の部屋の横にある部屋にウンディーネが置いておいてくれましたよ。」


「これからは部屋の前にお願いって言っといて。」


「言っといてじゃないでしょ………。」


とっととノームは部屋から出てしまった



まったく、ノックくらい


ガチャ♪


「魔王様!あーそぼ!!」


「どっから出てくるんですか!!」


今度は扉からではなく、クローゼットから出てきた


つーか、本当に何してるの!?


「シルフィー!!っていつの間に!?」


「魔王様が部屋に入る前。」


「二時間も前じゃない!?」


「ずっとスタンバってたの♪」


本当に元気ね……。頭のなか花畑かな?


「まったく、何しに来たの?」


「ナニにしきた!!」


「下ネタ止めなさい!!」


「え~………。」


とぼとぼと歩いて部屋から出てしまうシルフィー


まったく、本当に何しに来たの………。


「来たよ!魔王様!」


「帰れ!サラマンダー」


またこいつか!!


「貴女は部屋で謹慎してるように言ったでしょ!!」


「え~………。わかったよ………。でもさぁ、お菓子、食べたいな♪」


「はぁ………。でも、この部屋にはお菓子有りませんよ?」


「と言うわけで、持ってきました!!」


「なんの準備よ………。」


「それでは、食べましょうか!!まず、ホイップを貴女の唇に付けまして……。」


「ちょと待て!何をする!!」


「ナニをする!!」


「おまえもかぁぁぁぁぁぁ!!!!」



誤植訂正名前サラマンダーでした。ごめんなさい

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